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音楽で拡がる輪

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2013年10月

2013年10月31日 (木)

Arborescence / Aaron Parks

Arborescence

落ち葉が目立ち始めた路地をテクテクする。
昔住んでいた町内。この十年、、空き地が目立つようになってきた。
糸をググってたぐっても、なかなか釣り上げることが出来ないほど深く静かに眠っている記憶たち。。
早歩きをやめて、立ち止まってじっと空き地をみる。みる。。みる。。。

浮かび上がってきたのは老夫婦の姿。でも、顔はのっぺらぼうのままだった、、。
整地された土地は間延びして見える。隣家とのブロック塀の角に枯葉。
冬になっちゃうんだなぁ。。って、空気が冷たいね。

アーロンパークスの新譜はECMからのソロピアノアルバムです。
私の心には冬へのプレリュードのように響いてます。
リーダー作Invisible Cinemaを聴いたときには繊細さが売り物の線の細い天才肌のピアニストだと思ってたんだけど、最近の世界基準はそんな単純なもんじゃ無いと言うことは、その後の大活躍で証明済み。
ジェイムスファームで生を聴いた時には、うねるようなグルーブでバンドサウンドを牽引していてヘナヘナの容姿からは想像できない力強さを感じました。
オリジナル11曲で、50分弱。

オープナーから仄暗い静けさのAsleep in the Forest。
クラシカルな時間はそのままToward Awakeningにも引き継がれ静謐な空間に誘う。
内省的な響き Past Presence。硬質で透明感が際立つElsewhere。
不安と響めきのIn Pursuit、Squirrels。深く暗くBranchings。
流麗にRiver Ways。透徹・ひたひたと心にしみるA Curious Bloom。
静かに踊るセピア色のReverie。。
終演はほんのり愛らしさが隠れている優しいバラードHomesteadで。。

全編静謐な空間。
仄暗く淡々とした夢のような世界。
リリカルな物語。
暖かなというよりひんやりと内省的。澄んだ冷たい空気の朝が似合うかなぁ。。


1. Asleep In The Forest
2. Toward Awakening
3. Past Presence
4. Elsewhere
5. In Pursuit
6. Squirrels
7. Branchings
8. River Ways
9. A Curious Bloom
10. Reverie
11. Homestead

Aaron Parks (p)

黄昏の国十月は今日でお終い。。
ハロウィンだったんだよね!ハロウィンパーティなんて出た人居るのかしら。
明日からも、引き続きよろしくお願いいたします!

んじゃ、退散♪


2013年10月25日 (金)

Colors of A Dream / Tom Harrell

Colors_of_a_dream

霜降が過ぎましたね。
「季節は足早に…」、などと、言いますが、秋が一段と深まり、「暖かさ」の恋しい季節になって来ましたね。
サンダルやめて、防寒クロックスにかえました。(^_^);
早朝の澄み切った青空に残った白い月。
秋の夜長を満喫しすぎて、こっそり朝帰り中の感じだったりしまーす。

ええとね、なんだか大好きなTom Harrell が、これまた、なんだか新鮮なサウンドの新譜をだしました。
これが、いろんな意味で「びっくり〜」だったのでした。
実は、3月にこのメンバーのヴィレッジヴァンガードのライブ音源が公開されテます。
情報収集能力に欠けてる私は、、最初「??」って、お目々キョトンだったのです。で、このライブ音源はかっこいいのですが、トムハレルはこの何年間か不動の五人組で毎年アルバムをリリースし、来日もしていたので。。
なんでなんで?って、もんでしょうか。おまけにさ、今度ハレルさまはデュオをだすならば、Danny Grissettさましかいないわ!なんて、うそぶいてたのに。。期待してたダニグリのピアノが抜けるなって!どうして、エスペランサなのよ!(美貌と才能に嫉妬か)とか、ブツブツ。。何せ、ファンってのは、いろんな意味で目がふさがってますからね。(笑)

ええと、新譜…基本的には同じ演奏と言ってもいいのですけど、曲の順序や細かな仕上がり、いろいろな意味で精度・完成度を上げてリリース!!
今や1曲買いの時代ですから、こういう発言もオタクだと言われるのでしょうか。。

ピアノレスつうかコードレス、そして歌うベーシスト・エスペランサさま入って、ダブルベース!で、ナイスグルーブ♪話題のアルト奏者Jaleel Shaw加入でキッレキレ黄金三管!

