Thierry LangTrioは想像を遥かに超した超絶なライブだった。。
Thierry Lang, Heiri Känzig, Andi Pupato Trio @ 横浜エアジン(2/5)
Thierry Lang ℗ Heiri Känzig (b) Andi Pupato (per.)
真っ白な世界をひたすら走り続けていました…。
ホワイトアウトと白い悪魔に飲み込まれていたのです。
怖くて感覚が麻痺しているのですが、停まったら絶対動けなくなる、と、心に念じながら運転してます。時間の感覚もなくなっていて、心の中で泣きながら運転を続けてました。
明けない夜はないといいますが、死んだら朝はきませんものね。
普段ならば、40分前後で駆け抜けるエリアを三時間以上かかりました。。
関越トンネルはいつも時間稼ぎでちょう高速で通り過ぎるのですが、アクセルが踏めなくて呆然と運転してた。景色がかわってやっと凍り付いた脳が少しづつ溶け出して、動き始め、、ライブに間に合わないかもしれない、と、アクセル踏みました。。。
高崎から新幹線に飛びのり予定を変えて横浜に直行する事にした。荷物くらいどうにでもなる。六時前に到着したお店の扉の向こうでは、叙情的で哀愁のあるメロディが聴こえて来る。タイトルがすぐに浮かばなかったけどライブで「Wounds」だったなと。
ご好意でお店の中で整理券をつくるまで待たせてもらいましたが、今日のライブは心に残るものになる事を確信。ま、いろいろあって(笑)ピアノの斜め後ろベースとパーカッションにも人がかぶらないところに席をきめて開始は八時過ぎくらいとなりました。。
待ちに待ったライブはチャーリーヘイデンのEllen Davidではじまった…。メロディ部分になるとまるでティエリーのオリジナル曲であるように彼自身の色を滲ませる、そして、ベースとパーカッションもそれぞれかなり自由度高くハイレベル、特にベーシストのソロはエキサイティングで驚愕。そして、バンドサウンドの一体感はまさに三位一体。神様ありがと、って、心奪われる。。と、いうか、身体ごと異次元にもってかれるような熱い演奏がこの後ずっと続くのです。
ゆっくりと心に沁み込む音そのものに悦びをかんじたり、美しいメロディの思わず微笑んだり、テクニックに感嘆の声をあげたり…考えられるありとあらゆる素晴らしい刺激を身体全身であびて完全に頭がとんでしまってる状態です。まさにティエリーアウト。(笑)
ティエリー・ラングも多くの素晴らしいピアニスト同様クラシックを基調に自己表現豊かにこれぞジャズの演奏する。本当に音のコントロールが素晴らしくて、同じフレーズでも微妙に音をコントロールさせて、周りとのタイミングも瞬時にはかり、何に対しても素晴らしい集中力。そして、歌心が満点。。って、彼のことは、、多くの人がご存知ですよね。m(_ _)m
ベースのハイリ・ケンツィヒがまた素晴らしい。左ききらしいのですが、両手きき?って、思えるほど、上から下からアグレッシブで、しかも、歌心満点。高速のパッセージでも軽い音にならずに、ウッドの素晴らしい音色で歌心たっぷりのソロを聴かせる。
ピアノとベースだけでも、どの曲も完結してしまえるほど濃密な関係。
このところ、ティエリーがずっと演奏をともにしているのがよくわかります。ベースだけでも、必見。必聴。
ここに彩りを加えて行くのはパーカッションのアンディ・プパート。カホンを中心に金属系の砦に囲まれている。大胆な彼らの演奏に繊細に様々な音をちりばめて行きます。これが、また、すごい。あり得ないような濃密な音の世界に彼が音を入れることで、安らぎ感が生まれる。一歩間違うとすべてが台無しになるような場面でいろいろな音を的確に入れこんでいく。。すごい緊張感と凄まじい集中力が顔に。。ドラムソロならぬ、カホンソロをしたのですが、これが聴けただけでも横浜まできた価値があったと。。
と、本当に、ひとりひとりがすごすぎる!!しかし、、いかん、、時間が。。
で、、山のように素晴らしいオリジナルを持つティエリーラング、10分間の休憩で進む2セット目がまた、圧巻でした。1セット目でも心にひたひたくる新曲「Novenber」で、これも名曲だな、、って、うっとりしたのですが、ななんと!!2セット目は「Angels Fly」「Wounds」「Nunzi」とティエリーの名場面が立て続け。。終演にはピアニストとしての存在感がたっぷりの演奏で「Private Garden」まで演奏してくれた。昔からのファンもこの日はじめて聴く人も悶絶死寸前ですよ。
アンコールも新曲だったと思うのですが、この春に新譜がでるそうなので、そこに入る予定なのでしょうか。。
とにかく、想像を遥かに超した超絶なライブだった。。情緒や叙情とか、、美メロやロマンティシズムとか、そういう単純なことだけでくくることができない、、すごいライブ体験でした。きゃーー!
