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音楽で拡がる輪

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2013年6月15日 (土)

Alex Sipiagin / Overlooking Moments


このアルバムが来て、、今に至るまでに、、いろいろなことがありました。。
喜びも悲しみも幾歳月。。。。しみじみ。。

あれや、これやと、、前置きばかり長くなりましたね。(笑)
全8曲いってみよぉ♪

1曲目のサーシャさまの曲Expectationからただならぬ緊張感の連続です。
ダークでモーダルな曲調の中で躍る(暗躍するって感じだわ)サーシャさまとクリポタの青い火花。
2管の部分もユニゾンつうか合わせると言うことにポイントあるとは思えず、互いに遠くを見つめながら(着地地点?)瞬間的な反応で添っていくって、感じ。やっぱ、スコットコリー好きだわ、ハーランド好きだわ。そこからソロに入るのですが、互いに一歩も譲らずの緊張感ですわ。そして、それぞれのソロが終わって2管に戻った時の緊張感。もの凄い、細い管(クダ)の中を先を争ってすり抜けていくようなスリル。2曲目もサーシャさまの曲でCho Tofu。2管アンサンブルの部分が半端なくかっこいい。かっこいいけど、かなり落ち着いた感じで、、そこがまた恐い。怖い。。と、余分な心配を排除した2人の対決は心理戦的な様相でっす。すみません、ベースソロもあったりしますが、やっぱ、2人の間のような緊張感は、、当然ないので、素晴らしいけど、印象が薄かったり、、しますです。はい。
テなわけで、コリーの曲Chronicleは、管のない部分を長めにとって入ったりして、、って、、、で、これがまたダークな曲調で、クリポタ節が栄えます。。

クリポタ作Mississippi Waltz。ほんのちょこっと明るい雰囲気。ハーランドとコリーのサポート?は、ホンと、素晴らしく、、時々、変化球をポコンと入れてくるのだけど、渋めでかっこいいのだな。この曲のユニゾンしました!って、その効果を狙った部分は、はっきり見えて、ちょっと、ほっとしたりして。
再び、サーシャさまの曲でFlash、、2管の緊張感は今までと同じなのですが、比較的ハーランドの手数が多いし、テンポアップしてからは煽りの体制になるので、普通に手に汗握るジャズに。金縛りが続いてる視聴者サービスか。って、クリポタとハーランドのエキサイティングな演奏、続く、ハーランドのソロは素晴らしいのだけど、このアルバムでは緊張感をほぐす清涼剤みたいな感じだす。(笑)流れはそのままな感じでコリーさまのOnce...。前後のユニゾン部分が来るなー、来たなーみたいな感じで、、ここの2管併走もかなりやばい。はっきり、くっきり見える二つのライン。。。そして、改めて感じるハーランドのセンスと巧さ。チャールスロイドがヒギンスの後に選んだのがよーく、よく、わかりますよねぇ。昔は、、「やんちゃ」って、イメージがあった気がするんですが、、繊細なシンバルワークから切れ味のよいドラムロールまで、渋さもありつつ、決めるときは決める、って、ええですよねぇ。
と、空気が和らんで、奥さま、マンディ満ちるのFirst Step。静かだけど、美しいメロディをサーシャさまがしっとりと吹いて、、瞬間うっとりする。そこから始まったコリーのベースはちょっと奥まった感じでとれているのが残念なのですが、情感あってよかったです。静寂な中でたんたんと進むサーシャさまとクリポタのソロは別々なソロなのに絡んでるような残像感があって、不思議な感じでした。ソプラノも巧いよなぁ。。とか、思ってると2人優しく絡んで静かに終わるですゎ。これが。。決して、甘さはないのですが、ほんのり色がある。。

テな、わけで、終演はサーシャさまのSavoir。ダークな曲調でスリリングに駆け抜けていきます。高速フレーズのユニゾンを繰り返して、メンバー含めて互いに(我々も)煽っておき、ビターなソロに持ち込む,って、もんなのですが、、わかっていながら、、その後の青い火花を期待する、、すずっくって、かわいいなぁ。(笑)期待通りに次第に各自エキサイティングな展開になっていくのですが、、最後の最後まで、ダークでかっこ良い4人でございました。。