オープナーは、異空間に誘い込むようなミステリアスなエスペランサのヴォイスが印象的なTango。ビートを強調して、ダークに突き進む。ファンタスティックな音色のハレルの孤高のソロ。
みんなが大好きSail Awayのポル語ヴォーカル盤。アルバムでエスペランサさまは参加曲の半分で歌ってますが、そのほとんどが楽器的なアプローチ。この曲だけ歌詞をキチンと歌ってます。素敵なスキャットも入りますが、気持ちも視野も大きく広がるSail Awayのメロディはやっぱり大好きだな。柔らかな包み込むようなハレルのソロもドキドキものです。
エスペランサのヴォイスでアドベンチャーでポップでカラフルPhantasy in Latin。
疾走するフロント陣とヴォイスで絡むエスペランサの妙State。

バラードSeventyにみる美しいハレルのソロとまわりを薄いベールのように浮遊するエスペランサの声。一転、2台のベースがつくり出すグルーブにのって3人のフロントが演奏がシリアスでタイトな演奏を繰り広げるBlues 2013。

エスペランサの印象的なヴォイシングが頭から離れなくなるNite Life。アップテンポで貯まってくエネルギーにのって、準備万端で躍り出てくるトムハレルのソロのかっこよさ。
フロントとエスペランサのやりとりが格好良すぎてたまらないEven If。そして、トムハレルのダンディズム炸裂!
ベースの低音が轟きフリー&アヴァンギャルドなやりとりが続くWalkwayは遠く大地の響き。トムハレルとベース2本のFamily。リリカルなトランペットとベースのメロディアスな演奏。
終演Goin’ Outは、再びビートを効かせ、もちろんジョナサンブレイクだって、大活躍。エスペランサのヴォイスを効かせてヒップでポップに。各自のソロもかっこいいけど、各自触発されて反応しあって、バンドサウンドがめちゃくちゃカッコイイ!最後はエスペランサでトドメ!

コードレスでできた大きな空間、その空間をハレルはスペイシーな場とするのですなく、かなりしっかり自分の世界を描い手います。緻密で繊細、しかも大胆。
切れ味の良いサウンド、特に三管のユニゾン!浮遊感のあるヴォイス。時に攻撃的なスキャット。めちゃくちゃお洒落!
そして、2本のベースから来る強力なグルーヴ。
そこで、繰り広げられる緊張感あるソロ、インタープレイ!そういった大きなエネルギーに押されて鳴り響くハレルのソロはどれも彼の美学と貫いていてダンディです。絶好調。

私はこのところ…このサウンドに「病みつき」でござった。
この取り憑かれ方はSongs of Freedom / Nguyen Leの時にも似てるなー♪
デモ、今日は一区切り!って、ことで、ブログアップでっす。

この休日はこの1枚で楽しく過ごせること請け合いです!是非♪
 

1. Tango
2. Velejar (Sail Away)
3. Phantasy in Latin
4. State
5. Seventy
6. Blues 2013
7. Nite Life
8. Even If
9. Walkway
10. Family
11. Goin’ Out

Tom Harrell (tp, flh)
Jaleel Shaw (as except #10)
Wayne Escoffery (ts, except #10)
Esperanza Spalding (b except # 2, voice except # 6, 9 & 10)
Ugonna Okegwo (b)
Johnathan Blake (ds, except #10)

