Colors of A Dream / Tom Harrell
霜降が過ぎましたね。
「季節は足早に…」、などと、言いますが、秋が一段と深まり、「暖かさ」の恋しい季節になって来ましたね。
サンダルやめて、防寒クロックスにかえました。(^_^);
早朝の澄み切った青空に残った白い月。
秋の夜長を満喫しすぎて、こっそり朝帰り中の感じだったりしまーす。
ええとね、なんだか大好きなTom Harrell が、これまた、なんだか新鮮なサウンドの新譜をだしました。
これが、いろんな意味で「びっくり〜」だったのでした。
実は、3月にこのメンバーのヴィレッジヴァンガードのライブ音源が公開されテます。
情報収集能力に欠けてる私は、、最初「??」って、お目々キョトンだったのです。で、このライブ音源はかっこいいのですが、トムハレルはこの何年間か不動の五人組で毎年アルバムをリリースし、来日もしていたので。。
なんでなんで?って、もんでしょうか。おまけにさ、今度ハレルさまはデュオをだすならば、Danny Grissettさましかいないわ!なんて、うそぶいてたのに。。期待してたダニグリのピアノが抜けるなって!どうして、エスペランサなのよ!(美貌と才能に嫉妬か)とか、ブツブツ。。何せ、ファンってのは、いろんな意味で目がふさがってますからね。(笑)
ええと、新譜…基本的には同じ演奏と言ってもいいのですけど、曲の順序や細かな仕上がり、いろいろな意味で精度・完成度を上げてリリース!!
今や1曲買いの時代ですから、こういう発言もオタクだと言われるのでしょうか。。
ピアノレスつうかコードレス、そして歌うベーシスト・エスペランサさま入って、ダブルベース!で、ナイスグルーブ♪話題のアルト奏者Jaleel Shaw加入でキッレキレ黄金三管!
オープナーは、異空間に誘い込むようなミステリアスなエスペランサのヴォイスが印象的なTango。ビートを強調して、ダークに突き進む。ファンタスティックな音色のハレルの孤高のソロ。
みんなが大好きSail Awayのポル語ヴォーカル盤。アルバムでエスペランサさまは参加曲の半分で歌ってますが、そのほとんどが楽器的なアプローチ。この曲だけ歌詞をキチンと歌ってます。素敵なスキャットも入りますが、気持ちも視野も大きく広がるSail Awayのメロディはやっぱり大好きだな。柔らかな包み込むようなハレルのソロもドキドキものです。
エスペランサのヴォイスでアドベンチャーでポップでカラフルPhantasy in Latin。
疾走するフロント陣とヴォイスで絡むエスペランサの妙State。
バラードSeventyにみる美しいハレルのソロとまわりを薄いベールのように浮遊するエスペランサの声。一転、2台のベースがつくり出すグルーブにのって3人のフロントが演奏がシリアスでタイトな演奏を繰り広げるBlues 2013。
エスペランサの印象的なヴォイシングが頭から離れなくなるNite Life。アップテンポで貯まってくエネルギーにのって、準備万端で躍り出てくるトムハレルのソロのかっこよさ。
フロントとエスペランサのやりとりが格好良すぎてたまらないEven If。そして、トムハレルのダンディズム炸裂!
ベースの低音が轟きフリー&アヴァンギャルドなやりとりが続くWalkwayは遠く大地の響き。トムハレルとベース2本のFamily。リリカルなトランペットとベースのメロディアスな演奏。
終演Goin’ Outは、再びビートを効かせ、もちろんジョナサンブレイクだって、大活躍。エスペランサのヴォイスを効かせてヒップでポップに。各自のソロもかっこいいけど、各自触発されて反応しあって、バンドサウンドがめちゃくちゃカッコイイ!最後はエスペランサでトドメ!
コードレスでできた大きな空間、その空間をハレルはスペイシーな場とするのですなく、かなりしっかり自分の世界を描い手います。緻密で繊細、しかも大胆。
切れ味の良いサウンド、特に三管のユニゾン!浮遊感のあるヴォイス。時に攻撃的なスキャット。めちゃくちゃお洒落!
