Indicum / Bobo Stenson Trio
スウェーデンの重鎮ピアニストBobo Stensonとこれまた重鎮ベーシストAnders Jormin。
そして、若き才能の持ち主Jon Falt による澄み切ったサウンド。この季節にぴったり。
オープナーは真冬の夜明けのようなひんやりと静かな、、でもエヴァンスなYour Story。うっとりしているとあっという間に終わって、3人のフリーインプロのIndikon。スペイシーな空間が次第に音でいっぱいになって、ピアノの音が少し暖かな感じもするが、最後まで3人の音の間(はざま)を楽しむ世界。タイトル曲 Indicumも幻想的な響きを持つ3人のフリーインプロの仄暗い空間。
Ermutigungは心の隅に忘れ去られていたような「切なさ」をくすぐるようなメロディ。たんたんと弾くピアノの後ろのAnders Jorminのベースが深い。そして、ソロではより深みを増し琴線に触れ…泣かせる。前作から加わったJon Faltも選りすぐった音だけを配して若手とはいえ、やはり美しくリズムカルなサウンドを身につけている。たった5分、、されど5分。至福の時。。
そのJorminの深いため息から始まる Indigoの3人のフリーインプロの演奏。他の2人が加わっても人の内側を表現するような深刻さを持って、そのまま、、Jormin作Decemberへ。このひんやり感はたまらないのです。ひんやりと仄暗さを保つっているのですが、、それぞれの演奏は暖かい。
テーマに入る前からその美しさを予感してしまうアルゼンチンの作曲家La Peregrinacion。これまた、はぁとのど真ん中。夕暮れ時の迷子のような寂しい景色。
ジョージラッセルの Event VI。大ベテランに負けない想像力豊かなドラムの見つけ出す音が効果的。ノルウェーのトラッドとあるAve Maria。たくさんの作曲家がAve Mariaをつくっていますよね。厳しい自然と向かい合うノルウェーの空気凛と感じる敬虔なムード。
Tit er jeg gladは、ピアノとベースの絡み方が美しすぎて、、いつも茫然と聴きほれてしまいます。Jormin作Sol。地響きのようなJorminのアルコからはじまりピアノとの親密さを強く感じる演奏。
終曲はUbi Caritas。ノルウェーの作曲家の素朴な優しいメロディを最後の最後まで静かにまとめ上げています。
「美サイレンス」とでも言いますか。。とても、ECMらしい作品。
わたし的には、冬への準備の1枚でした。心のクリスマスアルバムといってもいいと言ってもいいくらい。。凛とした空気で、、あなたもわたしも心清らかに…。
1. Your Story
2. Indikon
3. Indicum
4. Ermutigung
5. Indigo
6. December
7. La Peregrinacion
8. Event VI
9. Ave Maria
10. Tit er jeg glad
11. Sol
12. Ubi Caritas
Bobo Stenson (p)
Anders Jormin (b)
Jon Falt (ds)
いろいろな新譜を聴きましたが、なかなか心模様にあわなくて。。
衝動的に手に入れた『CRISTAL』が心地よくて、、、
気がついたら、雪待月も終わりになってしましました。(汗)
いよいよ、明日から「雪の季節?」、、師走じゃん!
本格的に??クリスマスシーズン突入かな。。
んじゃ、退散♪
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