Time Together / Michael Franks
何気ない会話、その優しい声が聞けるだけでいい。そんな人いますよね。。
とある国の某政権では、白くて柔らかなお手々の方々は、強制労働と墓場が待っていたそうですが、、声で判断したならばこの方の声もきっと同じ運命だったと思います。
はじめてこの方の唄を聴いたときに、「労働」とか「勤勉」とか、、「生活費」とか、、そういうことを考えちゃ行けない、、つうか、考えられない世界の音楽だと、、思いました。(爆)
そういう意味で、わたしの中では、フランスの作家ボリス・ヴィアンの日々の泡が思い出されるんだけど、あの刹那的退廃的結末、作家自身の短命などとは違って、マイケルフランクスは、とても素敵にお歳を召しただけでなくて、、柔らかな感性のまま今日に至っております。個人的好みで言えば、若い頃のお姿はあまり好みではありませんでしたが、ジャケット中おお写真やHPのお写真みてびっくり。うーーん。。この品のいいお顔。。好みだ。(爆)しかし、、誰かに似てるんですよ。誰だったかしら。
と、その彼が5年ぶりだかで新譜出しまして、これが1聴、、変わらぬマイケルフランクスの世界で、この変わらぬ世界にぷかぷか浸ってしまうのでありました。
おまけにジャケットの絵は永遠の夢見る少女Kristina Swarnerではありませんかぁ。(カレンダーしか持ってないけどさ)もちろん、全てがマイケルフランクスの曲。アレンジは、曲によって担当ミュージシャンが変わってます。
オープナーNow That The Summer's Hereが始まると、時間と空間がトリップしちゃって、瞬間移動しちゃいます。目の前に拡がる青い海、珊瑚礁に続く白い砂浜、、。ボサノヴァテイストにのせて、なんとなく感じる恋の予感健在。動き回るチャックローブのギター、歌心のたっぷりなティレブルナーのトランペットがジャジィーに歌う。
One Day In St. Tropezのちょっとマイナーなメロディにのせた遠いまなざしはお得の仕草、ギルゴとルバンボ のなんとジャジィな関係。
Summer in New Yorkも、哀愁のあるティレブレナーが活躍、都会の逃げ水のような揺らぎ、と、なんとデビッドスピノザのギターとマイクマイニエリのヴァイヴが涼しげなMice。ジャジィでミステリアスなCharlie Chan In Egypt、なんと、トランペットにシピアギンさま、こと、サーシャさま参加。
ちょっと、沈みそうになった船の舵取りも軽やかに、I'd Rather Be Happy Than Right。グラデーションのような転調とか、これこれ、とか、言いそうになる。。タイトル曲Time Together、囁くような会話は、時を忘れて。。
Samba Blueは、艶っぽいサックスというか、スムースな感覚と言うか適度な温度。
ベロニカさまのm(__)mヴォーカルが入って、サーシャさまもちょっと目立ったMy Heart Said Wow。哀愁がたっぷりの斜陽のIf I Could Make September Stay。
最後は、マークイーガンのセンスが光るノスタルジックたっぷりなFeathers From An Angel's。もう、これだ、としか、、言いようのないマイケルフランクスサウンドで終演。マイケルフランク流の確信的なさよならのご挨拶、再開の約束と感じるのはわたしだけではないでしょう。
あぁ、、またの再会を願ってしまう、淡い恋心ってやつでしょう。。
恋心なんて儚く散るものですが、この願いとお約束は叶ってほしいものです。
さて、ぼぉーーと、聴けちゃう素晴らしい音楽なのですが、、
彼の世界に浸ってると、メロウ、メランコリック、アンニュイ、と、ふわふわな言葉が次々と思い浮かぶのですが、ここまで残ってるだけあって、彼の知的センスはさりげなく所々に毒、、つうか、薔薇のように棘があったりするのです。
が、そんなモンは、夢の中の出来事なので、、気にしない。
吐息のような彼の歌声を聴いて、ちょこっと、、人生の歩みを止めたくならない人は少ないだろうあぁ。。
夏です、夏。。
そして、夕暮れですよぉ。。♪
1.Now That The Summer's Here
2.One Day In St. Tropez
3.Summer in New York
4.Mice
5.Charlie Chan In Egypt
6.I'd Rather Be Happy Than Right
7.Time Together
