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音楽で拡がる輪

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2014年10月

2014年10月30日 (木)

Three Times Three / Antonio Sanchez

Three_times_three


パットメセニーの秘蔵っ子(って、薹がたち過ぎか。。)である、敏腕スーパードラマーアントニオサンチェス。過去にだしたリーダー作3枚がお気に入りではあるわけだが。。
このアルバムはメンバー見た時から、ぶっ飛んでました。そして、早く聴きたいな、、って、一つだったのですが、、リリース時期がいろんなタイミングに重なってしまって、今頃になってしまいました。でも、これは凄すぎるアルバムだったので 遅まきながらブログアップです。

① まずは、稀代の天才ピアニスト ブラッドメルドーでピアノトリオ。
1曲目はどこか遠い目になってしまうNar-this、そう、Nardis。
美しいメロディをなぞるだけではなく、硬質で左右交差するアグレッシブな演奏で独自の世界を組上げていきます。プッシュするサンチェス、力強く支えるブリューワー、フェイドアウトがもったいない。。
サンチェスのオリジナルConstellations。「煽る」という行為を天下のメルドーにぶつけたら。。14分近く緊張感の連続で、低音を響かすベース、一瞬とも気が許せない一本勝負が展開。クールに容赦なく人の懐に切り込んで来るメルドー、3人で容赦ないせめぎ合い。
”超絶”絶後。すっごーい!これもフェイドアウトはなんでやねん!
3曲目Big Dreamは、ダークで思索的な雰囲気。一転して大きな間をつかった暗闇に吸い込まれるような深遠な雰囲気。ビタースイートでインテリジェンスたっぷりなメルドーの魅力満載。ベースが鼓動のように聴こえる。後半の三位一体の高揚感もさすが・・。

ピアニスト ブラッドメルドーの芯の姿を久しぶりに見た気がします。

② 2枚目の最初はジョンスコの登場。名手起用のギタートリオです。
1曲目はショーターのFall を比較的端正に奏で始める。2人に圧されて上り詰めていくギターの疾走感は快感。高速フレージングが効いたベースソロもかっこ良し。
Nooks And Cranniesは、音を歪ませてグイーンとジョンスコ節炸裂。エレベの煽りも迫力ものロックテイスト。途中から拍子を変えて高速武装隊。めちゃ、いけてます。ベースソロの凄まじい早さに おもわず、ぎゃー。
最後は、直球勝負でガンガン飛ばすRooney And Vinski。ウッドに持ちもちかえたマクブライドのベースもサンチェスのソロも聴きものです。

ジョンスコ、いくだったんだろう?そんな、ことさえ思う若々しいジョンスコのギタープレイにほれぼれ。

③ 最後の組になりました。ベテランサックス奏者ロバーノのテナーでサックストリオ。
1曲目Leviathan、パティトゥッチとのデュオが終わるとすぐに炎上。フリーキートーンも入って 鋭く切り込んできます。いきなり、3人のダイナミックな演奏に盛り上がります。
サンチェスのドラムかっこ良すぎるぞ。
Firenzeは、各自のソロにスポットを当てたような感じで、比較的冷静な会話ながら、細部まで隙がありません。テナートリオいいな。
最後は、モンクのI Mean You。冒頭から嵐の予感です。。
フリーもありながら。自在にテンポや拍子をかえてモンクに敬意を。
モンクであって。彼らならではの演奏。

ロバーノのテンションの高いブローイングに男気を感じる秋深し。

と、三組で三曲づつの演奏は、非常にハイレベルな演奏ばかり。
一粒で三度美味しい、ではなくて。。一粒で9度美味しいアルバムでした。
サンチェスが、各ソリストにこうであってほしい?理想の姿を引き出した傑作盤です。
その姿は、我々リスナーが彼らにのぞむ姿とも重なるので、スッカッとしますわよ♪


CD 1
1. Nar-this (Nardis - Miles Davis)
2. Constellations
3. Big Dream

Brad Mehldau (p) Matt Brewer (b) Antonio Sanchez (ds)

CD 2
1. Fall (Wayne Shorter)
2. Nooks And Crannies
3. Rooney And Vinski

John Scofield (g) Christian McBride (b) Antonio Sanchez (ds)


