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音楽で拡がる輪

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2009年1月14日 (水)

Atelier Of Melody/Paolo Di Sabatino Trio

AX
寝室のベランダから見上げると褐色の冴え渡った空に浮かぶ月。
冷え冷えとした夜空に凛と輝く。。
でも、夜空は半分は厚い雲に覆われた漆黒の闇。
風に流れ飛ばされた雲から顔を出した月の光は、澄んだ空気を一気に飛び越えて手元に届く。
透徹な月の美しに、みすずの詩が浮かぶ。闇の向こう、光の向こうに輝く星群に想いをはせる。

夢の中で捜し物をするように、実態のわかっていないものを夢中で追いかける。
消えそうになっている遠い記憶が、実態があるように思っているのは、心の波間に浮かぶ小舟に乗っている時だけだから。
微かに残る想い出は、幻影かもしれないと感じ始める。。。。ころ。。
漆黒の雲がすべてを覆い隠し、風に闇の臭いをたっぷり含んだ雪が乱舞する。。

Paolo Di Sabatinoは、イタリアのピアニストです。
非常に饒舌で、絵に描いたようなラテン系の熱さを持つ人。
止めどなく音のシャワーを浴びせかけてくる人なんですが、音がカラリとしていて重たくならない。
先日聴いていたミラバッシが、1音1音が濡れたような感じで、ちょっと温度の高い時の雪に似ていて、体中に雪がまとわりつき、体内に染みこんで来る感じがしますが、この人はまさに北海道はニセコスキー場のパウダースノー。(笑)髪についた雪を首を振って払うでしょ?ぱっと舞い上がって光に煌めく。そんな感じ。
スタンダード、ジャズミュージシャンの曲等が8曲、オリジナルが5曲。


You And The Night~のお洒落なアレンジに思わず身を引き込まれます。
沢山の音が降り注ぐのですが、決して重くなりません。ベースソロも哀愁あって良いです。
疾走するサンバでイパネマ。
物憂げなオリジナル曲Song 12。音数を抑えて悲しみ色に染まります。
情念たっぷりのTenderlyだって、彼にかかると別の曲。
時々現れるテーマメロディにはっとしたりして。(笑)
不穏なムードから一気に駆け抜けるのはIt's All Right With Me。
もう、テーマが始まってから最後まで後ろを振り返ることなく、パーカッシヴに走る走る快感。
おぉ、どこかで生で聴いたなぁ、、思ったんだけど、これって、こやぎ小の十八番だったな。うむ。。
優雅に始まるタイトル曲Atelier Of Melody。流れるような溢れるような煌めく音の群れ。

美メロ好きに愛されてるIn Love In Vainは、ゆったりと。素朴な感じのベースソロも素敵。。
オリジナルGiocandoは、やはりリズミカルでかわいくてメロディアス。
続くTango Del Maiamoreもオリジナルだけど、目眩く哀愁曲。
Well You Needn'tはお馴染みモンクの曲。モンクの曲ってみんな不気味かわいいよね。
Del Sasserは、サムジョーンズの曲。キャノンボール盤だとティモンズねぇ。。!最後はやはりハイテンションに
イタリアソングLove In portofino。情熱的に歌いあげます。
終演はオリジナルSentim。やはり哀愁ある洗練されているけど親しみやすいメロディ。そして、火がついたら感情を抑えることない演奏。最後まで情熱的なダンスを踊るピアニストでした。

いやいやすごい音の数でした。
それでも、車窓から次から次に現れる風景にあきることがないように、その多彩なフレーズに疲れも知らず聴き入ってしまうのでした。


1.You And The Night And The Music
2.The Girl from Ipanema
3.Song 12
4.Tenderly
5.It's All Right With Me
6.Atelier Of Melody
7.In Love In Vain
8.Giocando
9.Tango Del Maiamore
10.Well You Needn't
11.Del Sasser
12.Love In portofino
13.Sentimi


Paolo Di Sabatino (p)
Marco Siniscalco (b)
Glauco Di Sabatino (ds)

ミラバッシは彼のピアノそのものの質量でお腹がいっぱいになる。
基本的に、ソロとかトリオとか彼のピアノが真ん中にある事しか考えられない気がします。
でも、サバティーノは、隙間が探せないほど饒舌なんだけど、音が軽めというか。。他の楽器が入り込める余地がある、、音、って、、言うか。。。ジャズファンなら、カルテェットやクインテットなんかも聴いてみたいジャズピアニストだなぁ。。って、思うと思うんです。
同じ饒舌なピアノでも、個性がはっきり出ますよねぇ・・。。