8.Samba Blue
9.My Heart Said Wow
10.If I Could Make September Stay
11.Feathers From An Angel's
以下、中年音楽狂閣下のHPよりコピペさせていただきました。m(__)m
今度、おごるから。。許して。
Michael Franks(vo)
Chuck Loeb(g, key, ds, prog), David Spinozza(g), Romero Lubambo(g), Gil Goldstein(p), Charles Blenzig(p, key), Clifford Carter(key), Will Lee(b, vo), Greg Cohen(b), Mark Egan(b), Scott Petito(b), Jay Anderson(b), Tim LeFebvre(b), Wolfgang Haffner(ds, perc), Shawn Pelton(ds, perc), Jerry Marotta(ds), Billy Kilson(ds), Joe Bonadio(ds, perc), Roger Boccato(perc), Mike Mainieri(vib), Eric Marienthal(as), David Mann(sax), Till Bronner(tp), Alex Sipiagin(tp), Carmen Cuesta(vo), Lizzy Loeb(vo), Veronica Nunn(vo), Beth Nelson Chapman(vo)
田舎で育ったわたしなので、ジェフベックを聴いていた人はそばにいましたが、マイケルフランクスは大きくなってから。しかも、アンリルソーの虎ににらまれて。
そう、、Watching the Snowというクリスマスアルバムもだしてます。
夏に聴けちゃうクリスマスアルバムの一つですね。京都で過ごしたクリスマス、なんて、あるんですぜぇ。
んじゃ、、退散♪
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マイケル・フランクスのアルバムが久しぶりに出ました。マイナーなレーベルからのよう [続きを読む]
わたしも入手以来無限リピートちうです。
本格的ブラジル音楽ファンにもジャズ者にも、この人好きだというと白い眼で見られるのでだまってますが、もう20年来、旅に出る際にはかならずMFプレイリストを作成していろんな国の夕暮れどきに聴いてきますた。おかげで生産性と無縁な人生です(w。
ここ数作はなんかなあという感じでしたが、これはAbandoned garden, Blue Pacificに次いでわたし的殿堂入りの気配。
今週末新潟JSに行く際にも聴いてまいります。
投稿: メロウ野郎 | 2011年7月13日 (水) 20時48分
メロウ野郎さま、、
しかし、なんですな、「野郎」と言っておきながら、「さま」って言うのもなんだかネ。。
>わたしも入手以来無限リピートちうです。
無限で夢幻ですよねぇ。
>本格的ブラジル音楽ファンにもジャズ者にも、この人好きだというと白い眼で見られるのでだまってますが、
えー!!
そうなんですかぁ!そりゃあ、皆さん、働き者なんでじょ。(笑)
昔から、わたしのまわりでは結構人気がありますよ。
でも、皆さん、、新しいのを買ったりは、、しない人は多いですよねぇ。
でも、それもわからないでもないのですねぇ。
>もう20年来、旅に出る際にはかならずMFプレイリストを作成していろんな国の夕暮れどきに聴いてきますた。おかげで生産性と無縁な人生です(w。
20年ですかぁ。あはは。(^_^;)
何年とか、、わたしは、、言わない。
真面目に答えると、、夕暮れ時に労働を放棄できるのは、旅人くらいですからねぇ。
そして、日の落ちたあとのあの瞬間、ブルーアワーですね。
>ここ数作はなんかなあという感じでしたが、これはAbandoned garden, Blue Pacificに次いでわたし的殿堂入りの気配。
ほぉ。。
初期の作品をあげる人が多いのに、ちょっと、珍しいですよね。
って、クリスマスアルバムのだめですか。だめ押し。(笑)
シリエのクリマスもよかったよ。だめ押し。(爆)
>今週末新潟JSに行く際にも聴いてまいります。末新潟JSに行く際にも聴いてまいります。
某ちゃん(笑)から、、聞いてますよん。お時間はあるんですか?