4. Leviathan
5. Firenze
6. I Mean You (Thelonious Monk)

Joe Lovano (ts) John Patitucci (b) Antonio Sanchez (ds)

めちゃくちゃ、興奮したアルバムでした。。

わたし、去年、ブルーノートにパット・メセニー・ユニティ・バンドで来ていたときに入り口で時間待ちしてたんですね。そのとき、なんと、サンチェスさまとクリポタさまがテクテク歩いてきたの。思わず、クリポタさまに寄り添って握手をもとめ、はあと目になってると、、「僕も、一緒に演奏してるんだけど、、」って、ニコニコとわたしに握手を求めてくれたのです。そのとき、まったくサンチェスさまがみえてなかったわたしです。。

技術もさることながら、とっても素敵なお人柄な方ですよね。
だからこそ素晴らしい人脈をお持ちな方なのでしょう。。

寒さを吹き飛ばしてくださいね。
んじゃ、退散♪

2014年10月29日 (水)

Peace / Dayna Stephens

Peace

ジェラルドクレイトン参加で前作『I'll Take My Chances』も話題だったブルックリン生まれのサックス奏者Dayna Stephens。今度のメンバーも凄すぎる。ピアノはメルドー、ギターはジュリアン。そして、ベースはグレナディア、ドラムがハーランド。このメンバーならば高速戦隊でもおっけーなのだろうけど、このアルバムはバラード集です。
ステファンスは曲によってテナー、ソプラノ、バリトンを吹き分け、メンバー配置を微妙にずらします。

オープナーはホレスシルバーのPeaceは、メルドーのピアノトリオとテナーで。メルドーの硬質な音、タイトな演奏、グレナディアのソロ、魅力的で美しい演奏。
トニーベネットで有名なI Left My Heart In San Franciscoは、バリトンでメルドーがバッキングで魅惑的に歌う。高まりとともに、メルドーのソロも白熱。
ジュリアンとメルドー両者を配したジョビンのZingaro。テナーを吹くスレファンスの両横の2人は決してかぶさることなく、効果的で素晴らしい音を配す。ミステリアスな雰囲気と端正な哀愁。相変わらず、青白い燃え上がり方のメルドー節炸裂。
フランクシナトラを意識したThe Good Lifeでは、テナーの美声を。ジュリアン、グレナディアの3人でゆったりと。ベース&ギターの2人のデュオも素敵。
ブルーベックのThe Dukeは、バリトンとギタートリオでグルヴィに。
モリコーネナンバーが2曲。ソプラノで、ピアノ、ベースで情感こめて.Brothers。
テナーに変えてジュリアン、メルドーの両者を配した美しい空間Deborah's Theme。
感動の余韻を引きずりながら、ピアソラのOblivionをソプラノで。ジュリアンの演奏の美しさも哀愁。わたし的白眉。
バリトンで歌うBody and Soulは、グレバディアのサポートが光る。
美メロメーカーマンシーニのTwo for the Roadは、テナーでギタートリオで。ジュリアンの品のよいギタープレイがはまります。
終演は、グレナディアとバリトンでMoonglow。

フェイドアウトの曲もあるのですが、甘さの頼らない素晴らしいバラード集。
秋の夜長にぴったりのサックスの魅力満載の大人のバラード集。
プロデューサーはMatt Piersonということで、こちらも話題です。
マニアックな曲を集めたワケではないのですが、新鮮な感じのする1枚です。
秋の夜長にぜひどうぞ♪

1.Peace
2.I Left My Heart In San Francisco
3.Zingaro
4.The Good Life
5.The Duke
6.Brothers (From The Mission)
7.Deborah's Theme (From Once Upon a Time In America)
8.Oblivion
9.Body and Soul
10.Two for the Road
11.Moonglow

Dayna Stephens ( ts,ss,bs)
Brad Mehldau (p)
Julian Lage (g)
Larry Grenadier (b)
Eric Harland (ds)

新潟はめちゃくちゃ寒くなりました。
サックスの音がとてもいい感じの季節です。

んじゃ、退散♪

2014年10月25日 (土)

Paolo Fresu と Larry Carlton のクリスマスアルバムがでるそうな。。

ええと、わたくし、、少し前から、クリスマスシーズンに突入しています。
これに関しては、、自分で認めるクリスマスおたくですからね。
そろそろ新譜のリリース情報もあがってきますしね。

で、とりあえず、興奮の1枚が!!!

