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音楽で拡がる輪

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2014年8月

2014年8月 8日 (金)

Alessandro Galati @ 石の蔵 (宇都宮) 7月28日

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アレッサンドロ・ガラティはイタリアのピアニストです。
ピアノトリオが好きな人たちにはクラシック?な車のジャケット『Traction Avant』で有名なのですが、現在に至るまでソロ、デュオ、トリオ、カルテット、クインテットとリリースしております。どれも、良いとおもうのですが、彼のピアノの美しさを堪能するという意味でトリオやデュオ、ソロがツボなのではないでしょうか。。

前回の来日のとき、ブラザー最中氏がライブを体験して大変感激していたので、彼の美学を堪能できるソロですし、今度こそはと思いましたが、日程が家人の誕生日と重なり、どうにかなりそうなのは宇都宮だけ。午前中のご用事おえてから、車で実家に移動し、その後新幹線を乗り継いでの宇都宮です。。

それでも、開演の1時間前には着きました。ここはお食事が大変美味しいレストランだそうで、折角ですので夕食を食べたかったのですが、この日のために特別に用意されたミニコースは予約時点売り切れでした。残念。えっと、席を確保に会場に。自然石をいかした高い天井のステージにグランドピアノが一台。そして、なんとなんとリハ?ピアノ鳴らすガラティさまが。。。
恐る恐る前に進み、見渡すとベストな席は既に予約済みでしたので、最前列のぎりぎり手元のみえる場所で。
リハ?の最中に、主催者らしき方がいらしたので、今、写真をとっていいかものか、お尋ねすると、、リハが終わったあればと仰ってくださりました。で、一緒に写真とってしまいました!
事情を説明すると、演奏後はすぐに帰らなくてはならいでしょうからと、この時間でサインをどうぞ、とのことで。。なんと、演奏前にお写真とサインをゲット!

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と、、悲しいことに既にその曲名とか記憶の彼方。。順番や進行も曖昧もいいところ。
でも、心の宝石箱にしまっておくためにブログにあげてしまいます。

拍手とともにガラティさまがピアノに着き、ゆっくりとピアノを鳴らし始める。
まるで、私たちの心の扉を開くノックのようです。

その硬質な透明感溢れるピアノ音と甘くロマンチシズムたっぷりなメロディで もうため息も出ないくらい。会場はとても素晴らしい環境で、観客はじっと彼の音に耳を傾けます。
と、短いMCの後には低音を効かせた不穏な感じから哀愁あるメロディが浮かび上がり、ドラマチックな情景が広がる。
繊細であるけど決して線が細いわけでなく力強い、静謐で美しいのだけど決して音数が少ないわけでない、選び抜かれた音ではあるけど鍵盤の下から上まで余すところ無く動く指。
躍動感あり、独りの演奏とは思えない音の厚さもあって、1セット40分以上があっという間でにすぎます。

休憩のアナウンスがあって、振り返ると満場のお客様です。
暫く、余韻に浸り、あれこれ考える。至福の時はもう半分残ってる。。

2セット目の始まりもファーストセットと同じように、私たちの感謝と期待の拍手ではじまる。
たたみかけるように哀愁あるメロディがつづきます。しーんと聴き入る人たちの会場なので小さな音も響きます。会場はふくよかにピアノの音が響きからだ全体に音が降り注いでくるようでした。
「Cubicq」のような代表曲も弾いたのですが、その順番がどこであったかはおぼえていません。聴いたことのある曲では、胸がときめきそのメロディが内側に広がっていくの喜びをかんじました。40分まわったのでしょうねえ。。アンコールは、「Cinema Paradaiso」…これで本当に終演なんだな。。と、噛みしめるような気持ちで拍手いたしました。。

繊細な感性が生む情感豊かな美しい世界。
躍動感、力強さもひめ、前衛的なアプローチも含む。
イタリアの哀愁と珠玉のメロディが織りなす優雅な時間は大変至福の時となりました。

今日のおまけ♪

立秋がすぎました。
台風の影響で雨降りの新潟は、少し涼しいです。
んじゃ、退散♪

2014年8月 6日 (水)