お久しぶりですよねぇ。
お会いできるとすると、、お二人に直接お会いするのは、、去年の○◯式以来かなぁ。。
月日のたつのは早いよねぇ。
と、やばいぞぉ、こんな時間だぁ!今日も出かけなくちゃ。がんばらなくちゃ、ネ♪
投稿: Suzuck | 2011年7月14日 (木) 10時26分
すずっくさん,おはようございます。
このアルバムはMichael Franksらしい展開で,非常に安心感がありましたが,結構長いブランクだったんですねぇと今更ながら思ってしまいました。いずれにしても,ブランドとして確立しているって趣がありますね。
"Feathers from an Angel's Wing"はおっしゃる通り確信犯的です。それを敢えてプロデュースするMark Eganもえらいですね。
ちなみにChuck Loebの奥方はCarmen Cuestaですぜ。Lizzy Loebが彼らの娘ですので為念。
TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2011年7月15日 (金) 07時29分
音狂閣下、、
>すずっくさん,おはようございます。
はいはい。暑いですねぇ。
>このアルバムはMichael Franksらしい展開で,非常に安心感がありましたが,結構長いブランクだったんですねぇと今更ながら思ってしまいました。いずれにしても,ブランドとして確立しているって趣がありますね。
なるほど。って、言うか、、
やはり、このお方に大きな変化を望む方はいない、って、ことですよねぇ。
これで、いいのだ、あれで、いいのだ、、って、感じです。
>"Feathers from an Angel's Wing"はおっしゃる通り確信犯的です。それを敢えてプロデュースするMark Eganもえらいですね。
なんだか、一瞬、PMGの空間が拡がりそうになりましたが、歌えば、、やっぱり、マイケルフランクスです。
最後にこれは、ないゎ。。好きなんだもん、あきらめられなくなるゎ、、みたいな。(笑)
>ちなみにChuck Loebの奥方はCarmen Cuestaですぜ。Lizzy Loebが彼らの娘ですので為念。
あぁ。。やってしまいましたねぇ。
って、ことで、朝一で、削除しておきました。ありがとうございます。
>TBさせて頂きます。
はい。ありがとうございました。
しかし、、暑いですよねぇ。。。
投稿: Suzuck | 2011年7月15日 (金) 16時53分
Twitterでせっかくフォローしていただいたのに、三日坊主にも満たなく辞めることにしました。
何を書こう、と考えると何も浮かばず、友人とのメールとは、大違いでした。
そう思うと、ブログで記事を書かれてみえる皆さんは、本当にすごい!すごい、と思います。尊敬しています。
これからも、よろしくお願いいたします。
私、このアルバム、好きです。
マイケルフランクスの声は、清涼感に溢れています、心が和みます。私、男性の声には、一番重きを感じます。
投稿: ひまわり | 2011年7月20日 (水) 09時02分
ひまわりさま、、
>Twitterでせっかくフォローしていただいたのに、三日坊主にも満たなく辞めることにしました。何を書こう、と考えると何も浮かばず、友人とのメールとは、大違いでした。
いえいえ、気がついたら、ひまわりさまだったので。
と、呟きって、別に何か各必要もないと思うんですよ。
呟きたい人は呟けばいいし、反応できるときは反応すればいいし。。
私は、まとめてタイムラインをみることが多いので、反応が出遅れて、反応しないことが多いです。あと、時間が限られてるので、先にブログをみるし、優先します。
>そう思うと、ブログで記事を書かれてみえる皆さんは、本当にすごい!すごい、と思います。尊敬しています。
> これからも、よろしくお願いいたします。
ブログは、好きなことを書いてるので、時間さえあえれば、書くことにはあまり困らないのです。ブロガーの人って、みんなそうだと思うし、、
で、書くことに困る人は、ブロガーやってないと、、思います。はい。
>私、このアルバム、好きです。
>マイケルフランクスの声は、清涼感に溢れています、心が和みます。私、男性の声には、一番重きを感じます。
はい。
でも、マイケルフランクスを昼からかけちゃうと、働かなくなるので、、
休日の、、夕暮れ以降ですね。
お返事、遅くなってすみませんでした。
投稿: Suzuck | 2011年7月23日 (土) 16時09分
’75年の「Art of Tea」から追っかけしていて、ずいぶんになりますが、相変わらずだなあ、と思いつつ、つい買って和んでしまうんですよね(笑)。でもリラックスしつつも、メンバーがいいせいか、けっこうサウンドがいいので今回も気に入ってます。アレックス・シピアギンとかビリー・キルソンとか、何でここにいるの?なんて思いましたけど、曲に合わせた演奏はいいですよねえ。
このアルバム、出たこと知らなくて、皆さんのレビューを拝見してから、アセッて注文しました。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2011年7月30日 (土) 21時45分
910さま、、
>75年の「Art of Tea」から追っかけしていて、ずいぶんになりますが、相変わらずだなあ、と思いつつ、つい買って和んでしまうんですよね(笑)。
人気盤ですよねぇ。
ジャケット写真が、まだ、なんとなく、煩悩を感じさせます。はい。
>でもリラックスしつつも、メンバーがいいせいか、けっこうサウンドがいいので今回も気に入ってます。
ですよねぇ。
いきなり、目の前に拡がる白い砂浜は、なんなんだぁ、、って、おもいますです。
>アレックス・シピアギンとかビリー・キルソンとか、何でここにいるの?なんて思いましたけど、曲に合わせた演奏はいいですよねえ。
サーシャさまって、こうやって注目してると、結構、人気ものだよねぇ。(笑)
こうなったら、本当にライブに来てもらいたい、って、今は、マイケルフランクスでした。
>このアルバム、出たこと知らなくて、皆さんのレビューを拝見してから、アセッて注文しました。
珍しく、日本盤が、後からだったラしくて、ノーチェックだった人が多いですよねぇ。
わたし、HMVのアーティスト登録してたんで、メールが入ってきました。
トラバ、ありがとうございました。トラバしますね。
投稿: Suzuck | 2011年8月 1日 (月) 17時42分