そして、2本のベースから来る強力なグルーヴ。
そこで、繰り広げられる緊張感あるソロ、インタープレイ!そういった大きなエネルギーに押されて鳴り響くハレルのソロはどれも彼の美学と貫いていてダンディです。絶好調。
私はこのところ…このサウンドに「病みつき」でござった。
この取り憑かれ方はSongs of Freedom / Nguyen Leの時にも似てるなー♪
デモ、今日は一区切り!って、ことで、ブログアップでっす。
この休日はこの1枚で楽しく過ごせること請け合いです!是非♪
1. Tango
2. Velejar (Sail Away)
3. Phantasy in Latin
4. State
5. Seventy
6. Blues 2013
7. Nite Life
8. Even If
9. Walkway
10. Family
11. Goin’ Out
Tom Harrell (tp, flh)
Jaleel Shaw (as except #10)
Wayne Escoffery (ts, except #10)
Esperanza Spalding (b except # 2, voice except # 6, 9 & 10)
Ugonna Okegwo (b)
Johnathan Blake (ds, except #10)
そう、トムハレレはイタリアのAbeatでこんなアルバムだしてました。↓
The crystal paperweight / Ann Malcolm octet feat. Tom Harrell
ここでも、トムハレルのアレンジでBefore Dawnのタイトルで英語で歌ってます。
このアルバムも2管のクインテットにバイオリン、チェロと言う心地よいサウンドです。
リンク先で試聴できますよ。
しかし、この後月日を経てこんなタイトでポップでカラフルなサウンドになるなんて。
わーい、わい。トムハレル恐るべし♪
では、素敵な週末でありますように。
台風の被害がでませんように。
んじゃ、退散♪
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Tom Harrell(Tp, Flh)
Jaleel Shaw(As)
Wayne Escoffery(Ts)
Esperanza Spalding(B, Voice)
Ugonna Okegwo(B)
Johnathan Blake(Ds)
Rec. April 2-3, 2013, NY
(High Note HCD7254)
同一メンバーで5枚目「Tom ... [続きを読む]
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Tom Harrell (tp,flh)
Jaleel Shaw (as)
Wayne Escoffery (ts)
Esperanza Spalding (b,voice)
Ugonna Okegwo (b)
Johnathan Blake (ds)
Recorded as The Bunker Studio, Brooklyn, NY, Apr 2 & 3, 2013
Rel:2013 Highnote HCD7254
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昨夜初めてこちらのブログにたどり着きました。
hie@東京です。
毎年10月頃にNYにひとり旅しています。
一応人妻の分際ですが、そこは理解ある夫なので幸せもんです。
NYでは、ここ最近はもっぱら夜な夜なJazzClubを徘徊するのがメインになっています。
Jazzをよく知りもしないのに。
今年はVillageVanguardでTomHarrellQuintetを観て、ひたひたと静かに深く感動して。
帰ってきてから、はて、TomHarrellってどんな人?といろいろ検索しているうちに、
こちらにたどり着き、なおかつTomHarrellの新譜の記事とは!
本当にまだまだJazzを知らないので、たびたびこちらを訪問してみたいと思っています。
投稿: hie | 2013年10月28日 (月) 22時00分
こちらからもTBさせていただきます。
グリセットが抜けてしまったのは残念ですが、エスペランサとショウが参加しての今回のハレルもなかなか良かったです。
ライブ音源はまだ聴いたことがなかったので、あとでじっくり聴いてみますね。
投稿: nary | 2013年10月29日 (火) 00時20分
hieさま、、
初めまして。そして、コメントをありがとうございます。
それなのに、お返事が遅くなってしまって、、ごめんなさい。
なぁんか、おのろけにも近いうらやましいお言葉もありますが、、その辺は、各家庭の事情って事でパスして(笑)
「VillageVanguardでTomHarrellQuintet」
おぉ。。つう事は、、Danny Grissettが入ったレギュラーバンドですよね?