お休み明けは新潟は雪で大変でした。
新潟は雪国ですが、新潟市内は、、あまり雪は降らないので、ちょっと降雪が多いと渋滞やその他、、大変。
雪かきで、久しぶりに筋肉痛です。
雪かきしながら、もうすぐ冬のジャズストだなぁ。。八木ブラだワン。。(#^_^#)って、思わず嬉しくなりました。うるうるしちゃうなッ♪
ちゃんと、曲目決まったかなぁ。。

んじゃ、退散♪




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コメント

TITLE: TBさせていただきます
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このアルバム、澤野にしては珍しくマニア受けのする饒舌なアルバムでした。変拍子もあるし、これでもか、といろいろやってますね。でも、こういうアルバムも出してくれるから澤野工房って好きなんですね。



当方へのTBは入ってませんでしたけれど、楽天とNiftyの相性なんでしょうか。また時間をおいてトライしてみてください。

TITLE: TBできまかったんですよぉ・・。。
SECRET: 0
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910さま、今年も宜しくお願いします。



>このアルバム、澤野にしては珍しくマニア受けのする饒舌なアルバムでした。



優雅なイメージがありますものねぇ・・

昔買ったシャフラノなんかは、かなり饒舌で力強かったですけど。。



>変拍子もあるし、これでもか、といろいろやってますね。でも、こういうアルバムも出してくれるから澤野工房って好きなんですね。



アーティストに対してかなり敬意を払っているのは感じますよねぇ。。

いやいや。。とはいえ、、サバティーノが澤野からアルバム出すって、、やっぱりちょっと驚きました。

しかも、澤野レーベルへの曲まであるんですもの。。





>当方へのTBは入ってませんでしたけれど、楽天とNiftyの相性なんでしょうか。また時間をおいてトライしてみてください。



そうなんです。

二回試みましたがだめでした。。

また、明日挑戦してみますねぇ。



ありがとうございました!


TITLE: こちらからもTBさせていただきました
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パオロ・ディ・サバティーノを聴くのはこれで2枚目なのですが、澤野レーベルでありながらもちゃんと自分の持ち味を発揮しているように感じられて、やっぱり良いピアニストですね。

でも他のレーベルの方がもっと似合っていると思いますけどね(笑)。

買うタイミングを逃したらすでに廃盤になってしまったようなのですが、ジョン・パティトゥッチとオラシオ・エルナンデスとやっている「Threeo」もぜひ聴いてみたいものだと思ってます。



http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/6e5f58721f89483574aed840c7a85aa9/83" target="_blank">http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/6e5f58721f89483574aed840c7a85aa9/83

TITLE: ありがとうございます。
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naryさん、おはようございます。

今、トラバしてみました。届いてなかったら、教えてね。



>パオロ・ディ・サバティーノを聴くのはこれで2枚目なのですが、澤野レーベルでありながらもちゃんと自分の持ち味を発揮しているように感じられて、やっぱり良いピアニストですね。



やはり澤野ってイメージは、ジャズでもクラシックよりな感じありますよね。いつからなんだろう。。

しっかりしたレーベルで好感度は高いですよねぇ。



>でも他のレーベルの方がもっと似合っていると思いますけどね(笑)。



うむ、、。より、ハードバピッシュな方向性ってのを考えると、、ファンとしては、ねぇ。。



>買うタイミングを逃したらすでに廃盤になってしまったようなのですが、ジョン・パティトゥッチとオラシオ・エルナンデスとやっている「Threeo」もぜひ聴いてみたいものだと思ってます。



これは、持ってないです。

オラシオさんがいるなら(爆)絶対すごそう。。

でも、そこまで余裕が無いのが現実です。はい。


TITLE: 『澤野らしくない』
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というのは、褒め言葉なのか違うのか、よくわかりませんが(汗)、でもそう言いたくなるアルバムでした。



TBさせていただきます。

TITLE: トラバありがとうございました。
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oza。さん、なんか、お久しぶり♪



>『澤野らしくない』 というのは、褒め言葉なのか違うのか、よくわかりませんが(汗)、でもそう言いたくなるアルバムでした。



澤野イメージって、やはりクラッシクよりみたいな感じが最近定着してるからで無いでしょうか?

きっと、、よく聞き比べるとそんな事も無いんですが。。

冷や汗。。。



>TBさせていただきます。

こちらからもあとから行きますです。

ありがとうございました。

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