Jazzy Christmas-Live in Sassari / Paolo Fresu Quintet

Jazzy_christmas

クリスマス検索していて、衝撃をうけた1枚です。笑
feat. Daniele di Bonaventura (バンドネオン奏者)
ただでさえ、哀愁でまくりのフレスのバンドに、バンドネオンって、、
うむ。。ジャズ度は低いかもしれませんが、かなりの哀愁のクリスマスになるのでは??
期待が膨らむ1枚です。

続いての新譜?が

Four Hands & A Heart Christmas / Larry Carlton

A_heart_christmas_2

ラリーカールトンには、既に「Christmas at My House」というクリマスアルバムがあって、アットホームな中にも彼のギタープレイが楽しめる1枚なのですが、今回は
「アコースティック/エレクトリックの2本のギターに、プログラミングも駆使して、カールトン自ら、往年の名曲をたった1人で蘇らせた『フォー・ハンズ・アンド・ア・ハート』の続編ともいえる本作は、クリスマス曲集。(タワレコードオンラインショップよりコピペ)」
こりゃ、、どう考えたって買わねばならいでしょう・・。。。

と、既に
Christmas Dreaming / Susie Arioli
Dave Koz & Friends: The 25th of December / Dave Koz
あたりは、到着しております。。。
今シーズンもいろいろと楽しみです!

んじゃ、退散♪

2014年10月24日 (金)

Amazing Grace / TRIO'

Amazing


あと、、二ヶ月後にはクリスマスがやってきます。。

TRIO'の六枚目のアルバムは、全曲讃美歌です。
伝統的な讃美歌5曲、岩渕まこと氏の作が5曲、メドレーがありますので、全9トラックです。讃美歌ということでクリスマスアルバムとして考えても良いのではないか?と、おもっています。
トリオッのリーダー市原ドラマーのライナーノーツは演奏のことではなくて曲そのものの解説がされてます。一般的なクリスマスアルバムではここまで書いてないので わたしは大変参考になりました。

オープナーはいろいろなクリスマスアルバムで演奏されているO Holy Nightを静かに。ピアノの美しさとベースの暖かさ。The Old Rugged Crossは短いけれどベースと敬虔な雰囲気のピアノデュオで。躍動感と華やかさ、そしてグルーヴィなHe Is Our Peace。
メドレー、ベースが印象的なIn Christ Jesusではじまり穏やかな表情がみえるよう。10年の歩みを思い返すような胸の高まりを感じる In His Timeの三人の演奏。
意表をつくはじまりタイトル曲Amazing Grace。力強い演奏に未来の喜びを感じます。
柔らかな演奏でThe power to love。冒頭のクラシカルでエレガントなピアノにうっとり.Holy, Holy Spirit。三位一体の高揚感ある演奏Wait on The Lord。
終演は、すべての人々に祝福があることを思ってGod Bless You。
どうか、演奏されてる3人にも沢山の幸福がふり注ぎますように。

讃美歌が持っている美しい癒しのメロディを全曲本格的なジャズの演奏で一味違う1枚。
くつろぎ感満載のピアノトリオとしはもちろん。。ジャジーなクリスマスアルバムとしても♪

1.O Holy Night
2.The Old Rugged Cross
3.He Is Our Peace
4.In Christ Jesus ~ In His Time
5.Amazing Grace
6.The power to love
7.Holy, Holy Spirit
8.Wait on The Lord
9.God Bless You

福田重男 (p)
森泰人 (b)
市原康 (ds)

「お寺 de ジャズ&讃美歌 (十日町 円通寺)」
後半のツアー開始は新潟からです。
26日の日曜日、十日町の円通寺さまです。ご住職はジャズにもご理解の深い方で、本堂の高い天上は程よい響きとなり、厳粛な雰囲気と讃美歌演奏が相まって きっと印象深いライブとなるでしょうね。
前回の円通寺さまでのライブの様子です。廻り廻って、、円通寺。。

