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音楽で拡がる輪

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2013年4月

2013年4月27日 (土)

Lento / Youn Sun Nah


最初は、ラーシュダニエルソンやウルフワケニウスがアルバムに参加しているので、1枚買った「Voyage」がきっかけで、新譜を拾ってくるようになりました。
韓国出身で、ヨーロッパで活躍する歌姫は、しっとりと歌がうまいだけでなくて、自己主張の強さ、激しさも必ずアルバムの中に盛り込んでくるので、なかなかお勧めしにくい感じがあります。
でも、そこを乗り越えちゃった人には、結構くせになるお嬢様。(って、いくつなんだかわからんけど)ACTからの前作「Same Girl」もかなりのお気に入りで、1曲目のクールでミステリアスな My Favorite Thingsは、わたしの幻のクリスマスコンピのオープナーでした。

今回も、ちょうクールな雰囲気なものから、情熱的なものまで、しっかり、女心を歌い込んでます。暑かったり、寒かったりする昨今のお天気みたいにかなり減り張り効いてる。(笑)
カントリーソングから韓国のトラディッッショナルまで、多彩にみせます。聴かせます。
オープナーのタイトル曲は、抒情的に。Lamentは情熱的に。Hurtは夢見るように。
Empty Dream は、アコーディオンの郷愁とともに張り裂けそうな、、切なさと一緒。
そして、ウルフワケニウスの曲Momento Magicoなどにみるように、積極的に楽器と絡んでいきます。 Full Circleの素直さも捨てがたい。ダニエルソンとたんたんとすすめるSoundless Byeのように静かな雰囲気も大好き。やっぱり、手が止まるのはダニエルソンが美しいWaiting。そして、夢の彼方で聞こえてくるようなアリラン。。終演は、ボーイングでデュエット。。

彼女の自由でのびのびした世界は、本当に楽しいと思います。
伸びやかな声、しっかりした歌唱力、何より自分の世界を追求する姿に惚れ惚れ。
分野にあまり拘らない方々に。

1. Lento
2. Lament
3. Hurt
4. Empty Dream
5. Momento Magico
6. Soundless Bye
7. Full Circle
8. 初雨
9. Ghost Riders In The Sky
10. Waiting
11. アリラン
12. New Dawn

Youn Sun Nah (vo)
Ulf Wakenius (g)
Lars Danielsson (b & cello)
Vincent Peirani (accordion & accordina)
Xavier Desandre-Navarre (per)

と、少し、リハビリ気味な4月の月末です。
連休の前半は新潟では、ラ・フォル・ジュルネ 新潟が開催されてます。え?すずっくさんはクラシックは関係ないだろう?って??
うん。(爆)でも、、、

小曽根真(P)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
ロベルト・フォレス・ヴェセス(指揮)
曲 目
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」

これに行きたいなぁ。。
夕方なので、どうにかならないかなぁ。。と、今は、、思ってます。

そして、ジャズライブも沢山あるんですが、基本的に夜なんだよねぇ。
「門前音楽市」もあって、県政記念館、上古町中心にライブが開催されてるようです。
有料、無料のコンサート&ライブが満載な新潟の春♪

んじゃ、退散♪

Lento_s


2013年4月20日 (土)

理性と情念の狭間を行き交うFred Hersch...

Fred Hersch Piano Solo @ コットンクラブ(4月18日 1st)

三日間の丸の内コットンクラブのフレッドハーシュのライブの最終セットが終わりましたね。
わたし的に、、解禁って、感じ。。m(_ _)m


お写真は×なので、ネット上にあった写真から近い雰囲気のものを拝借です。

着席が1st開演のぎりぎり。ドリンクの注文とほぼ同時に?開演。。
息切れしたけど、嬉しくてテンションあがりはじめる。

まずは、どんどんと広がり溢れ出るガレスピーのCon Alma。(基本的に演奏前にキチント曲名をMC)
まぁ、世間知らずのわたし的おきまりなのだが、、あまりの素晴らしさにテンションが上がって心拍数も上がるわたし。。At the close of the day(#)での抒情的で熱い演奏にすでに身も心も投げ出してしまうのでありました。はい。最後の最後まで美しい音が響くのですわ。。
憧れのモンクに捧げてDream Of Monk(#)は左右で大きく広がって力強く低音から押し上げるような厚い演奏。熱く激しく切なく目眩くDuet(#)。シューマンへの賛歌Pastorale(#)は優しく響き繰り返し繰り返し天使を誘うよう、彼の大好きなブラジルからは高速で躍動感あふれるDoce de Cocoは一度聴いたら忘れられない愉しさ。
CDで聴いたときにもあまりのはまり役に心を奪われたBlack Is The Color。。やがてまるで自然の摂理とでも言うような自然さで繋がって行くLove Theme From 'Spartacus'深く、深く、深く。。もっと、深く。。。

いやぁ、、もう、、このあたりは、、失神寸前。
「ありがとうございます。」
って、気分です。はい。

しっとりと、甘く始まったのはL-O-V-E?(バラードだと思ったんですが。。m(_ _)m)