そう、トムハレレはイタリアのAbeatでこんなアルバムだしてました。↓

The crystal paperweight / Ann Malcolm octet feat. Tom Harrell

Mi0003088663

ここでも、トムハレルのアレンジでBefore Dawnのタイトルで英語で歌ってます。
このアルバムも2管のクインテットにバイオリン、チェロと言う心地よいサウンドです。
リンク先で試聴できますよ。
しかし、この後月日を経てこんなタイトでポップでカラフルなサウンドになるなんて。
わーい、わい。トムハレル恐るべし♪

では、素敵な週末でありますように。
台風の被害がでませんように。

んじゃ、退散♪

2013年10月20日 (日)

Three For Getz / Paolo Recchia

Three_for_getz

朝晩寒くなりましたよね。寂しい色合いに冬が潜んで来ました。
でも、冷たい空気の持つ透明感って、月の光や星の光を感じるのにはとても良いですよね。

十三夜の日だったかな。。
遅くに帰宅する時ね。。妙に明るかった。
見あげると…すでに月は高く昇って雲も多かったけど、あの台風の大風の後だったからかもしれないけど、月の光が地上に降りそそいでいる感じ。。
玄関のドアを開けるとき、雨の雫を振り払うように月の光がこぼれ落ちるような気がしたのでした。。

暖かないい音聴きたくなりますねぇ。

イタリアのジャズサックス奏者Paolo Recchiaのスタンゲッツへのオマージュ。
1980年生まれの成長株、まさに伸びやかで柔らかな音色で、歌心たっぷりにスタンゲッツの所縁の曲を瀟洒に軽やかに綴っていきます。
比較的な快活な演奏がならぶ前半から、その何処か飄々とした演奏に引きこまれます。

柔らかさに心ほぐれるIndian Summer。
軽快なギターのカッティングと親しみやすいベースソロで 軽やかにCarpetbagger's Theme。ギターの哀愁でうっとりしてしまうGrandfather's Waltz。
テンポ良く、3人の息のあったThree Little Words。
チャーリーヘイデンのFirst Songは、思わず手を止めじっと聴き入ってしまうハートフルな演奏。いい音、丁寧な演奏。。
再び軽快にHershey Bar。
終演に向けて叙情たっぷりとO Grande Amor。反則だわねぇ。
と、3人の息の合ったVoyage。
終演は私の大好きなThe Peacocks。。最後まで、はぁとふるな演奏です

全編、外連味ないストレートな演奏、歌心が心地よく、アコースティックな雰囲気を全面的に出したギターのEnerico BraccoとベースのNicola Borrelli のサポートにも細やかな心遣いが感じます。
軽やかさの決め手はギターでしょうか。木管楽器らしいレッキアの素朴で丁寧な演奏が心に沁み、繰り返し聴いても疲れません。
テーマに真摯に向かい合いながらもあまり重くないので秋風がしみ、人恋しくになってもふと手がのびる1枚かな。。

スタンゲッツへのオマージュ?んじゃ、ゲッツ聴けばいいじゃん!
って、人にはお薦めいたしません。(笑)

1. Indian Summer
2. Carpetbagger's Theme
3. Grandfather's Waltz
4. Three Little Words
5. First Song
6. Hershey Bar
7. O Grande Amor
8. Voyage
9. The Peacocks

Paolo Recchia (as)
Enerico Bracco (g)
Nicola Borrelli (b)

秋になって、、お鍋しました?
先日、近所の魚屋さんから電話あって、ワタリガニが安いっていわれたのですねぇ。
お鍋に良いかなぁ、、って、ちょっと悩んだ今日この頃。
10月も後半ですね。季節は、急に冬に近づきました。。

んじゃ、退散♪

Grand River Crossings: Motown & Motor City : Geri Allen

Grand_river_crossings

いきなり冬っ。。。そんな感じの木々の色づき。。
何処か寂しくなりがちな気持ちに喝を入れるGeri Allen。

コンテンポラリーなシーンで活躍する米国のGeri Allen。
力強さと繊細さを持ち合わせたまさに男装の麗人的ピアニスト、マダムペレ♪
あのチャールスロイドさまにも可愛がられてますよね。

