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音楽で拡がる輪

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2010年3月25日 (木)

Off the beaten tracks Vol.1 / Nicolas Folmer meets Bob Mintzer



欧州ジャズのイメージは何でしょう?哀愁、内省、静寂、クラシカル、、
「哀愁漂う」なんていうのがキーワードだったりしますよね?
実際にわたしもそこにも惹かれているわけなのですが、当然全部がそんなわけなくて、ホット&ホットな演奏もあるんじジャイ。
ニコラフォメルはフランスのトランペッター。彼の巧さをフランスジャズの達人アーティさまが褒めちぎっていて、クリスさまも彼が参加してるビッグバンド共々お気に入り、って事で、わたしはブログにあげてないけど三枚仕入れてます。最初に仕入れた間の抜けた(クリスさまが言ったんだい)イラストの「」がお気に入りっす。
硬派で演奏的には隙の無い人なのですが、不思議と間に心の投影を感じたりして、、それがなんとなくお洒落。
この人の場合、作曲もするんですが、それがなかなか私好みな作品が多いのです。で、8曲中6曲が彼のオリジナル、あとはミンツァーとファラオの作品って、ことでぇ、、楽しみにしてました!

パリのジャズクラブでのライブを録音したもので、1,2,3,5,6,8はニコラのバンドにミンツァーがゲスト、って感じで、しかーーもアントニオファラオが特別ゲストでピアノを弾いている!そして、4,7はミンツァーのバンドにニコラがゲスト、って、、感じ。
ボブミンツァーって言えば、イエロージャケッツだけど、、最近はハードにブロウしまくってる印象が薄かったりするのですが、、去年だったかなぁ、、ミンツァーをライブで聴いた人がその清く正しいテナーップリに感動してたけど。。そして、ファラオさま!といえば、、デビュー当時は、モードの鬼、パーカッシブで硬質スピード感溢れる弾きまくりでエンヤや澤野のアルバムで日本のジャズファンを圧巻したのですが、最近は叙情豊かな路線を全面的に打ち出していて、、私のお気に入りにアルバムも何枚かでてたりするのです。って、買うときにはファラオがいるのわかってなかったけど。(爆)これが予想に反して。。


オープナーであるOff the beaten tracksからめちゃ熱い。クラブシーンでも使えそうな(って、くらぶつうところに行ったこと無いのだ、、ちなみに昔のディスコってのも無いっ!)リズムにのったお洒落なサウンドなんだけど。。。その疾走感、力強さで一気に惹きつけます。で、一番バッターミンツァーが躍り出る。いきなり振り切れちゃう気合いの入ったソロでこのアルバムの方向性がわかる。途中テンポを自在に操りながらグイグイと吹きまくるミンツァーかっこよし。続くニコラもビターでシリアスな感じのソロなのですが、息切れをまったく感じない長尺のソロ。イェ~~イ、これもめちゃかっこいい。その後ろでベースとドラムがガシガシ煽ります。そして、音の隙間をピアノがセンスよく埋める。フロント2人の熱い闘志にメンバーも方向にまったくブレが無い。9分間リズミカルだけど、テンションの高い演奏。
で、いけいけでお洒落なノリはそのまんまにFun blues。自由奔放なニコラのソロは天真爛漫な感じ。抽象的なんだけどダンサンブルなソロのミンツァー。その抽象的な雰囲気を引き継ぎながら次第に饒舌でパーカッシヴな世界に持って行くピアノ。。その指の速さ巧さにびっくりして、、名前を確認。げぇ、アントニオファラオだ。実は、情けないことにここまでピアノがファラオだと確認しなかった。いい加減なんです。すんません。3曲目Soothing spiritはゆったりしたテンポで叙情的なメロディを奏でる哀愁あるメロディ。ピアノフューチャーの曲で、多音でも美しくきれいなタッチのファラオを楽しめます。緩急つけた感じ。。

4曲目はミンツァーのオリジナルBop boy。これは、ミンツァーカルテットにニコラがはいるカタチ。再び、アップテンポでミンツァーが清く正しくテナーの王道ップリを発揮。怒濤の吹きまくりでっす。もちろん、ニコラも負けちゃいません。その経歴、経験、立場からは師弟対決くらいの感じなわけなのですが、ニコラの闘志むき出しはすごいよぉ。あきらかにその場かっさらおう、、ってか、ミンツァーにターゲット絞ってる。その勢いを後半のバトルに繋げるのですが、、デヘヘ、、一瞬、理性がぶっ飛ぶミンツァー。いぇ~~い!!