Welcoming the Day / a.s.k.feat Fabio Bottazzo

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和モダン?の涼やかな美しいジャケットに心惹かれます。

a.s.k.は、南アフリカのシンガーソングライターAmanda Tiffinと福岡のベーシストSeigo Matsunagaとオランダ出身で沖縄在住のドラム&パーカッションのSebastiaan Kapteinの名前からとったユニット名かな?って、おもってます。Seigo Matsunaga(松永誠剛)さまは、世界の有名アーティストがライブを希望する福岡の古民家ライブハウス「SHIKIORI」より世界に発信を続けるベーシスト。Asian Cape Connectionの主催者でもあられます。まだ、お若いのですがもーーっと若かったときに、新潟のラーシュヤンソンのライブ(アンダーシュシュルベリの勘違いでした!ご指摘ありがと♪)にいらしていて遠くからお姿は拝見いたしました。先日、渋谷のアンダーシュヤーミンのライブでもお忙しそうにしていたの覚えてます。Sebastiaan Kapteinは、新潟で森さまのライブやこのCDにも参加してるFabio Bottazzoのライブで聴いております。とても繊細な感覚で多彩にサウンドの色づけをしていて、特に、ファビオ&セブのデュオライブでは的確で美しい音選びを堪能させていただきました。
この3人に、今回はイタリア出身新潟在住で優しさがフレージングやバッキングから溢れてるFabio Bottazzoのギターが加わります。私は彼のギターの一番素晴らしいところは、音選びも演奏もまわりとの調性を大事にしているうえに、品よくおしゃれなところかな♪

さて、新譜はオープナーと二曲目がFabio Bottazzoの曲。聴きなれたメロディもヴォーカルが入ってより心に寄り添う曲となります。
特に、オープナーの「Dondolando」は、アマンダ&ファビオのデュオ。ユニットの顔と言ってもいいアマンダの声は知的で心豊かな凛とした印象。曲によって、母や天使、恩師…自分が持っている様々な面影や想い出と重なります。このオープナーでは、私のインナーチャイルドにそっとささやきかける優しい母のよう。そして、ゆったりと心の奥深くを揺さぶる「Passaggi in Movingnto」。
ドラマチックで疾走感ある「Silence」より、残り7曲はズールー語を交えて歌う「Yise Wabant‘a Bami」をのぞいて彼女のオリジナル。多彩でメロディが心に残るストーリー性がありポップな優れもの。
ミステリアスな雰囲気の「Finding My Way」、ドラマの一場面のようでファビオのギターのかっこいい「These Things」、ピアノもうまく、「My Own Song」のような弾き語りも心に沁みる。タイトル曲「Welcoming the Day」のアンニュイな感じもとても好き。終演Requiemの優しさ可愛らしさは心が和みますね。。
その彼女を繊細な音選びで色彩感覚抜群なドラムが彩り、安定感があり空間をキチンと把握しているベースがしっかり屋台骨を支え、全体のグルーブを加速させるギターと4人の息のあった一体感で「音楽に国境は無い」を体現する多国籍ユニットの新譜は人との繋がりを強く感じさせてくれます。
そう、いろんな時に、、何度も聴きたくなるアルバム、、まさに、そんな感じですね。


1.Dondolando
2.Passaggi in Movingnto
3.Silence
4.Yise Wabant‘a Bami
5.Finding My Way
6.These Things
7.My Own Song
8.Welcoming the Day
9.Requiem


Members: Amanda Tiffin (p, vo)
Fabio Bottazzo (g)
Seigo Matsunaga (b)
Sebastiaan Kaptein (ds)

リリースツアーは、沖縄であったのですが、私も生で聴いてみたいものです。
新潟にもこないかな。。

購入希望者は、SHIKIORIのHPに問い合わせてみてくださいね。

今日のおまけは、ファーストアルバムより、


あ、ファビオさまは、森さまと8月28日にデュオライブを行います。

ジャズの演奏と北欧の話!@ 食堂れぷれ

んじゃ、退散♪

2014年8月 5日 (火)

新潟の夏はジャズストリートそして、、万代ジャズフェスへと。。

新潟の夏といえば、、花火と枝豆でしょう。。
枝豆は、ほぼ毎日ゆでてます。花火は、残念ながら このところ ご無沙汰。
今年は、新潟県中越地震からの復興を祈ってはじまったフェニックスが10周年ということで、長岡の花火が凄かったようですが、インターネットでかろうじて、って、感じ。

最近、私の夏は新潟ジャズストリートではじまる。
海の記念日前の土日に開催される「デューク・エリントン・メモリアル」は、海開きみたいなわたくし的風物詩。今年は、前日から楽しみにしていた