クリスマスアルバムChild Is Born / Geri Allenでは、ファツィオリを存分に鳴らした躍動感あるアコースティックな厳格な演奏とエレクトリックなサウンドを効果的に使った時空を越えた幻想的な演奏でジェリ風クリスマスワールドだった。。

そんなジェリアレンがホームタウン・デトロイトとモータウンをテーマに、思い切りジュリアレワールドを展開。
腰の据わった(爆)オープナーのマイケルジャクソンのWanna Be Startin' Somethin'を聴けば彼女のこのアルバムに対する思い入れを感じるとることができると思います。
めちゃくちゃ美しいバラード仕立てのTears of a Clown、そこから繋がるスティービーワンダーのThat Girlも、メロディをいかしながらその陰影ある演奏に引きこまれます。切ないゾ。
オリジナルGrand River Crossings, Pt. 1は心の呟きのよう。
Smart SetにトランペットMarcus Belgraveをクールでスペイシーな感覚投入、ソロで柔らかなLet It Beを挟んで、彼の曲Space Odysseyに。ふと、迷子になった気分…。

気分一転、エキゾチックで疾走感あるIn Appreciation。大河の流れのようなBaby I Need Your Lovin'。ファンキーにアルトサックスDavid McMurray投入でItching In My Heart。
目覚めた朝のように爽やかにStoned Love。

再び心の呟き、そして、心の奥からのメロディのようなGrand River Crossings, Pt. 2。
シリアスにInner City Blues。秘めた意志を持ってSave the Children。
終演は、トランペットとのやりとりも快活に願いのこもったNancy Joe。。

うーーん。。
故郷に対する応援歌のように思えるけど、彼女の中で有名な曲がこんな風に鳴り響いてると思うと不思議な感じです。
相変わらず?媚びるところがなくて、凛とした厳しさもあって。。好き。
ちょっと、すすめられない気分ですの、興味ある人だけどうぞ。

1.Wanna Be Startin' Somethin'
2.Tears of a Clown
3.That Girl
4.Grand River Crossings, Pt. 1
5.Smart Set
6.Let It Be
7.Space Odyssey
8.In Appreciation
9.Baby I Need Your Lovin'
10.Itching In My Heart
11.Stoned Love
12.Grand River Crossings, Pt. 2
13.Inner City Blues
14.Save the Children
15.Nancy Joe

Geri Allen (p)
Marcus Belgrave (tp) #5,7,15
David McMurray (as) #10

今年は、行けなかった「新潟ジャズコンテスト」。
昨日だったんだな。盛大になって、会場の人の投票って言うのもあるそうです。
それって、興味津々ですよね。

んじゃ、退散♪


2013年10月17日 (木)

歌姫と…恍惚に秋色に染まる。。。

なぜか、しっとりしたい季節ですよ。
で、、相当大人過ぎる女子である私も恍惚と秋色となるべくヴォーカル盤を用意しました。
秋前から準備しましたよ。今年も、素敵なおねえさまたちが揃ったんだもん。。

ところが、トラブル発生。
聴いてすぐに、1番にお気に入りにランクインした「Live in NYC / Gretchen Parlato」が壊れたCDプレイヤーの中に眠ってしまったのです!再生不可能。取り出し不可能・・。。

他のアルバムも充分恍惚状態になれるのですが、、
そこは、、あなた、、大好きなアルバムが聴けなくなって、簡単に気持ちを変えられますか?
やっぱ、時間がいりますよね。。
だから、ちょっと、駆け足でタイトル紹介だけ、、すませておくことにいたしますです。