しっとりとしたバラード風にAbsinthe Minded。管二本はゆったりと情感タップリなメロディを繰り返しながら静かな世界に迎え入れる。ミンツァー&ニコラが重なりあう向こうで、次第にエキサイティングになっていくピアノ。後半2分、堰を切ったように鍵盤を縦横無尽に動き回ってます。。真昼の情○って、感じィ!
Let's Rendez-Vous !は再び、ハードバピッシュな曲&演奏。まるで、トランペットの練習でもしているように音の階段を掛け違えていくニコラ。ハードボイルドに応えるミンツァー。熱く燃え上がるファラオ。鬼ファラオ復活。炎上ですね。2管のカッコイイユニゾン部分に戻っても抑えきれない熱さが出てますです。ハイ。

再び、ミンツァーカルテットにニコラで Le chateau de Guillaumes。めちゃムーディなラテンバラード。ミンツァーのバンドのPhil Markowitzが叙情豊かなピアノを聴かせてくれます。ファラオが鬼になってしまってるので、この曲のピアノの間をうまく使った演奏にほっとしたりして。(爆)そして、ミンツァー優しいサックス。と、ここはニコラはミュートで、むせび泣く。ニコラ、徹底してるな。(笑)しかも、うまいのだなぁ。。

最後は、不気味に静かに始まって一気に燃えあがって行くファラオのBlack Inside。
いやいや、ニコラもミンツァーもすごいのですが、鬼ファラオがこれまたすごい。
う~~ん、参加の何曲かはファラオがサウンドを支配してる感じスラするしちゃいます。
バッキングとかもやっぱりうまいのだ。
モードの嵐で、ホント、1秒たりとも休まない演奏は、賛否もあるんだろうけど、久しぶりだとなんだかうれしい気がしちゃう、、って、ファンって勝手だな。(爆)

お洒落な街の、素敵なライブハで、、めちゃ熱い、、テンション高い演奏で汗かきましょう。
アチチな一枚。(爆)
花村さまには、スズックさん、こんなんも好きなの?って言われましたが、、
ハイ。好きです。(きっぱり)

1. Off the beaten tracks
2. Fun blues
3. Soothing spirit
4. Bop boy
5. Absinthe Minded
6. Let's Rendez-Vous !
7. Le chateau de Guillaumes
8. Black Inside

Nicolas Folmer (tp)
Bob Mintzer (ts)
Antonio Farao (p)
Jerome Regard (b)
Benjamin Henocq (ds)

Phil Markowitz (p #4,7)
Jay Anderson (b #4,7)
John Riley (ds #4,7)

イタリアのマックイオナータが来日して、ライブハウスにでている。
残念ながら今回も上京できない。
実は、密かにお茶の水ナルのライブをねらっていたのですが、今週の頭に熱が出ちゃったので実家に帰れなかったのです。って、まぁ、予約してなかったから、無理だっただろうけど。。
今回のライブハウスDuc des Lombardsは、パリのニューヨク52番街と言われる、ロンバール通りにあるらしい。
穐吉敏子さまも演奏してるらしい。。
近くにここを含めて4つのジャズが聴けるお店があり、パリっこも観光客も巻き込んだ楽しいライブスケジュールなんでしょうねぇ。。
行ってみたいなぁ、、って、呟きたいけど、、
その前に、せめて地元フラッシュでのスカンジナビアンコネクションのライブに行きたい。
でも、、これが、、とある引っ越しに重なってるいるのです。うむ。。。

んじゃ、退散♪


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JAZZ( A Paris !)」カテゴリの記事

コメント

TITLE: 初コメント(笑)
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どうもどうも。聴きましたよ。



確かになかなか盛り上がってよい。ミンツァーも最近にない激しさかもしれないですな。とはいえ、まあ基本的にハメを外さない人なのであれですが。



6曲目はどこかで聴いたことあると思ったら、"Black Nile"だよね。コードが。偽ケニカーのようなピアノに感心しました。



関係ないですが、閣下との珍道中は再来週の予定です。南の方だからひどいことはないと思われますが(謎)。


TITLE: はいはい
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でっかいこやぎさま、、こんばんはぁ。



>どうもどうも。聴きましたよ。



そっか。それは、よかったです。



>確かになかなか盛り上がってよい。ミンツァーも最近にない激しさかもしれないですな。とはいえ、まあ基本的にハメを外さない人なのであれですが。



とは、いえ、冷静にニコラを相手してっるけど、一瞬ムキになったりしたりして、おもしろかったな。





>6曲目はどこかで聴いたことあると思ったら、"Black Nile"だよね。コードが。偽ケニカーのようなピアノに感心しました。



どおりで、かっこええですわねぇ。

ケニカーですか、、たしかに、カンカンたたきまくってますわねぇ。



>関係ないですが、閣下との珍道中は再来週の予定です。南の方だからひどいことはないと思われますが(謎)。





うーーーん、、どこでもあぶないきはしますけどねぇ。。(笑)

つうか、、頭のいい人たちなのに、、なーーーーんで、あそこまで、、呑むんだ?