「i'll be seeing you」でした。すみません。。

1stセットの最期はゴルソンのWhisper Not。右と左でぶつかり合うような激しいWhisper Not。もう、最期まで強力に惹きつけます。

なわけで、、ヤンヤ♪
そこで、アンコールはハーシュのValentine(#)。
万華鏡の世界のように煌めき広がる音、、音、音。。。とどめを刺された感じですわ。
息絶え絶え。(笑)

ええと、、右も左もそれぞれに長尺なフレーズを次々とつなげていく、小さな音で紡がれていたはずなのに、気がつくと、時に執拗に力強くうねる音の海に呑み込まれている。
彼の中で溢れ出る思いの丈の深さ、情の深さ。。どの曲も完結している。
繊細で静謐な音楽性とともに、躍動感と激しさを兼ね備えていて、音の強弱のコントロールがめちゃくちゃ凄いのでありました。。
高い知性理性でも抑えられない情というか、、情念というか。。
いや、高い理性だからこそあれだけの感情の発露を表現できるのでしょう。。
いろいろな意味で2つの相反する内なる動きが交差する世界。
しかし、何とも、現実的で身につまされる世界でもありました。

ライブの途中であまりの素晴らしさに、胸の前で手を握って見ほれて(聴きほれて)しまいました。うーん。。久しぶりに乙女心を思いだしたとさ。(照)::

テなわけで、暗転、好転を繰り返した、、人知れずかなりスリルに満ちた一週間だったのですが、、
この1時間40分程の10曲の演奏で、わたしは落ち込んだことの全てを帳消しにして、、また、暫くがんばるんだ♪
まぁ、ライブ直後は、2ndも聴きたくて、席を立たなかったわたしですが。。かなり欲深いのも真実です。(笑)
しかし、、そこのあなた、、こうなると、、ボラーニのソロピアノも聴いてみたいものですねぇ。。(少し、箍が外れてます)

んじゃ、退散♪

追伸 (#)があるのがオリジナルです。

Fredhersch


2013年4月17日 (水)

Alone at the Vanguard / Fred Hersch


花冷えどころか、、花嵐だったり、なんだか寒暖の差が大きくて大変。
でも、春です。
次々に咲く花も美しいのですが、この時季もっとも、、おもしろいのが葉芽。
葉芽が「ズンズンズンズン」大きくなっていっておもしろーい。

寒くったって、雪降ったって、、、春です。(きっぱり)

今日からはじまるフレッドハーシュのソロライブ!も、あちこちで話題になってますが、、
これは、2010年の年末に行われた聖地ヴィレッジ・ヴァンガードでのソロライブです。
スタンダード、ミュージシャン曲等が5曲とオリジナル4曲、全てが7分越えとなりました。

さざ波のように次第に大きくなるうねり、ガラス細工を観るような透明感、、、
オープナーはスタンダードでIn The Wee Small Hours of the Morningから、、その繊細で流れ出るようなフレージングに引きこまれる。。忘れていた初恋の甘い香り。
ここから、4曲オリジナル。
ビルフリへの賛歌曲Down Homeは互いのモンク好きを讃え合うような(笑)明るく陽気に。
自問自答…右と左で呼応し合うEchoes。コニッツへの賛歌は、これでもかと続く長い知的なフレーズを流暢に綴ったLee's Dream。シューマンへの賛歌Pastoraleは、長閑な雰囲気を重ねて重ねて、さらに重ねて。安らぎの世界を彷徨うように。

ブラジルのその名もJacob do BandolimのDoce de Cocoは踊り出すような軽やかさしなやかさで。スタンダード2曲目、Memories of Youは、ひとつひとつの音が夜空に瞬く小さな星のように優しく、優しく。。美しく。。。夢の世界…。複雑な構造、演奏の中にもユーモアを感じられるモンクのWork。アンコールはロリンズのDoxyなのですが、もの凄く遠いところから…大きな大きな渦が次第に集約されていき、見事着陸・終点。この集中力には脱帽。。。です。

リンク先のお友だちの情報では、六日間(12セット)続いた公演の「最終セット」をそのまま載せたそうです。合計71:22。充実した素晴らしい演奏が続きます。
今日から、三日間丸の内コットンクラブで、会えるのですよねぇ。。
会いたいですよねぇ。。。。


1. In The Wee Small Hours of the Morning
2. Down Home(dedicated to Bill Frisell)
3. Echoes
4. Lee's Dream(dedicated to Lee Konitz)
5. Pastorale (dedicated to Robert Schumann)
6. Doce de Coco
7. Memories of You
8. Work
9. Encore: Doxy

Fred Hersch (p)

今、この時間から、1セット目が始まります。。
落ち込みがちな毎日なのですが、ハーシュのピアノと毎日仲良く過ごしました。
沢山の方々がライブで至福の時が過ごせますように。。

んじゃ、退散♪


Alone_at_the_vanguard


2013年4月12日 (金)