Live in NYC / Gretchen Parlato

Live_in_nyc

自主制作?だったデビュー盤「Gretchen Parlato」からの延々と続く人脈は、彼女の実力、人気、知名度ともの広がっていて、その1人1人が日本でも注目される人たち。
そんな人たちとのライブはそのナチュラルな囁くような歌声と歌唱力、この個性は唯一無二の世界です。まるで、蝶々が舞うような軽さ。そして、バンドとの一体感。DVDがついて輸入盤なら1000円前後で手に入るはず。どうなん、どうぞ。(笑)

After Blue / Tierney Sutton

After_blue

歌唱力はヴォーカルファンの折り紙付きです。だって、わたしだって、2枚アルバム持ってるもん。(笑)こちらの人脈もバンドのそうそうたるメンバーみるとわかります。絶対買いたくなります。
しかも、表現力抜群の彼女が、曲に力のあるジョニミッチェルの曲を渋く歌いあげます。
こりゃ、1曲目からぐっと引き寄せられ、、気がつくとまるでアカペラを聴いてるよう。
闇にジョニミッチェルの肖像が浮かび上がります。
でも、ぐっとそれが近づいてくるとティアニーサットン…彼女自身。
スピリチュアルと言ってもいい素敵なアルバムです。


Beautiful Life / Dianne Reeves

Dr_front

上の2枚とまったく違った、ゴージャスでソウルフルでポップな仕上がり。
彼女のルーツ的な曲を取り上げ、話題のグレゴリーポーター等のゲストとのデュオもあるって、メジャーなヴォーカル姫のおきまり的なつくり。。
とはいえ、、このグルーブ、ダイナマイトなエレガントさ。
ロールスロイスで、高速道路を時速40キロみたいな安定感。やっぱ、気持ち良いもんですヨ。


と、書き殴ってみましたが。。
気持ちを切り替えて、、前に進めるのでしょうか。。
人間、、そんなに簡単に心変わりできるでしょうか。。。

んじゃ、退散♪

2013年10月14日 (月)

Free Flying / Fred Hersch and Julian Lage

Free_flying

秋は、その色合いや日の暮れの早さに、、ついつい郷愁に浸ってしまいます。
でも、高い青い空を見あげているとなんだか嬉しくなってきたりしますよね。

と言うことで、、話題?のデュオ。。

Fred Herschのコットンクラブのソロライブは、感情の発露と言うべきライブで、私を含め多くの知り合いが感動をともにした。
耽美的な世界の奥底にマグマのような熱い塊を感じた人も多かったのではないでしょうか。。

去年聴いたクラリネットとのデュオDa Vinci / Nico Gori & Fred Herschを聴いたときにも、なんだか子どものように嬉しそうに走り回る?ハーシュがいて、人間って面白いなぁ、って、思ったものです。
今回のデュオはライブ録音、そして、その神業的なテクニックと繊細な指使いで注目されてるJulian Lageです。
ハーシュ曲7曲、モンクとサムリヴァースで全9曲。

オープナーSong Without Words #4 Duetから息もぴったり。躍動感あるピアノとそこにぴったりとはまるようなギターのやりとり。この1曲で満足してしまいそうな素晴らしい演奏。
音の一つ一つが遊びにでかけてしまいそうな楽しいDown Home。抒情的でギターの音色にうっとりするHeartland。
タイトル曲Free Flyingは、二人の一糸乱れぬ足取りに圧倒され、精密なモザイク画をみるような気分。ピアノもギターも急発進、急ブレーキ何でもゴザレ。サムリヴァースのBeatrice、ギターの歌心と遊び心ににっこり。
繊細さに繊細さを重ねたビターテイストのSong Without Words #3 Tango。
減り張り、溌剌、でも不可思議ワールドStealthiness。柔らかな色合いGravity's Pull 。
終演はハーシュの大好きなモンクの曲で、Monk's Dream。多彩な表情と動きで2匹の子猫を観るようでした。。

予想はしておりましたが、やはり、すごいことになってます。(笑)
滑脱なやりとりが続き、ピタリとはまる繊細で緻密、絶妙絶妙!
濃密、高密度ながらお互いを決して邪魔することなどなく、ギュギュっと凝縮された時間。
互いのソロもハイレベルでござったです。
元気でますです。はい。