えっとね、東京は、今日のピットイン、そして、関西で二公演。
東京は、、雪なんだけど、、行ける人は行ったら絶対損しないです。。
やっぱり、空いてた日は大使館関係のライブだったようです。
でも、「すぐに帰って来る」って、言ってたとおもうので、新譜も最来日もとても楽しみです。
次回もいけるといいな。。今度は、新潟市にも来てほしいな。。。
ちなみに帰りの高速では、サインいただいた「リフレクションず」の一枚目をかけて爆走しました。雪山の美しい景色とあいまって、、ひとりで感動してました。
んじゃ、退散♪
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コメント
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スズックさん、久しぶりです、monakaです。
きっとそばらしいステージだたのだろうと記事でわかってよかったと思います。
さて、私はというと 幻の・・・・になってしまいました。「プライベート・ガーデン」聞きたかったです。
投稿: monaka | 2014年2月 9日 (日) 14時16分
最中せんぱーい、、
今回のあの雪ですからしかたないですよ。
帰宅難民になっちゃったかもしれんですよ。
わたしは上越市の公演のあと、夜の雪道は自信まかったので、
横浜を選択しました。。でも、やっぱり、雪に阻まれましたわ。
でも、彼らは、絶対またきますよ。
春には新譜でるそうですし、きっと、すぐですよ。
次回も今から楽しみなんですが、今年はいろいろあって。。
行けないかもしれないな。。
と、ドキドキしています。
めちゃ凄いプライベート ガーデンでした。。
って、慰めになりませんね。。m(_ _)m
投稿: Suzuck | 2014年2月 9日 (日) 17時38分
昨日の神戸が終わるまで読まないでおこうと決め、今拝読しました。
想定外の音空間で、ライブ後京都も予約してしまいました。
というわけで今夜もいってきます!
投稿: カノン | 2014年2月10日 (月) 10時39分
カノンさま。。
ネットにはまり始めた頃に、みんなが大騒ぎしてた憧れのピアニストです。
多くのライブに行けない事が多いので、自分が行ってないだけだと思っていて、、
まさか初来日とは思わなかったです。
今日の京都もお楽しみくださいね!
わたしも、上越市のライブに駆け込みたかったです。。
でも、まだまだ、、ホワイトアウトの恐怖がぬけてません。。
投稿: Suzuck | 2014年2月10日 (月) 17時04分
こんにちは〜
ライブ行ってこられたんですね♪
こちらから出掛けるには、スタッドレスをはいているし雪道も大丈夫ですけど 関東地方では大変だったようですね。(momakaさま残念...)
素敵なライブだったみたいでよかったですねo(^-^)o
帰ってからが 雪、大変だったのでは!? 市内は除雪されているかな!?
こちらは ほんと 雪が少なくて助かっています。が、これでいいのか!?(笑)
投稿: Marlin | 2014年2月10日 (月) 17時06分
Marlinさま、、
すごく、素敵なライブだった。(かなり、きっぱり)
で、、実は実家にも用事があったのですよ。笑
あとね、、スタッドレスははいていても、、吹雪にはかてません。
まったく、、何もみえなかったですよ。
最中さまはね、わたしなんかよりずっとずっとティエリーのピアノ聴きたかったと思うのですよ。だけど、ブログを読んだら残念だけど仕方なかったのです。
諦めるって、辛いよね。
帰ってからは、除雪は大変だったけど、ま、、市内なので死ぬほどつもったわけでもないし。。
今日は、気温があがり、、ずいぶん、とけてくれました。
ありがとうございます。
投稿: Suzuck | 2014年2月10日 (月) 17時41分
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投稿: http://www.brontaylor.com/barbour/barbour-coats.html | 2014年3月 8日 (土) 12時15分