Let Yourself Go / Fred Hersch

Let Yourself Go / Fred Hersch
Live at Jordan Hall


なぜか、寒い日が続きます。
花冷えなどと言う美しい言葉が自然と口にでる日本の四季の豊かさ。。

幕開けは、、遠く暗闇深くから聞こえる錫杖の音のように心に響き、、無意識のそのまた奥に奥にと入り込んでくるアメリカのトラディッショナルBlack Is The Color。シンプルにシンプルに美しいメロディを奏で、その感情の流れで自然な高揚感でLove Theme From 'Spartacus'。
拍手の力がそのまま演奏になったような生命力に溢れるSpeak Low。多くの人の心をとらえてはなさないジョニミッチェルのMy Old Manは心の彼女のようにおもむくままに。
エヴァンスでも、キースでもない、、 I Loves You, Porgy。心の空洞に人肌の液体がそぉっと注がれていくような心地よさ。きっと、彼の心の中も同じような安らで染まっていくのでしょうねぇ。比類のない美しさ。。モンクも好きなハーシュの音の階段が散りばめられたMoon & Sand。
このアルバムの唯一のオリジナル...Departed。深海に沈み込むような静謐な音たち。
あきらめではない…試練への無抵抗な感覚?繊細な息づかい?寡黙なメロディ。
ハーシュファンやジャズファンは知っている人も多いと思いますが、彼は死を意識した生活、演奏活動を続けてます。
そんなことを知らなくても、、生と死の波打ち際にたたずむような気持ちになる1曲。
揺れ動く気持ちのように大きく躍動するLet Yourself Go。アグレッシブで強いタッチが胸をうつ。不思議な不思議なBlue Monk。
希望と言う名の光がさすThe Nearness Of You。。悠久の時の流れも感じるスケールの大きな演奏。とても美しいのですが派手さはまったくなく。。暗闇に仄かに浮かび上がる桜のようです。

まさに、生きてる証と直結してるハーシュの演奏。
彼の(人の)内側の深淵なる部分と呼応する演奏ですよね。


1. Black Is The Color/Love Theme From 'Spartacus'
2. Speak Low
3. My Old Man
4. I Loves You, Porgy
5. Moon & Sand
6. ...Departed
7. Let Yourself Go
8. Blue Monk
9. The Nearness Of You

Fred Hersch (p)

テなわけで、ソロでコットンクラブに来週やってくるわけです。

んじゃ、退散♪

Let_yourself_go


2013年4月 9日 (火)

The Second Apple / Nico Catacchio Three


卯の花月になりました。
旅立ちの季節で悲喜こもごもな感情が流れる季節です。
雪国では本格的に春の訪れを感じることができる時期なので華やかな雰囲気のヴォーカル作品を。。なんて、思っていたのですが、、新譜ちゃんと聴いてないので、仕入れたままブログにアップされて無かったものから。。

ええとね、ロマーノ&ベニータって、Nico Morelliのライブ盤はどうなっちゃんだろう。。
白地にぼんやり顔の浮かぶNico Morelliにはロマーノ。葦の湖面が爽やかなネグロとのデュオはColours。。イタリアのミュージシャンだけあって、熱さと哀愁が同居。お国柄、、好きなミュージシャンとの共演が多いのだけど、、最近、新譜がでないよなぁ、って、思っておりましたら、浮かんだ林檎が「2個」。曲、アレンジ全てNico Catacchio。

オープナーはタイトル曲で、まるでジャズバイオリンのようにアルコで哀愁のメロディを。ピアノにバトンタッチしてからも、これでもかと続く哀愁の波状攻撃。一瞬の静寂とともにピチカートで奏でるイタリアン叙情。ベースとピアノは裏と表で進んで行きます。と、次第に燃え上がる三人。陰りのあるEsianは二人の歩みを合わせて。ベースはなかなかの歌心。
ロマンチックで哀愁タップリのRevolviningは異国情緒に誘われる。
ドラムのパーカッショナブルなアプローチをはじめ、どことなく漂うエレガントな欧州の香り Panico。マレットを使って少し雰囲気に変化を与えたPer Alalの静かで落ち着いた空間。ダークな雰囲気でアルコを効果的に入れたQui。Nico Catacchioのアルコは比較的高い音域で自在にならすので、ベースのアルコのイメージよりバイオリンの哀愁。セット(笑)ピチカートのソロは歌ですねぇ。
終演Respiriもドラマーが入れるリンと言う金属音がスペイシーな空間の響く。訥々と進む三人の歩み。繊細で陰影ある流れで、水のようなクリアな美しさと何処かもの悲しい響きをたたえ幕を閉じます。。

とっても疲れた身体に程よくビタミン。
そんな感じでからだにしみ込んでいきますわ。。。。


1. The Second Apple
2. Esian
3. Revolvining
4. Panico
5. Per Alal
6. Qui
7. Respiri

Nico Morelli (p)
Nico Catacchio (b)
Michele Salgarello (ds)


って、もうすぐ、フレッドハーシュが来日。。
どう?皆さんはライブにいけそうですか?
行きたいよぉ。(微笑)
そんなこんなんで、、次は、Seven / Dino & Franco Piana Septetって、思ってましたが、、
もしも、時間ができたら、先にハーシュのソロアルバムをとりあげたいです。。。。。

んじゃ、退散♪

Second_apple


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