コードレスにして色彩感覚を抑えて、真剣勝負の極みみたいなアルバムかなぁ。。と。
音楽は趣味嗜好なのなのですが、何を聴こうとしてるかで、評価が随分違って来るアルバムの典型例かもしれません。でも、ソれって、ライブでも一緒なんですけどね。
わたしが一年360日こういうピリピリと張り詰めた緊張感漂う音楽に浸ってるわけではありません。(きっぱり)って、皆さまご存じだわねぇ。(笑)
でっも、兎に角、クリポタとサーシャの鋭い動きを聴くには最高だと思うんだよねぇ。
まぁ、わたしは演奏しないので、それでどうした、って、ことはないんですが。(笑)ギターとかピアノとかのメロディアスな音の敷き詰めがない分、、暗闇に浮かび上がって来る鬼が2匹。。。

ところで、、クリポタを生で見たわけで、、聴いたわけで、、
サーシャさまは、、何時、日本でライブをしてくれるのだろう。。できたら、、ピットインみたいなライブハウスでそのお姿を拝みたいものです。。このメンツだったら、、、どうする!!


1.Expectation
2.Cho Tofu
3.Chronicle
4.Mississippi Waltz
5.Flash
6.Once...
7.First Step
8.Savoir

Alex Sipiagin (tp,fhl)
Chris Potter (ts,ss)
Scott Colley (b)
Eric Harland (ds)

これは、土曜日の夜に書けるアルバムではないよねぇ。
って、でも、イケてるパットさまの新譜もちょっと違うよねぇ。
って、ECMの「Chants/Craig Taborn Trio」
も、違うよねぇ。。これも、緊張感満載で格好良すぎるからねぇ。(爆)
テなわけで、普通に推奨盤は安心感満載、「Somewhere / Keith Jarrett」?
いやいや、、あまりに美しすぎる。。。透徹で神経研ぎ澄まされてしまうかもなぁ。。
もっと、ざっくりと一週間の疲れをとって、、ソファーで聴けるヤツ。

La Notte/Ketil Bjornstad

ドラマチックに燃え上がる曲もあるのですが、基本はノルウェーの空気、あのフィヨルドを渡る風と静謐な森の空気を持った音楽です。
素敵な休日をね!

んじゃ、退散♪

Overlooking_moments


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JAZZ(Born In The U.S.A. )」カテゴリの記事

コメント

Suzuckさま、こんばんは。

自分のブログでこのアルバムについてどういうことを書いたのかもう忘れてました。
良いアルバムですよね。この人達らしい良さが出ていると思います。
こういう現代バップをちゃんと味わえるジャズファンでいたいと思います。

メセニーのライブレポ、楽しく読まさせていただきました。
ライブの状況がとてもよく分かりました。
行けなかったのが残念でなりません。

トラバありがとうございました。
私もトラバさせていただきます。

このアルバムは、ピアノレスの2管カルテットというよりも、2本の管のトリオが混ざってると考えたほうがしっくるくる感じがあります。
2管が強力ゆえの感覚だと思いますが それくらい2管が強いカルテットの演奏だと感じています。

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

私はSipiaginは前作の印象が強過ぎたせいもあるでしょうし,Smallsで見たライブの感覚もあって,このアルバムは今一歩のめり込めなかったんですよねぇ。ただ,今回,Smallsでのライブ盤を聞いた後,このアルバムを聞いたら随分と印象が違って聞こえました。ライブ盤の音が悪いせいもありますが,最初に聞いた時よりはるかに印象は好転しました。なんでですかね。

でも"Destination Unknown"の方が好きですが(頑固)。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

いっきさま、、

>Suzuckさま、こんばんは。

はいはい。

>自分のブログでこのアルバムについてどういうことを書いたのかもう忘れてました。

そりゃ、三ヶ月前のことですからねぇ。。。
でも、イイアルバムです。はい。

>良いアルバムですよね。この人達らしい良さが出ていると思います。
>こういう現代バップをちゃんと味わえるジャズファンでいたいと思います。

わたし的には、充分力のはいっ た闘志溢れるサウンドだと思ったです。
そういうのは、聴いていて癒やされるとか、歌心がどうのとか、そう言うのとは違いますが、真っ赤な炎でなくても青くてもいいです。はい。
凄い、集中力ですよねぇ。自分にないので、、惚れ惚れします。。