後半のツアー予定

■10月26日(日)・場所 十日町 円通寺 (新潟県十日町市中条甲1022)
・チャージ 前売り3,000円 当日3,500円 ペアチケット5,000円(前売りのみ)
TEL 090-8943-6702(ワタナベ)

■10月27日(月) ・場所 名古屋 Mr.Kenny’s (ミスター・ケニーズ)
・チャージ:前売り3,500円 当日4,000円
TEL 052-881-1555

■10月28日(火)・場所 豊橋 Jazz&Dining Coty (ジャズ&ダイニング コティー)
「突撃おたま苦楽部」ライヴ
・チャージ 3,000円 (ドリンクオーダーをお願いします。)
TEL 0532-46-4970(たつおクリニック)

■10月29日(水)・場所 東京代官山 LEZARD(レザール)
詳細はお店へお問い合わせ下さい。
TEL 03-3496-1374

寒くなりましたね。
この寒さの中ならば、クリスマスアルバム聴き比べにも支障はありません!笑
んじゃ、退散♪

2014年10月19日 (日)

休日かふぇは「7 SUENOS / FAMILIA」Quique Sinesiで決り♪

新潟市内は先日の夜、霰が降りました!w(゚o゚)w
十月の半ばだったのに。。紅葉もまだなのに。。しんじられません。。
長い冬に心が重くなりながら、それでも 待てば春が来ることもしってる私たち。
毎年の繰り返しだものね。あったかな珈琲とやさしい音楽がぴったりな季節です。

ジャズ大好きだけど、素敵な音楽ならばジャンルにこだわることもあまりなく、あれこれ手を出して収拾がつかなくなってるわたしです。それでいいのだ、私の心を癒してくれるものに国境はない。笑
今日は、もうすぐケーナ奏者の岩川光さまとのデュオツアーで来日する、アルゼンチンの素晴らしいギター奏者・作曲家のキケ・シネシさまのソロアルバムです。

「7 SUENOS / FAMILIA」Quique Sinesi

Quique_sinesi

このアルバムはCD2枚版です。
1枚は、去年訪れた日本の七つの都市の印象を音楽に綴ったもの。
1枚は、去年亡くなられたお母様にと家族の想い出を音楽で奏でたもの。
この2枚を聴くと、どちらも心穏やかで平和な気持ちになります。
特に1枚目のシネシさまの日本の印象がこんなに優しくあたたかで穏やかなものであることに、嬉しい気持ちがこみ上げてきます。これって、関係者の皆さまのおかげでもありますよね。
そして、2枚目の大切な人たちにへ捧げた音楽は彼の人生が豊かで深い愛情に満ちたものであることを感じ取ることができ、私たちも自分の人生の素晴らしさを改めて思うことになるとおもいます。。

2枚聴き終わる頃には、お部屋は幸せの香りがいっぱいでーす♪

7 SUENOS
1. El camino de la princesa ~ Himeji
2. Refugio antiguo y misterioso ~ Nagoya
3. El aura de la montana ~ Yamagata
4. Oriente urbano ~ Tokyo
5. Templo de la belleza ~ Okayama
6. Colina de la abundancia ~ Fukuoka
7. Dimension ciudad ~ Kyoto

FAMILIA
1. Inspiracion 1
2. Instantes en familia I
3. Instantes en familia II
4. Instantes en familia III
5. Inspiracion 2
6. Aurora
7. Tu cancion en mi
8. Inspiracion 3
9. Voces del viento I
10. Voces del viento II
11. Voces del viento III
12. Ciclico
13. Inspiracion 4
14. Melodia de olvido

静かな休日を過ごすことができましたか?
素敵な音楽、大切な人、そして、美味しい珈琲で 休日かふぇの必需品でーす。

んじゃ、退散♪

2014年10月18日 (土)

The Art of Conversation / Kenny Barron - Dave Holland

Art_of_conversation

ケニーバロンとデイブホランド…この熟練アーティストならば、まあ間違いはない、って、言うのは、大方の予想だとおもいます。しかも、バロンには亡きヘイデンとの『Night & the City』があり、ゲッツとの名盤『People Time』もデュオですからね。
ホランドも最近の私のブログでは、クリポタやらシピアーギンだのへん拍子ビシバシの総司令官ホランド閣下としてのほうが印象はつよいのですが、Milcho Levievとの万華鏡のような『The Oracle』なんてのもあったりするので やっぱり、興味津々なわけですね。