「花 す が た」岡本和行写真展 @ 新潟日報メディアシップ そらの広場

の「その息をのむような美しさ」から 気合いが入って、土曜日は8ユニット聴きました。笑
基本ひとこま1時間×2なのですが、今回はだいたい1時間づつとなりました。。

ジャズストリート1日目(7/19)

久美&麻美Duo
南雲 麻美(as) 細木久美(p)
2人は互いの信頼が厚いベテランさまなので、いつも安心して聴ける。
そして、演奏ぷりは男前なのに女性らしい選曲があって嬉しい。私の好きなヤンソンの曲とか、それは思わず拍手ものなのです。ハプニングがあっても、きちんとやり遂げちゃう根性はしっかり演奏にでています。

YuNon (ユノン)
土屋由紀(vo) 石塚来夢(p)
ゆきさまの歌声はやすらぎを与えてくれる。MCも大人のおねえさまです。嫌みのないほんのりと漂うお色気はお姿同様。そんな彼女に優しいピアノが寄り添う感じ。
頼られてるようで、、ちょっと、たよりないゆきさま。そこの塩梅が大変微妙でいい感じ。

なんと、ここで、十日町の円通寺さまのご住職に声をかけてもらいました。
住職さま、カジュアルなお姿に、気がつくのがおくれました。。ごめんなさい。

Bossa Demais (ボサ・ヂマイス)/山形
Mello(vo,g) Kitti 横倉(g)
山形から参加するこのお二人は、初回から毎回聴いております。
そのそも、ギターが大変美しい。その素晴らしいギタープレイとボサがなんであるかをキチンとご存知なお方のメロウな歌声。相変わらずのMCだけど、それはそれはアンニュイな午後の時間がすごせます。
こんなBGMでお昼ねしたいな。。相方さまの横槍さまとは、某所で遭遇。MCだけダメだししますたー。笑

辻恭子 + 中丸雅史トリオ / 三重・滋賀・愛知・神奈川
辻恭子(vo) 中丸雅史(p) 林香奈(b) 西尾 研一(ds)
ここは、今日初めての二時間です。
ハンコック中丸さまの熱くはじけたピアノに乱れ髪で挑むベースの巧いこと。ドラムの煽りに涼しい顔?できるスーパーレディでした。中丸さまは、佳境に入ると少年のようにムキになってピアノと戦う。まったく、知的な雰囲気とかけ離れたおこちゃまだよね。笑
そして、この熱いインスト軍団にどうやって絡むかといった、、心配もよそに、一声で場を持っていく辻きゅん恐るべし。今回の勝負曲、難関「ダニ&デボラ・グルジエル・クアルテート」の曲にも果敢にチャレンジ。おお!!ガンガン前進あるのみ!

竹腰肇トリオ/東京
島田博志(p) 平松 徹也(b) 竹腰肇(ds)
私の好みってこともあるんでしょうが、、予測以上の素晴らしさでびっくりでした。
ええと、初めてジャズストリートに参加の三人。でも、平松さまとかとは、前世からの長い付き合い。つかずはなれず、ついに演奏をちゃんと聴く日がきた!ええと、全員マニアックなヨーロッパジャズのファンで指向が一緒。曲に対する理解度も三人でとても深い。やっぱ、それって大事ですよね。三人で見た目と違った美メロ攻撃。好きな曲のオンパレード。八木スペシャルと重なって、前半だけで、、残念でした。

八木敬之スペシャルカルテット / 埼玉・東京・神奈川
八木 敬之(sax) 今泉泰樹(p) 阿部泉(b) 西尾 研一(ds)
竹腰トリオとの重なりで、後半だけになっちゃった。ごめんね。
ドラムが、ずっと自慢していたリズム隊は、へん拍子や現代ジャズに精通する大変優れものでありました。久しぶりに生で聴いた八木サックス。本人は、あれこれ、考えるところもあったようですが、まじめないい加減さが相変わらずおもしろくて、得なひとだよな、って、つくづくおもった。不思議なもんで、きっちり 正当にうまいのがおもしろいとはかぎらないもの。いや、うまいんだけどさ。
なぜか、ヴィジェイアイヤー仕様のエリントン曲演奏してましたが、、ピアノの理解度に皆さんぶる下がったことはなかったかしら。。ハラハラしたのはわたしだけか。。