私も以前に来日してコットンクラブで演奏したとき聴きました。
そのときは、フリューゲルしか演奏しなかったけど、トランペットも持っていました。
演奏が始まると、精神障害があるなんて信じられない素晴らしい演奏なのですが、その前後は只の危ないオジサンって感じで、、そのギャップが凄すぎました。。
メンバーがみんなで彼をリスペクトしてるのが伝わってきて、そういう意味でもじんとしました。それを本場で活動の拠点で聴けたなんて、、とても、素晴らしいと思います。
このブログはタイトル通りの主にジャズに関しての戯言をつぶやくブログです。
きちんとした知識を持っている方は、リンク先にいっぱいいらっしゃいますので、そういう意味で、、また、遊びにいらしてくださいね。
風の便りでは、こっちのメンバーで来年来日するとか。。
東京にお住まいのようですから、チャンスがあれば!!
なんて、ガセネタだったらどうしましょう。。
投稿: Suzuck | 2013年10月30日 (水) 11時26分
ナリーさま、、
Danny Grissettは、今回に関して言えばとても残念ですけど、でも、この空間にはピアノはいらなかったのでしょうねぇ。。
それぞれが、何層もの重なりをみせて、、大変美しい空間となっておりました。
寸分違わず設計された空間での個性的な俳優陣の作り出す物語?は夢の世界のように美しいと思いました。ミステリアスでもありましたね。
投稿: Suzuck | 2013年10月30日 (水) 16時56分
Suzuckさん、こんにちは。
ハレル好きではあるものの、前作前々作はアルバムトータルではちと食い足らなかったんですが、これは楽しい作品になりました。なんでもござれなメンバーですが、きちんと整理されてて、どの楽器&メンバー聞きにも楽しめるって難しい部分をクリアされてて、ハレルの采配力を感じました。アルバム全体のテンションが高くて、忙しくしてる時、急いでいる時に聞くと、集中力があがるっていう効果もあって重宝してます。
勝手ながらこちらの記事でご紹介されていたライブのリンク、拝借致しました。すみません!
ではTBさせていただきます。
投稿: とっつぁん | 2013年11月24日 (日) 10時22分
とっつぁんさま、、
めちゃ、寒くなりましたね。
最近、クリスマスアルバムのハレル聴きを結構してるのですが、どんなシチュエーションにもぴったりと合わせて来るハレルさまのすごさに感心しております。
このアルバムもライブでこれを演奏してしまう訳で、生で観てみたいですよね。。
Jaleel ShawもEsperanzaもすばらしかったなー♪
って、ことで、おうたと一緒にとらばしちゃいます。
ありがとうございました。
投稿: Suzuck | 2013年11月25日 (月) 17時49分
こんばんは。
だいぶ前にUPされていたんですね。
私のブログにコメントいただいて気付きました。
m(_ _)m
セール買ではありますが、基本的にハレルのやっているジャズは好きなので、いつも注目はしています。
今回は色々な編成で、各人の特徴を生かしつつ、自分の音楽をきちんと表現しているのはとても好ましいと思いました。
ハレルの作る曲は私のツボに嵌るところが多々あり、今回も楽しく聴きました。
私が聴くのは結構暗いものがあるので、こういう陽で明るいサウンドで気分を良くするのに重宝しています。
良いアルバムですよね。
トラバさせていただきます。
投稿: いっき | 2013年11月25日 (月) 20時56分
いっきさま、、
ブログアップって、タイミングですね。
すぐに、反応しちゃうアルバムもあれば、、じわじわ来るアルバムもあるし。
わたし的には、これはすぐに反応しちゃったんだけど。。でも、世間は意外と冷静だったですね。
ダークでシリアスな演奏もすきなのですが、なんだか、踊りだしたくなるようなサウンドも好きです。じっとして聴いてられないので、人がいる時はかけたくない。(笑)
でも、、21円は、、ひどすぎますよね。。
すごく、、傷つきました。(笑)
投稿: Suzuck | 2013年11月26日 (火) 18時15分