Short Stories For Dreamers / Jesper Bodilsen

雪の下から顔を出したクリスマスローズやビオラは屈んでいたのは僅か時間で、気がつけば春霖雨に首をもたげてうれしそう。春待ち顔。。
同じ冷たい雨でも、春の雨はしっとりと女性的。甘く香る。
人の気持ちのあり方は不思議なもの。
冷たい雨も、心持ちでいかようにも感じ取れる。
貝あわせのお雛さまを眺めてふと手が止まる。。
甘くはぁーとふるなアルバムが届いていたのでした。
Jesper Bodilsenは遠くデンマークのベーシスト。何度か来日してますね。
奥方も来日したこともある歌姫「Katrine Madsen」です。
デンマークには、今は亡き超絶ベーシスト「Niels-Henning Orsted Pedersen」がいて、現役には日本でも有名な「 Mads Vinding」「Jesper Lundgaard 」がおります。
彼は若手、、というより、既に中堅どころ。つうか、働き手でしょう。
最近は日本でも、名前を知ってる人が多くなって来たと思うのです。
イタリアのボラーニのアルバムでレギュラーポジションを確保しておりますから。
で、STUNTレーベルの花形の働き手ですから、何気にこのブログにも何度も登場してて、私はファンなのです。
奥さまのClose To You /Katrine Madsenをはじめ、#2 / Kasper Villaume Quartet、Facing the Sun / Jacob Christoffersen Trio等々、結構手持ちにお気に入りにがある。
愛しのラーシュダニエルソンと比べると派手さ華やかさにかけるけど、清く正しいジャズのベース屋らしい堅実さみたなものと輪郭が適度に滲んだウッディな暖かな音色を持ってるような気がします。人肌って言うんだろうか。。目が覚めるようなフレーズというより、じんわり染みこむ感じかなぁ。。
新譜は、写真家「Tove Kurtzweil 」とのコラボです。カラー写真と音楽の連動。
ボディルセン、、彼の感性をつぎ込んだ春の空気のような柔らかな音楽空間。
スウェーデンのウルフワケニウスは全編アコギで参加、アスプルンドがトランペットとフリューゲルで華を添え、フィンランドのピサロが色彩を加えた北欧抒情編。ボディルセンの5曲、ワケニウスの2曲、ムーンリヴァー、エスタテの全9曲。曲によってデュオ、トリオ、カルテットと変化をつけます。
オープナーのワケニウスのナイロン弦の甘い響き、甘いフレーズに思わず、「Forever You / Ulf Wakenius」を想い出す。あの透明感溢れる出だしとは違ってもっと暖かなサウンドなのですが、ブラジルのカエターノに捧げたであろう甘美で哀愁あるメロディはワケニウスにぴったり。切々としたベースソロも好感触のデュオ。
ワケニウスがペデルセンに捧げた曲は4人で。ワケニウスはACTレーベルからペデルセントリオでアルバムもでてるのです。この曲とてもかっこいい。トランペットのアスプルンドのシリアスなプレイがいい。ヴァイブの可憐な音で始まるSong For Her Being Hereは、ワケニウス、ボディルセンと繋げてトリオで柔らかく優しい。
ワケニウスの Barcelona。フラメンコを思い起こすような異国情緒漂う曲調に4人が踊る。
マンシーニのMoon Riverはデュオで。こういうちょっと臭目の曲はワケニウスはうまいよ。
私がこの人の好きなところって、赤面ラインのギリギリを踏めること。一歩間違うと歌謡演歌にもなりかねない感情表現。
再び、4人で躍動感のあるMarie。スティール弦で刻むリズムが気持ちよい。アスプルンドのフリューゲルが凛と木霊して素敵。クールなヴァイヴも巧い。大好きなEstateは、アスプルンドがトランペットでたんたんとテーマを吹きます。うっとりしてると知らぬ間に彼のアドリブに入り、ワケニスの甘い誘惑的な解釈をへて、ボディルセンの現実への誘いと続き、3人の性格が映し出されるような1曲。
ボディルセンのベースソロから入るPigen Der Floj はワケニウスとデュオで。互いの役目を交代しながら進む楽しい会話。最後はスティール弦の清さがうまくいかされたA New Dayをトリオで。前向きな優しいメロディを朴訥とした感じでメロディカが奏でます。清々しい、雰囲気、明日に繋がる喜びに満ちた小さな幸せを感じる。終演。