まずは、ホランドのThe Oracle。素敵な曲なのですが、つかず離れずの阿吽の呼吸で気品さえ漂う演奏。ピアノの音がしっとりと濡れて輝くようだし、ベースも温もりの感じる温かな音色。名演の予感はこの1曲で確信へ。テーマがモンクのようなバロンのThe Only One。バース交換なども行ってとても楽しそう。
バロンのRainは、静かに雨に佇む人影がみえるようなしっとりした曲。テーマメロディをはじめホランドの情感こもったベースソロに心奪われる。一転、パーカーのSegmentをグルーヴィに決める。ユニゾンのキメキメにジャズ好きの血が騒ぎます。
翳りと哀愁の漂うWaltz for Wheeler。 「Dedicated to Kenny Wheeler」と書かれており、九月に亡くなったばかりのKenny Wheelerに捧げられてます。別のCDのライナーにホランドとホイーラーは友人と書かれてましたので、病状を知っての励ましの?選曲でしょうが、今はレクイエムとして心に響くのが残念です。
オンリーワンの登場、モンクのIn Walked Bud。独特の音の階段を躍動感もって力強く演奏。ジャズ喫茶に行きたくなりますよね。
まるで映画の中の男女の会話のようなホランドのバラードIn Your Arms。同じくホランドのDr Do Right。こちらはラテンタッチでテンポよく進みます。バロンのSeascapeは、エレガントで明るい陽射しが降り注いでるよう。
終演は私も好きな曲の多いストレイホーンのDaydream。ゆったりと優雅な時間もこれでおしまい…。最後の1音が消えて、幕が閉じる間まで美しい。

さりげないフォロー、オブリガード、必要最小限のバッキング。
長年蓄積された互いの信頼感がもたらす、いい塩梅の距離感。
音楽の秋にどうぞ。

1.The Oracle
2.The Only One
3.Rain
4.Segment
5.Waltz for Wheeler (Dedicated to Kenny Wheeler)
6.In Walked Bud
7.In Your Arms
8.Dr Do Right
9.Seascape
10.Daydream

Kenny Barron (p)
Dave Holland (b)

あのインパルスからのリリースでジャケットは一見ロールシャッハ・テストみたいで地味です。でも、よく見ると左右対称の人の横顔が2色で描かれていて、絵は構図は左右対称ですが、色は左右で反対なのですね。内容とばっちりあってるとても良いジャケットでした。
こういうアルバムを聴いてるとジャズ喫茶が懐かしくなります。はい。

んじゃ、退散♪

2014年10月15日 (水)

Spark of Life / Marcin Wasilewski Trio with Joakim Milder

Spark_of_life


春先にForever Young / Jacob Youngで好演していた Marcin Wasilewski Trioのリーダー作がでました!
シンプルアコースティックとなのって居たころより、日本でもジャズピアノ好きに人気で、私はその素晴らしさに遅まきながら敬愛すべきトーマス・スタンコのアルバムで気がつく始末です。無視してたんですよね。あまりにストレートなバンドネイムで、何処かの企画ものバンドかとおもってたからです。(超〜恥) でも、すずっく的にはECMからの作品が大好きです。

