Beautiful Life / Jimmy Greene
素敵なタイトルとジャケット…。
理不尽な事件に巻き込まれたジミーグリーンの愛しい娘アナちゃんの短かったけれど美しい人生を音風景で残したアルバムです。
リニー・ロスネス、クリスチャン・マクブライド、ルイス・ナッシュとのカルテットを中心に彼の思いを酌んだゲストの参加でピュアなサウンドが続きます。
楽しそうなお祭り?の風景から始まるメセニーのアコギとのデュオ。「Saludos/Come Thou Almighty King 」テナーでゆったりと想い出を噛み締めるように、慈しむように。メセニーのアコギの美しさがより切なさを誘います。最後にアナちゃんの歌声とアナちゃんのママのピアノが入って切ないけれど 優しさに満ちたオープニングになりました。
Last Summerはテンポはゆったりとしていますが、グルービーなテナーが聴けるご機嫌なナンバー。
ストリングもかぶさり、情感たっぷりのJavier Colonの歌とテナーの掛け合いが心地よい「When I Come Home」。フェイドアウトはもったいないね。
子どもたちのコーラスとともに「Ana's Way」を見事に歌い上げるKurt Elling。テナーソロも詩情豊か。ピアノの響きにもの悲しさを感じるのは先入観のせい?
ソプラノでカルティットの演奏にもどって動的な「Your Great Name」。
デュオの名手Kenny Barronが登場、「Where Is Love? 」。テナーとピアノ、静かに語り合うやり取り。静かな感情の流れ。「Seventh Candle」はソプラノでカルテット演奏を。再び、ケニー・バロンとデュオ。ソプラノの音から切なさを。バロンの丁寧で誠実な返答は私たちの胸にも響きます。
「 Prayer」は、テナーと祈るようなLatanya Farrellの歌とCyrus Chestnutのピアノに感動。終演「Little Voices」はAnika Noni Roseが希望を込めたメッセージを。
深い哀しみを心の奥に持ち続ける強い意志と未来へ希望を込めた気持ちを感じました。静かな感情の流れなのだけどとても深く強く、その切々とした気持ちが表現された作品だとおもいます。
1. Saludos/Come Thou Almighty King with Pat Metheny
2. Last Summer
3. When I Come Home with Javier Colon
4. Ana's Way with Kurt Elling
5. Your Great Name
6. Where Is Love? with Kenny Barron
7. Seventh Candle
8. Maybe with Kenny Barron
9. Prayer with Cyrus Chestnut and Latanya Farrell
10. Little Voices with Anika Noni Rose
Jimmy Greene(ts, ss, fl)
Renee Rosnes (p #2-5, 7, 10)
Christian McBride(b #2-5,7,9,10)
Lewis Nash (ds #2-5,7,9,10)
カルテットの演奏が、「いつものジャズクラブで演奏してる感」があって、それがまた、「仲間っていいな〜」って思わせます。
アナちゃんが歌が好きだったということでボーカルフィーチャーの曲が多いのですが、メセニーやバロンとのデュオは、まさに「言葉無くして泣かせる」って感じ。
アナちゃんのご冥福をお祈りいたします。
んじゃ、退散♪
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