anima libera(アニマリベラ)
ふくまこづえ(vo) 石田尚一(vo) 川崎祥子℗
以前から、生で聴きたかったご両人。一緒にきけちゃうなんて、そりゃ凄い。満席で奥様ワンピースで座り込みの体制。。足、、しびれますた。。
感情豊かな2人のヴォーカルの掛け合いで、会場のテンションはうなぎのぼり。
お二人とも、歌もうまいけど、お話も上手。そうそう、マンダムズで有名な石田さまの「声」はちょう二枚目。正当派色男の声ですね♪ご両人とも、YouTubeの100倍素敵な声でした。

つじつじ/千葉・三重
辻恭子(vo) 辻 啓介(b)
私は、、デュオが大好き。そして、ヴォーカルのデュオは特にその人たちの人となりがでて良いと思ってまーす。よく、勘違いしている人がいるんだけど、わたしはヴォーカルものは嫌いじゃないです。
べたべたとかっこばかりなのが、シンドイだけ。。
ええと、ギターやピアノが相手だと、メロディやハーモニーなんかでちょっとは楽なんだろうけど。。
相手がベースって、かなり難しいと思うのですよね。世界には名盤が沢山ありますが、、。でも、はまると空間が大きな分しっとりした良い会話になる…そうなってましたよ。

もう一カ所行きたかったけど、、さすがにこれでおしまい。
ありがたいことに、誘ってもらって、〆は名店「きぐち」でした。くたくたあ。。。


二日目、興奮して寝られなくなって、出遅れた。。
朝ラーメンする予定だったのに。。。憧れの朝ラーメン。。。冬に持ち越しか。。。。

ジャズストリート2日目(7/20)

二日目はなぜか「テナーサックス祭り」となりました。
なぜかでなくて、サックス好きなんだね!そして、、素敵なサックス多すぎるこの事実、、まわりきれん。。

長沢好宏クインテット&真弓
細木紀克(tp) 長沢好宏(ts) 細木久美(p) 阿部国男(b) 本間克範(ds) 真弓(vo)
新潟の大御所長沢先生のバンド。全員が巧いだけでなくて、長沢先生をリスペクトしているのがとてもよくわかる。いや、観客だってそうなんですね。今回は、ホレスシルバー祭り。やっぱ、目の付け所がちがいまっす。先生のダンディな魅力に負けず劣らずの細木トランペットのかっこいい一吠えも。そして、大輪の花、真弓さま。深く魅力的な声で、アップテンポのロック調の曲を歌いこなして、素晴らしかった♪前回聴いた時よりのびのびと素晴らしかったです。

市川裕也カルテット
市川裕也(ts) 楠直孝(p) 仲石裕介(b) 中屋啓之(ds)
ここも、固定ファンがついているので、潜り込むのが難しい。もしも、誰かに「現代コンテンポラリージャズって、何?どんなの??」って、聴かれたら、「ぜひこのバンド洗礼受けてくださいませ。」と言ってしまいます。「全員が超絶技巧軍団」、って、言葉がぴったりな熱い集団ですわ。各自のソロも凄ければ、バンドの一体感も半端ない。アンコール前のショーター曲、各自のプレイもですが、一丸となった圧力は凄かったです。

RENA&yossy Band
RENA(vo) yossy(sax) 藤田俊亮(vo) 野波桃(key) 福田伸也(g) 五十嵐誠(b) 渡辺しん(ds)
会場についたら、ツインヴォーカルでした。ガラス張りの背景は、夏いっぱいでフェスタ!って、感じよ、感じ。のびのび盛りのレナさまは、聴くたびに違う魅力を発見。今日は、魅力的な男子と恋人同士のような爽やかなお色気も。そして、このエンターテインメントの極めつけは、情感たっぷりの泣きのサックス。やんやと盛り上がりますよね。

伊地知晋平カルテットfeaturing 小野アイカ/東京
伊地知晋平(ts,ss) 小野アイカ(g) 椎名達人(b) 西尾研一(ds)
ここが最後。二時間堪能しました。
ただ巧いってだけでなくて、4人が4人ともかなり個性的。一人一人が濃いのです。
そんな濃いおじさまたちに、火をつけるアイカさま。目をつぶって、音だけ聴いてるとそのマシンガンプレイに女はいない。でも、歌うと中性的な声質にかわいい女の子が時々あらわれる!お歌もイケてたな。。まあ、でも、その熱いギタープレイに 嬉々として群がるメンバーの他のお三人。。
ジェームス・ブラウンの曲もめちゃくちゃよかった。
あれやこれやの変態プレイは、二時間聴いてても まったく 飽きません。みんなでアンコールさせちゃったけど、ドラムは大変だったろうな。。