スリリングな出来事はなにもない。
でも、秘めた想いにも通じるけなげな感じが胸を打つ。
シンプルに自分の心を写しだしてみる。そんな感じ。
雪は果てて大地に帰る、空に散る。春が来る。
日常の中で夢をみる。
1. Caetano
2. One Of A Kind
3. Song For Her Being Here
4. Barcelona
5. Moon River
6. Marie
7. Estate
8. Pigen Der Floj (The Girl That Used To Fly)
9. A New Day
Jesper Bodilsen (b)
Ulf Wakenius (g)
Peter Asplund (tp,flh)
Severi Pyysalo (vib,melodica)
久々に、すずっく的北欧慕情でした。
暫く、、北欧ものが続くかもしれないなぁ。。って、本当は違うアルバムの予定だったのです。。
今日は、お雛祭りです。恒例、、ちらし寿司♪
今年は、お雛さまをだす余裕がなかったのですが、小さな貝あわせのお雛さまを飾りました。
貝は他の貝とあわせてあうものがないのでお雛さまの願いに通じるのだそうです。
これは、、しっかり、、心に刻まなくてはなりませぬ。
今日は、何度か、、春の嵐があったりして、、ちょっと、動揺した1日でしたン。
んじゃ、退散♪
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TITLE: Re:Short Stories For Dreamers / Jesper Bodilsen
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お久しぶりでっす!
出番がありませんでした(笑)
こりゃノーチェックだったんすけど、買ってみようか微妙に悩み中(笑)
投稿: satoru | 2010年3月 3日 (水) 19時30分
TITLE: 微妙でもないかも
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satoruさま、こんばんは。
>お久しぶりでっす!
そう、お久しぶりでっす。(笑)
>出番がありませんでした(笑)
え?
なんのかしら。。
>こりゃノーチェックだったんすけど、買ってみようか微妙に悩み中(笑)
これね、satoruさまとか、、大丈夫だとおもうよ。
ピアノいないのが、、致命的なのかなぁ。。。
って、ワケニウスすきなんじゃなかったかしら。
まぁ。。機会があったら聴いてみてね。
投稿: Suzuck | 2010年3月 3日 (水) 22時04分
TITLE: めがねの人
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すずっく的北欧慕情、、美しいです。
ツボをぐいっと押されました。
早速購入しちゃお。
今日は我が家もちらし寿司でした♪
投稿: mogu | 2010年3月 3日 (水) 22時38分
TITLE: 待ってました~!
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スズックさん、こんばんわ。
たまにはこういう作品も良いですよね。しんみりと。こういう作品はただひたすら鑑賞にふける、のが良いですね。
自分の中ではJesper Bodilsenの作品は買い!ですが、、、
ただ、この編成どうなの?と思いました。が、メンバーがメンバーですし。
また、ベースがリーダーでヴァイブにアコギ、と言えばBebbo Ferraが参加してるRiccard Fioravantiの作品(abeat for JAZZ)が良かったので躊躇無く買いました。
このなかなか聴けないヴァイブとアコギの組み合わせが、絶妙なハーモニーを醸し出して好きなのです。
それにしても「Estate」は美しい・・・です。
投稿: SINTETIC | 2010年3月 4日 (木) 00時29分
TITLE: 買ったの?