1. Song Without Words #4 Duet
2. Down Home
3. Heartland
4. Free Flying
5. Beatrice
6. Song Without Words #3 Tango
7. Stealthiness
8. Gravity's Pull
9. Monk's Dream

Fred Hersch(p)
Julian Lage(g)

今日は、となりの市の山のお墓に行く予定。。予定は未定。
できたら、お昼くらいはお外でお蕎麦でも食べたいな。

連休が終わりますね、楽しい連休でしたか?
んじゃ、退散♪

2013年10月13日 (日)

Dusk is a Quiet Place / Mark Turner - Baptiste Trotignon

Dusk_is_a_quiet_place

秋の持つ独特の寂しい色が心を不安定にするのでしょうか。
それとも、私の心に迷いが多すぎるのでしょうか。

フランスのピアニストBaptiste Trotignonとアメリカのサックス奏者Mark Turnerのデュオ。
2011年の4月に録音とありますね。
サックスとピアノのデュオなのですが、『A Little Simple Magic』とはまったく違う趣。

二人のオリジナルを交互に演奏するようなかたちになってます。
オープナーBoleroのターナーの枯れた味わいにトロティニョンの流麗なピアノが隙間なく音を埋めていきます。1曲の中に様々な色合いをみせ、二人の真剣勝負が窺えます。
マイナーにマイナーにものすごく丁寧に暗い色合いに染め上げるLeft hand of darkness。
回想シーンのようにフレーズを繰り返し揺らぐOnly One。
バッハの曲をターナーのオリジナルを挟んでつなげて行く4曲目、厳しく真剣な問いかけが続きます。かなりシリアスな感じ。
ゆったりと始まるWastelandも緊張感は続き、時折みる強く激しい「口調」に何処か気むずかしさも覚えます。
互いの心情を吐露するかのような重さと暗さも存在するSonnet for Stevie。
終演O do borogodo の超高反射、超高密のやりとりは圧巻。。知名度も経歴にも勝るターナーから真剣勝負を引き出したトロティニョンの才気…決してターナーに負けていません。

デュオと言え、全体にかなり重厚と言うか、重たい雰囲気が存在し、軽やかな音楽とは言いがたいと思うのですが、そのやりとりはかなり面白い。
常に自分の歌い方を忘れないサックスと饒舌で流麗なピアノとの鬩ぎ合いに胸躍る秋の1日。。


1. Bolero
2. Left hand of darkness
3. Only One
4. Von Gott will ich nicht lassen(J.S. Bach) -Winter solstice(M.
Turner) - Herliebster Jesu, was hast du verbrochen5. (J.S. Bach)
5. Wasteland
6. Sonnet for Stevie
7. O do borogodo


Mark Turner (ts)
Baptiste Trotignon (p)

仏壇に供えるお花。。
いけながら、、このアルバムとイメージがあうなぁ。。なんて、思っちゃった。
連休が、皆さまにとって良い日でありますように。

んじゃ、退散♪


2013年10月11日 (金)

秋ですゎ…デュオでしょう♪

新潟の秋はデュオで♪

もうすぐ「体育の日」。
昔は、10月10日だったけど、今は10月の第2月曜日になちゃったんだよね。
ってことで、三連休の人も多いはずです。
新潟市内は、吉田類だって来ちゃう「秋の古町どんどん(10月12日・13日)」だったり、あの高橋尚子さんがゲストランナーの「新潟シティマラソン(10月13日)」だったりするわけです。。

我が家は、相変わらず身動きとれない状況なのですが、
全国的に狂ったような暑さを記録してる日本列島ですが、、
新潟は素敵なデュオでやっとこさ季節感をとりもどう!って、感じですネ。。

★Fabio & 東 Live At A7 Vol.1@10月12日(土)★

Fabio_a


Fabio Bottazzo (g) 東 聡志 (b)