というわけで、夕方になってしまい、時間切れ。
残念。。また、冬に参加できるかな。。そうしたら、、今度は、移動しないで、、ゆっくり聴きます。
1日、1000円、二日で2000円。笑い飛ばすしか無い。

ミュージシャンの皆さま、渾身の演奏をありがとうございました!


さて、このあとの新潟のジャズのお祭りは万代ジャズフェス!


★万代ジャズフェスティバル@8月9日★

「TOKU」さまが、スペシャルプロデューサーのこの無料イベント。
詳細はここで↓

Bandai Jazz festival 2014

私は、残念ながら毎年お盆休みと重なって、、ちゃんと聴いたことありません。。
新潟にいないとか、お客様がいるとか。。。いつかいつかで、随分たった。。
お近くのかたは、ぜひ!

それでは、今日のおまけは、、長岡の特別ヴァージョンフェニックス。

まだまだ、暑いですね。お体に気をつけて!
んじゃ、退散♪

2014年8月 4日 (月)

Floating / Fred Hersch Trio

Floating


ブログのおさぼりしているうちに、8月になってしまいました。。。
ええっと、でもまだ、立秋前なので、暑中お見舞いがわりの1枚を。

繊細な音使いから連想するのか、メロディからなのか、、薄く美しいガラス細工を思い浮かべてしまいます。この度は、ジャケットも浮遊感と静謐な感じ。風を感じてくださいね。

冒頭から独特の美意識満載。ファンならずともノックアウトされそなスタンダードYou And The Night And The Music。モザイク模様というか繊細な構造物を観るようなおもしろさ。流麗で軽妙。
ここから、7曲オリジナル。そして、特定の人に捧げられています。
タイトル曲Floating、内省的でとても美しい曲。真夜中に抜けだした魂のように彷徨う。
West Virginia Roseは、リリカルで、どこか可愛らしい感じ。ベースのJohn Hebertに捧げたHome Friesは明るく躍動感あり、トリオの息のあったところが全面に。
ベースとドラムの繊細なサポートも耽美的にFar Away。流麗なフレージングで疾走するArcata。
クールな中にふんわりした光を感じるA Speech To The Sea。とても、美しい音に溢れています。
勉強不足で、ちょっと意外だったのですが、ハーシュはピアニストのケビンへイズを尊敬しているようで、彼に送った曲Autumn Haze。現代的で少し無機的な感じに音がちりばめられている感じ。
スタンダードで If Ever I Would Leave You。美しいメロディをひたすら美しく奏でる。極上のロマンチックが詰まってます。
終演は、ハーシュが必ず入れてるモンクの曲で、Let's Cool One。音遊びの楽しいモンクの曲を、本当に楽しそうに鍵盤遊びに夢中な感じですね。

体調もよく、長年のトリオとの新譜は本当に嬉しかったのですね。
硬質で、リリカル、そして、流麗で音の間合いの美しさを知ってるハーシュの会心作ですね。
個人的には、元気な曲より、しっとりと甘く耽美的なのが好きなのですが、それは好みの問題なだけで、、全編素晴らしいと思います。

1. You And The Night And The Music
2. Floating
3. West Virginia Rose (for Florette & Roslyn)
4. Home Fries (for John Hebert)
5. Far Away (for Shimrit)
6. Arcata (for Esperanza)
7. A Speech To The Sea (for Maaria)
8. Autumn Haze (for Kevin Hays)
9. If Ever I Would Leave You
10. Let's Cool One

Fred Hersch (p)
John Hebert (b)
Eric McPherson (ds, per)

ええと、、今年、来日しましたね。
わたしは聴きに行くことはできませんでしたが、息のあった演奏とハーシュの元気な姿に皆さん拍手の嵐だったようです。当時から話題になってたハーシュトリオのアルバムです。
リリースからちょっとたってしまいましたが、これも年間ベスト候補に残りそうなピアノアルバム♪です。はい。

んじゃ、退散♪

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