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めがねの人です。はい。
めがねの人って、めがねとったときかわいいよね。
moguちゃん、、入れ違いでしたね。
お返事遅れちゃって、、ごめんね。
>すずっく的北欧慕情、、美しいです。
ありがとう。
これは、ワケニウスも居るし、moguちゃんなら、お気に召すと思います。あなたなら、躊躇なく、おすすめしちゃう。
外れたら、、てんまつでおごる。(笑)
>ツボをぐいっと押されました。
うん。肩こりでしたっけ。。
>早速購入しちゃお。
買って、、貰いなさい。
連れ、、とかに。。
>今日は我が家もちらし寿司でした♪
そうなのね。
今度、めちゃ手抜きのちらし寿司をお教えいたします。
そういう料理は、、任せなさい。(爆)
投稿: Suzuck | 2010年3月 4日 (木) 18時27分
TITLE: わぁ。。うれしいな。。。
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SINTETICさま、、こんばんは。
>スズックさん、こんばんわ。
はいはい。
>たまにはこういう作品も良いですよね。しんみりと。こういう作品はただひたすら鑑賞にふける、のが良いですね。
そう、、、激しく燃え上がったあとは、、想い出に浸るようにこんなんいいです。
クリポタ入りのザボーのcdのおかげで、ちと燃え尽き症候群なのです。
刺激ではなくて、、優しさを求めているのかもしれないです。
でも、おかげさまで、、また、少し活力が。。
>自分の中ではJesper Bodilsenの作品は買い!ですが、、、
ワーーイ。一緒だ。
>ただ、この編成どうなの?と思いました。が、メンバーがメンバーですし。
>また、ベースがリーダーでヴァイブにアコギ、と言えばBebbo Ferraが参加してるRiccard Fioravantiの作品(abeat for JAZZ)が良かったので躊躇無く買いました。
これって、すっかり忘れてたけど。。
ビルエヴァンス、トリビュートアルバムでしょう?
おぉ。。これ、何処に行っただろう。。ムム。。。
そうだ、これはべぼふぇら買いだったのだ。。
しかし、本当によく繋がりますよね。私なんて、忘れん坊でホントバカ。
くりすさまではないけど、ブログやってみたら?
>このなかなか聴けないヴァイブとアコギの組み合わせが、絶妙なハーモニーを醸し出して好きなのです。
そうそう。ホント、何ともいえないですよね。
>それにしても「Estate」は美しい・・・です。
はい。。アスプルンドはなんつうかきりりとしてますです。はい。
また、かけちゃおう。。♪
投稿: Suzuck | 2010年3月 4日 (木) 18時30分
TITLE: Short Stories For Dreamers
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買ってみました。ワケニウスあまあまっ(笑)
ホワイトデーに彼女にあげまっす。ありがとさんでした。
投稿: satoru | 2010年3月10日 (水) 18時08分
TITLE: お返事遅くなってごめんなさい
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satoruさま、こんばんは。
ホワイトデーのプレゼントですか。
それって、いいかも。
どうせなら、「Forever You 」がいいかも。
って、できすぎですかね。
ありがとうございました。
投稿: Suzuck | 2010年3月11日 (木) 18時32分
TITLE: TBさせて頂きます
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すずっくさん,こんばんは。
また自虐的になってしまいますが,ネクラの私にぴったりの音楽と言うべきでしょうかねぇ。こういう音楽に身を委ねるってのもいいんですが,東京でビジーな生活を送っていると,う~む,難しいかもなんて思っています。こういうのは家人が寝静まってから,ひっそりと小音量で聞くってのが最適ですかね。
ということでTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2010年3月26日 (金) 20時34分
TITLE: こんばんはぁ
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音狂閣下、こんばんは。
>すずっくさん,こんばんは。
はい。
>
>また自虐的になってしまいますが,ネクラの私にぴったりの音楽と言うべきでしょうかねぇ。
そうだったん?