10月12日(土) 19:00〜 1,500円(1ドリンク付)

Jazz & Coffee A7

新潟市中央区西堀前通3-724 丸屋ビル2F
TEL. 025-224-9610

大好きな糸ものデュオ。。互いを気遣い、一緒に演奏する事をとても大事にしている二人。
まさにインティメイトな会話のような演奏が期待できると思います♪
Vol.1、って、あるので、、次は行けますように!!(願いをこめて)

そして、翌日は。。

★Cat Walk Duo Tour @ 新潟★

Cat_w

河村 貴之 (tp) ゆみゆみ (p)

10月13日(日) 19:00~ 2,500円(予約で1ドリンク付)

Jazz Flash

新潟市中央区東堀通 5 番町 440 昭和新道 小林ビル 1F
Tel. 025-224-4518

広島在住のお二人のデュオ。。
トランペットとピアノのデュオ(ため息)、しかも、トランペットは抒情的で柔らかな音色。
ピアニストとのデュオもきっと心地よい空間でしょうねぇ。。


私はどちらのライブに参戦できないと思うのですが。。(哀)
時間がある方!是非是非!!
そんなこんなで、私もデュオをかけました。

Free Flying / Fred Hersch and Julian Lage

Fred Hersch (p) Julian Lage (g)

生命力に溢れた丁々発止のライブでした。
デュオって、本当に面白い。

んじゃ、退散♪

2013年10月10日 (木)

Travel Guide / Ralph Towner Wolfgang Muthspiel Slava Grigoryan

Travel_guide

心折れそうなことって、沢山あるもんですよねぇ。。
一つが解決?すれば、、また、一つ。。みたいな。。
秋だろうが、冬だろうが…季節にお構いなしですわ。

タウナーもムースピールも超好みなギターリストではあるのですが、
不勉強で、三人目のギターリストの名前はおはつだったのですが、
この秋の強力なECMのラインナップの中でも、、別格的にECMしてござった。

全10曲、タウナーとムースピールが5曲ずつです。
6曲目まで、二人の曲を交互に演奏、最後は2曲ずつ続けてエンディングヘ。

オープナーのムースピールのThe Henrysonsが静かに幕が開くように始まると…1分もしないうちにでノックアウトですよ。三本のギターがたんたんと紡ぐ絹のベールのように軽い音のタペストリー。その美しさは夢の世界。
タウナー曲のFather Timeも夢心地のまま進みます。時々、ユニゾンしたりヴォイシング付けたりするのですが、全てが繊細でサラサラした感じ。
Windsongは前2曲より動きを感じる、でも、柔らかなタッチで音の数が多くなってもサラリと流れる。
Duendeの郷愁はどこから来るのだろう。わたしの迷子の気持ちのように見失いそうな。。みえない大事なものを探している感じ。
厚いと言うよりふくよかな音の重なり。幻想的にヴォイスが重なりこの世のものとは思えません。クラシカルな中に華やぎも。
タイトル曲Travel Guideの三位一体感は心躍る。テクニック的にもとても素晴らしいのだと思いますが、そういうことを感じさせずひたすら音の世界を漂う。

ムースピールの曲が2曲続きます。
ちょっと、曲調が変わって抑えた色彩でダークなDie Blaue Stunde。
テンポの速いNico und Mithraは、疾走する中でも、音の一つ一つがとても綺麗なことを改めて感じる。
タウナー曲Tarryはご本人のソロ。まさに、ギターによる囁き。
終演はMuseum of Light心の奥深くに響く木霊のよう…

三つのギターが重なって、軽やかに心に広がる音のパノラマ…。
心の浄化作用はもちろん、鎮静作用、そして、幸福感をひしひしと感じること請け合います。
弦楽器、ギターの素晴らしき世界を堪能してくださいね。


1. The Henrysons 
2. Father Time 
3. Windsong 
4. Duende 
5. Amarone Trio 
6. Travel Guide 
7. Die Blaue Stunde 
8. Nico und Mithra 
9. Tarry 
10. Museum of Light