ECM4枚目のこのアルバムは、曲によってスウェーデンのサックス奏者ヨアキム・ミルダーが参加しており、1曲彼の曲もありまーす。

オープナーAustinはピアノトリオで。その1音、1音で私たちの心の扉をノックするよう。
リリカルで美しいメロディが透明感 な世界を押し広げていく。すぐにゆったりとした心持ちに。ん、もう、、ダメだ!!沁み入ります。少し、エキゾチックな感じのSudovian Danceはミルダー参加。大地を吹き抜ける風のようにざっくりとゆったりと歌うサックス。ほんのり透明な空気に色がつく。タイトル曲Spark Of Lifeは2度演奏ですが、これはミルダーがメロディをシンプルにたんたんとうたいます。Michal Miskiewiczのマレット?使いが全体に音の角をとってまあるく 柔らかく。
Do Rycerzy, do Szlachty, do Mieszczanはポーランドのろっくグループの曲をカバー。幽玄な響きをたもつミルダーとひたすら美しい響きで空間を埋めるピアノトリオ。
ポリスのMessage In A Bottleは、翳りのある色合いとスリリングな演奏がアルバムのアクセントにもなるトリオ演奏。Slawomir Kurkiewiczのベースソロもドラムの音造りもすばらしく三位一体の秀演。コメダのSleep Safe And Warm には、ミルダー参加。悲哀に満ちた深遠な世界。心を何処か遠くの世界に持っていかれる。
Three Reflectionsは、ベースソロも入って少しアグレッシブなトリオ演奏で。高速で疾走するピアノの美しいこと。Stillは、ミルダーの曲。まったりと構えてるミルダーですが、ちょっと高揚した場面をみせます。ピアノが前で後ろで不安な雰囲気を盛り上げる。
ハービハンコックのActual Proofは、あのエレクトリックなファンクをエレガントなアコースティックなマルチン流にアレンジしたホットでクールなトリオ演奏。アクティブにMichal Miskiewiczが活躍。Largo はポーランドのヴァイオリニストで作曲家の曲。各自の美しくシンプルな音選び、そして、混沌とした中での三人の重なりが素晴らしい。
終演はトリオでのSpark Of Life。三曲目と同じ曲ですが、この沁み入るような美しさはAustinと対になるべくあるありますよね。

鎮静作用満載、ゆったりととした美しい響き。。
深淵で静謐な深〜い色合いの世界。ぜひぜひ♪

1. Austin
2. Sudovian Dance  
3. Spark Of Life
4. Do Rycerzy, do Szlachty, do Mieszczan
5. Message In A Bottle
6. Sleep Safe And Warm
7. Three Reflections
8. Still      
9. Actual Proof
10. Largo
11. Spark Of Life

Marcin Wasilewski (p)
Slawomir Kurkiewicz (b)
Michal Miskiewicz (ds)
Joakim Milder (ts #2,3,4,6,8)

二年前に待望の来日を果たしたときに、ライブを聴きました。ホールの反響でドラマーがやりにくそうだったけど、マルチンのピアノは想像以上に凄かったです。ひき始めた瞬間から全身全霊で音に集中するのですが、なんつか、顔も奇々怪々に変容するのを観て、全てを音にささげてるんだな、と、妙な解釈をしたのを覚えてます。普段はおとなしくて優しそうな感じですよね。
最前列でみたんだぜ。。また、ぜひ来日してくださいね!
オラシオさま、、どうにか ならんでしょうか。。

んじゃ。退散♪


2014年10月12日 (日)

休日かふぇはWhen You Make Me Smile / Rigmor Gustafssonで決り♪

8月の入院いらいライブはお預け状態な私。(元気です)
そういうときに限って、まあ、、来日ラッシュでありまして、最近も、Jakob Bro Trioだ、PMUGだ、Helge Lienだ、Steve Grossman…いや、まだまだ、沢山あるわけですが。。(欲張り)
で、車の運転も禁止事項なのでもっぱらお家で音楽聴くことが多くなりました。
いろんな気持ちが交差するので(笑)、いろんなCDを聴きまくりながら2枚を毎日聴き続けてます。
1枚は、
Liberetto II / Lars Danielsson

我が愛しの Lars Danielssonさまの新譜。
話題のTigranさまがいらっしゃいまするが、 今回のキーポイントはトランペットのMathias Eickさま。ダニエルソンと相乗効果で いつも以上に黄昏れております。

もう1枚は、

Spark of Life / Marcin Wasilewski Trio with Joakim Milder

こちらは、みんなが待ち望んでいたMarcin Wasilewski の新譜。
これが、やっぱり、想像通りのヨーロッパの空気満載。
このトリオ、ヤコブ・ヤングのアルバム『Forever Young』にも参加していたしており大活躍ですね。そろそろ、再来日を希望しますよね!