>メセニーのライブレポ、楽しく読まさせていただきました。
>ライブの状況がとてもよく分かりました。
>行けなかったのが残念でなりません。

ありがとです。
稚拙な説明しかできませんが、でも、どんなライブもいってみたいなぁ。。って、思ってる人なので、これはいけてよかったです。
いっきさまには、ショーターのライブもお勧めでしたよ。。凄かったんだから。

>トラバありがとうございました。
>私もトラバさせていただき ます。

なんだか、浦島太郎的なトラバですみません。。
ありがとうございました。

oza。さま、、

やばい、そっちにおでかけした先で、、はまってしまって、ぽちってしまった。。

>このアルバムは、ピアノレスの2管カルテットというよりも、2本の管のトリオが混ざってると考えたほうがしっくるくる感じがあります。

確かに、、ワンホーンが2本って、いいのかもしれないです。
充分、、力のはいった闘志溢れるサウンドだと思ったんです。
楽器は違うけど、いい意味でのライバル心むき出しな感じがして、合わせるとこは合わせるけど、、「互いに相手の飼われたネコにはな るまい」、って、感じがしたんだけどなぁ。。

>2管が強力ゆえの感覚だと思いますが それくらい2管が強いカルテットの演奏だと感じています。

テなわけで、1管二つトリオって、考え方は多いにありなのかもしれませんねぇ 。。

>TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

ありがとうございました。

閣下、、、

>Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

すいません。
コメントが遅くて。
しかも、腹ぺこで、、力つきそう。。

>私はSipiaginは前作の印象が強過ぎたせいもあるでしょうし,Smallsで見たライブの感覚もあって,このアルバムは今一歩のめり込めなかったんですよねぇ。

そうなんだ、、そうですねぇ。。
って、結構、渋くて怖いアルバムだと思うんですよねぇ。
ただ、我々のようなリスナーだけの人がじっとこれを聴いて、、どうするんだろうなぁ。。って、危惧はありますけど。( 笑)

>ただ,今回,Smallsでのライブ盤を聞いた後,このアルバムを聞いたら随分と印象が違って聞こえました。ライブ盤の音が悪いせいもありますが,最初に聞いた時よりはるかに印象は好転しました。なんでですかね。

うむ。。言い方は悪いけど、、あちらはそれこそ、、すげぇ人たちの普通のアルバムだと思うんですけど。。

>でも"Destination Unknown"の方が好きですが(頑固)。

うーん。
スモール盤よりはDestination Unknownが好きです。
ピアノがティーボーンだしね。ブラックな切れ味ですよねぇ。

>ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

ありがとうございます。

このアルバム、メンバー買いの方も多かったと思うのですが、このメンバーしか出せない、ピアノレスの2管クァルテットを楽しませてもらいました。

やり方からするとアプローチは他の方法もあるかもしれないのですが、あえてこのアルバムは、これで割とインパクトが強かったです。確かにoza。さんの書かれたように、ワン・ホーンが2人というような自由度がありましたね。

TBさせていただきます。

910さま、、

>このアルバム、メンバー買いの方も多かったと思うのですが、このメンバーしか出せない、ピアノレスの2管クァルテットを楽しませてもらいました。

面白かったですね。
やっぱ、クリスクロスはメンバー買いですよねぇ。(笑)

>やり方からするとアプローチは他の方法もあるかもしれないのですが、あえてこのアルバムは、これで割とインパクトが強かったです。

そうなんですよねぇ。
策略家のサーシャさまですから、また、違う編成で斜めに攻めてくるかもしれませんねぇ。

>確かにoza。さんの書かれたように、ワン・ホーンが2人というような自由度がありました ね。

うん。2管だけど、かなり互いに自由な動きでしたよね。
決めるところを決めるのは、、やっぱ、もう、身体の反応なんじゃないですか?(笑)

>TBさせていただきます。

ありがとうございました。

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