下戸にはわからん、、心理だ。、、。。






TITLE: TBさせて頂きます。
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すずっくさん,こんばんは。TBありがとうございました。



これはよかった。今まで聞いたBob Mintzerで一番よかったかもしれませんわ。それを弾き出したのはFolmerであり,Faraoでしょうけどね。



ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

TITLE: 冷静な人が
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音狂閣下さま、、

いつも冷静な人が、ちょっとムキになったりって、、

実生活でもおもしろい。

普段のイメージと違う相手の姿って、ちょっと、、いいわ。。



>すずっくさん,こんばんは。TBありがとうございました。



はい。しかし、閣下は偉いですよね。



>これはよかった。今まで聞いたBob Mintzerで一番よかったかもしれませんわ。それを弾き出したのはFolmerであり,Faraoでしょうけどね。



そうなんでしょうねぇ。

まぁでも、これはめっけたときに、買いだ、って、思ったんだけど。



でも、不思議なのは、、きっと、そういう状況って結構あるんじゃないか、、って、思うんですよ。

何で、この盤はあつくなったんでしょう。

ニコラ、ファラオの演奏があついといえ、、そういう状況って珍しくはない気もするんですけど。。不思議だよねぇ。



>ということで,こちらからもTBさせて頂きます。



ありがとうございます。



と、コーエンですけどね、、

みんなあの盤を超えるものを期待して、、長く待たされてるのですよ。待たされてたのですよ?かな。

その辺の思い入れが違うんだろうなぁ。って、思いましたです。



もちろん、純粋に音だけで評価するのは大事なんだけど、わたしのブログなんて、わたし個人の趣味と単なる思い入れで成り立ってますからねーー。



で、この人、ジャケットデザイン、、いつも???ですよ。

今回だって、何じゃこりゃ?って、感じだもん。

でも、、キッチンでトランペット吹いてくれる恋人ってほしかったかもしれない。(爆)


こちらからもTBさせていただきます。
Suzuckさんとのコメントのやりとりで本作の存在を思い出し、遅ればせながらようやく聴いたのですが、さすがにリリース当時みなさんが話題にしていただけあって素晴らしい演奏内容だったです。
特にミンツァーの、最近では珍しいほどのアグレッシブさには完全にノックアウトされました。
またファラオもやっぱりここ何年かのリーダー作よりも本演奏の方が好き。
本人はもうこういうハードなプレイは飽きているでしょうが、私としてはいつまでもこのようなスタイルで押し通して欲しいと思ってます。
とニコラス・フォルメルのことは後回しになってしまってますが、なかなかのやり手なので、今後も注目していきたいと思ってます。

ナリーさま、、
これはなんで2年もかかったのでしょうねぇ。。

>こちらからもTBさせていただきます。

はい。

>Suzuckさんとのコメントのやりとりで本作の存在を思い出し、遅ればせながらようやく聴いたのですが、さすがにリリース当時みなさんが話題にしていただけあって素晴らしい演奏内容だったです。

ナリーさん的には、ちょっと、予定調和だったですかねぇ。。

>特にミンツァーの、最近では珍しいほどのアグレッシブさには完全にノックアウトされました。

結構、ムキになってますよねぇ。

>またファラオもやっぱりここ何年かのリーダー作よりも本演奏の方が好き。

ふむふむ。
実は、わたしはそっちも好きです。はい。

>本人はもうこういうハードなプレイは飽きているでしょうが、私としてはいつまでもこのようなスタイルで押し通して欲しいと思ってます。

こういうスタイルで注目された人なので、そういう基盤はばっちりあるんでしょうねぇ。
三つ子の魂百までも。

>とニコラス・フォルメルのことは後回しになってしまってますが、なかなかのやり手なので、今後も注目していきたいと思ってます。

あ!新譜がでてた気がする。
違ったかしら。。うむ。。。。。。
今は、帰って来てボッソ聴いてました。

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