そんなこんなで、2枚とも休日かふぇにもぴったりなのですが、ここはつややかな声でハートウォーミング、肩のこらないRigmor Gustafssonの新譜で。
日本版は、有名曲のNobody Does It Betterがタイトルで「私を愛したスパイ 」になっており、曲順や収録数が違っています。これは、輸入版。

When You Make Me Smile / Rigmor Gustafsson

Rigmor_gustafsson


オーケストラをバックに時にゴージャズ、時にロマンティック、緩急あるエンターテインメントな1枚。情感こもったリーグモルの優しい歌声で一週間のお疲れをバッサリとりさりましょうね。

1.Call Me Lonely
2.Forget About The Moonlight
3.A Different Kind
4.If Dreams Are Made Of Sand
5.When You Make Me Smile
6.I Get Along
7.Nobody Does It Better
8.Stay, Stay, Valentines Day
9.Finally Falling In Love
10.Blind As A Bat
11.Woke Up On Sunday
12.Let It Go
13.Hymn

以下、ACTホームページよりコピペ
Rigmor Gustafsson - vocals
Jonas Östholm - piano
Martin Höper - bass
Jonas Holgersson - drums
Magnus Lindgren - tenor sax, clarinet, flute (on 03, 05 & 11)
Patrick Skogh - trumpet & flugelhorn (on 03, 05, 09 & 10)
Karin Hammar - trombone (on 03, 05, 09 & 10)
Anders Wiborg - bass trombone (on 05, 09 & 10)
Jesper Nordenström - organ
Calle Rasmusson - percussion
Dalasinfoniettan conducted by Jonas Nydesjö

Special Guest: Eagle-Eye Cherry / vocals (on 12)

三連休ですが、大きな台風が。。。
どなたにも台風の被害がありませんように。

んじゃ、退散♪

2014年10月 2日 (木)

男らしさの極み…「Steve Grossman」の来日

Steve Grossman@「新宿 SOMEDAY」(10月8日〜15日)

Steve_grossman_at_someday

現代ジャズの最高峰の来日ラッシュではございますが、、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
そんな中、あの伝説の男「Steve Grossman」が来週来日いたします。

遠い昔、わたくしは、恋人にするならマイケルブレッカー。そして、同棲するならスティーブグロスマン と、心に誓っていた頃がありました。(遠い目)
圧倒的な破壊力、男らしさの極みを そのサックスプレイに観ておったのです。
その後遺症でテクニックだけでは どうも もの足りなくて、、クリスポッターさまのような 「力こぶ」のあるテナーが好きなような気がいたします。。

毎年のように「すずっくみっつの願い」にこの方の来日を願っておったのですよ。
もちろん、今年もね。

☆2014年 みっつの願い (*^_^*)☆ 

この願いの叶う率は結構高いのですわ。今回も、叶ってしまったのです。
が。。

スティーブグロスマンに来日してもらう

アホなわたしは、ライブに参戦できることを願っていなかった。。
てな、わけで 断腸の思いでこの文章をかいてます。。

「新宿 SOMEDAY」のグロスマンの予約の手順の頁

マスター曰く

27年ぶりに、スティーヴ・グロスマンが日本へやって来ます。2年前までイタリアに定住してパワーをたくわえておりましたが、一昨年ニューヨークへ戻り、元気に活躍いたしております。今や63才となり、円熟の域に達し、尚一層の凄みがあります。体調もよく、より凄い演奏が期待できます。皆さん御聴き漏らしの無いよう、是非お越し下さい。

各セットのメンバー
●10/8(水)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 寺下 誠 p、桜井郁雄 b、久米雅之 ds
●10/9(木)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 椎名 豊 p、川村 竜 b、村上 寛 ds
●10/10(金)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 河上 修 b TRIO、関根敏行 p、久米雅之 ds
●10/11(土)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 今泉正明 p、山下弘治 b、奥平真吾 ds
●10/12(日)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live 大徳俊幸 p、山下弘治 b、広瀬潤次 ds
●10/14(火)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 椎名 豊 p、川村 竜 b、小松伸之 ds
●10/15(水)STEVE GROSSMAN SOMEDAY Live with 西 直樹 p TRIO、安ヵ川大樹 b、久米雅之 ds

全 前売り5700円(1ドリンク付き、税込み)

伝説のテナーマン、スティーブグロスマンの今を体験しようではありませんか。

スティーブグロスマンの凄さを語った、我がお友だちの文章読んでみてくださいね。

八木敬之のSteve Grossman 研究

参戦者のお話をお伺いしたいものです。。
んじゃ、すごすご と 退散♪

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