閣下には、、ちと、甘いかなぁ、、って、おもってました。
人はみかけによらないねぇ、(笑)
>こういう音楽に身を委ねるってのもいいんですが,東京でビジーな生活を送っていると,う~む,難しいかもなんて思っています。こういうのは家人が寝静まってから,ひっそりと小音量で聞くってのが最適ですかね。
そうですね。
ハードにお仕事して、疲れた体と心をいやしてくれるかもね。
>ということでTBさせて頂きます。
はいはい。
ありがとうございまっす。
って、メルドー新譜すごいねぇ。。
投稿: Suzuck | 2010年3月27日 (土) 00時33分
TITLE: 本年も宜しくお願い致します
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昨年は素敵なアルバムをご紹介下さりありがとうございました。サイトのイメージが変わりましたね!本年も楽しんで拝見させて頂きます♪
投稿: ゆみっぺ | 2011年1月 5日 (水) 18時47分
TITLE: こちらこそ。。
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ゆみっぺさま、、
いつも楽しく拝見しております。
つぶやきをふぉろーしてくださったりしてくださっても、ちゃんとふぉろーができなくてごめんなさい。
>昨年は素敵なアルバムをご紹介下さりありがとうございました。
いえいえ。読んでくださってありがとでっす。
>サイトのイメージが変わりましたね!本年も楽しんで拝見させて頂きます♪
はい。。でも、またサンタになります。
毎年、、クリスマスあたりから、少しかえるんですが、、バレンタインが終わった頃にはめんどうになって、、また、もとにもどります。(笑)
ことしもよろしくお願いいたしまっす。
投稿: Suzuck | 2011年1月 5日 (水) 22時32分
TITLE: Re:Short Stories For Dreamers / Jesper Bodilsen(03/03)
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おねーたま、今年も宜しくお願い致します!
これに関してちょっとネタを説明しちゃいまーす!
心情風景的つーか映画音楽的なカンジは、確か本人はムードミュージックと言ってたかな?
Chalie Hadenの作品にインスパイアされて作ったそうですよ。(タイトル忘れた・・・)
あと、この中の曲にMorten Lundが自分のスタジオでドラムつけてるんです
http://www.youtube.com/watch?v=A4ja58LAxQ4&" target="_blank">http://www.youtube.com/watch?v=A4ja58LAxQ4& ;feature=related
つーこともあって、Jesper曰く、別名"Short Stories for Drummers"と言うらしいです!!
投稿: ucci | 2011年1月 6日 (木) 00時00分
TITLE: だからぁ。。
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ucciさま、、
>おねーたま、今年も宜しくお願い致します!
うーーん。。。オネータマはやめなさい。(きっぱり)
オカータマでよっし。いいよ、それで。
>これに関してちょっとネタを説明しちゃいまーす!
ほぉ。。どきどきッ。(爆)
>確か本人はムードミュージックと言ってたかな?
ほぉ。。なんつうか、、あっさり。。
>Chalie Hadenの作品にインスパイアされて作ったそうですよ。(タイトル忘れた・・・)
何だろうねぇ。って、なんだか、すまん、頭が痛いんですよ。痛み止め飲みました。
>あと、この中の曲にMorten Lundが自分のスタジオでドラムつけてるんです
これ、みたぞ。
もしかして、音楽に合わせて独りでドラムたたいてるの??
わぁ。。かわいい。かわいい♪みんな拍手!!
>つーこともあって、Jesper曰く、別名"Short Stories for Drummers"と言うらしいです!!
あはは。
んじゃ、今度はドラマーのルンドさまも仲間に入れてあげてくださるように「きっぱり」お伝えください。(爆)
と、、なんかね、編成って難しいよね。
ジャズのドラムって、すげぇかっこいいでしょ。ほれぼれする。
で、かっこいいドラムがいると、ナンツウカ、、それだけでジャズになちゃったりしちゃいます。
そこだよ、、、ドラムレス、って、わたしが叫ぶのは。って、わめかせてやってください。なんか、頭がめちゃくちゃなんだ。
うーーん。。。。ドラム合戦、企画しようかな。
投稿: Suzuck | 2011年1月 6日 (木) 18時10分