Ralph Towner classical and 12-strings guitars
Wolfgang Muthspiel electric guitar
Slava Grigoryan classical and baritone guitars

こういうアルバムは何時聴いても良いと思うのですけど、、
でも、なんとなくいろいろな意味で弱ってる時には本当に良いです。
そして、一層と人恋しくなったりしちゃうワケですね。

んじゃ、退散♪


2013年10月 5日 (土)

Trios / Carla Bley Andy Sheppard Steve Swallow

Trios

10月になってすでに一週目が終わりますね。
毎朝、目が覚めると

「今日はお天気悪いなぁ。。」

って、思ってしまう。。でもでも、違うんですね。
秋が深まって、陽の落ちるのもはやくなりましたが、
陽が昇るのも遅くなってるのでした!

秋真っ盛り。。真っ盛り。。。真っ盛り。。。。

芸術の秋、音楽の秋…沢山の新譜がでましたねぇ。
大人過ぎる秋色カーラブレイさまの新譜です。

2009年にCarla Bleyが、ECMから「Carla's Christmas Carols」をリリースしたときは、その荘厳で気品高い内容にびっくりしたわたしだった。
だってね、いつまでたっても、私の頭の中では自由奔放な妖艶な才女だったのでね。
その時も書いたんだけど、彼女の父親はピアノの先生で教会のオルガン奏者。
彼女も教会でオルガン弾いたんだそうですから・・人生っていろいろですわね。

で、今回は、正真正銘ECMからのリーダーデビューですよ。。
しかも、メンバー構成もシンプルで長い長いお付き合いのアンディ・シェパードとスティーヴ・スワロー。。
そこのあなた、スワローのエレベは嫌いだなんて、言ってられないと思いまっせ。

しっとりと落ち着いた三人の演奏、メランコリックで哀愁の漂う Utviklingssang。シェパードの牧歌的なサックスと陰影のあるカーラのピアノは感涙もの。
不思議な旋律をうねうねと進むVashkarのたんたんとした三人のやりとりはとても印象的。

と、この後の3曲は全て三部構成。
15分近い演奏ながらシチュエーションがどんどん変わって行くLes Trois Lagons。
冒頭カーラの硬質で美しいピアノにうっとりするWildlife。三人で音に対する拘りが強く、いらない音を絶対出さない結束。
終演は、メロディックなフレージングと躍動感が際立つThe Girl Who Cried Champagne。


時にスペイシーで時間がとまったようにも思える程ピタリと気持ちの重なる息の合った三位一体。
三人の即興もバランス良く加えた詩情豊かな演奏、、でも、年輪を重ねた彼女の演奏はシリアスな部分とのバランスがとても良い。
硬質で陰影あるカーラのピアノ、ジェントルで洒脱なサックス、そして公私を通じて支え合うメロディアスなベース。
全てが自作曲で、再演曲への拘りも深く、常に真摯に音楽に自分に挑戦を続けてきたカーラブレイに拍手喝采。

人生は偶然の積み重ね…ここに集う三人の語る物語は濃密ですわ。
しっとりと哀愁があり、胸に沈み込むようなピアノの音で秋を感じ、人生を想う。。。

1. Utviklingssang 
2. Vashkar 
3. Les Trois Lagons (d’apres Henri Matisse)
/ Plate XVII / Plate XVIII / Plate XIX 
4. Wildlife
Horns / Paws Without Claws / Sex with Birds 
5. The Girl Who Cried Champagne
Parts 1, 2, 3

Carla Bley (p) 
Andy Sheppard (ts,ss)
Steve Swallow (b)

そして、読書の秋でもありますね!
そんなワケで、やっと発刊時からチェックしてたのですが、出遅れて図書館で21人待ちになってしまった↓

「安部公房とわたし  山口果林」

やっと、読み始めましたよ。m(_ _)m
んじゃ、退散♪

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