Lyoba/Thierry Lang

「えッ?」って、姿を追うと、、視線の先には、雪山が映る小さな池。
沢山の牛が集まっていました。
おぉ。。ペーターくん(勝手に名前をつけました)その牛さん達は君のおうちの牛さんなのね。。
登山列車で山頂に向かう途中にも信じられない高度にバラバラと牛がいた。
毎日、こんな綺麗な自然の中で草食べて、昼寝して、、夜空も見上げちゃったりするのだろうか。。。
スイスの牛はロマンチストが多いんだろうなぁ。。
美しく壮大な自然に憧れ、、世界中から観光客の集まる国。
でも、そこで暮らす人たちには生まれたときからの、、当たり前の風景。。そして、自然は辛く厳しくもある。
美しさも優しさも、厳しさと同居ですね。
このアルバムは「Private Garden」で日本のファンが多いスイスのピアニストThierry Langの最近の作品です。
グズグズしてたら、すでにこの年末に続きの作品が出てしまいましたぁ。
ビルエヴァンスに強いあこがれを抱いているであろう、、リリカルでロマンティックな透明感と暖かなタッチはピアノトリオもいいのですけど、トランペット&テナーを配した「Refiections ?」なんても私はお気に入りです。
この人のアレンジは美しく情感のこもったストーリー性のある展開で、しかもその中で本人を中心に空間にキッチリ納まるインプロが展開され聴き応え充分です。
Thierry Langのピアノ、トランペット(フリューゲル)のMatthieu Michel、ベースのHeiri Kanzig、そして、チェロ(4人)と言う編成で、チェンバージャズの雰囲気もタップリです。
しかも、取り上げてる作品は、スイスの伝統邸な民謡だそうで、、全編牧歌的で、暖かな音色に満ちています。
オリジナルは最後の1曲だけです。タイトルの「Lyoba」はケルト語で「牛」を意味するそうです。
ジェケットも編成も、タイトルも、、全てが清く正しいジャズファンからは駄目だしされそうな一枚。
まずはアルバムに3曲取り上げられてるJoseph Bovet(スイス生まれの作曲家)のLe Ranz des vaches。
牛追いの歌と名付けられたこの曲はスイス国民の隠れ国家的歌らしいのですが。。
生活の中に存在していた牛を集めるための「牛追いの歌」とこの曲が同一なのか、、私にはわかりません。
ラングのピアノで始まる1曲目。この音、間合い、やはり、ロマンティック。静かな草原が思い浮かぶような朗々とした雰囲気。澄んだ空気の中を漂うようなミシェルの柔らかな響きが大きな空間を感じる。
チェロの少し憂鬱な色合いの響きが神聖な気持ちにさせてくれるNouthra Dona di Maortse。キチッチリとしたチェロのアンサンブルが終わると、ちょっと泣きの入ったミッシェルのソロと叙情的なラングのピアノで人生の切なさ儚さを感じてしまう。
Pierre Kaelinと言う作曲家の曲が2曲続きます。柔らかな雰囲気の中に流麗なピアノが素晴らしい。
クラシカルな響きを取り入れたアレンジで、ジャズ的な要素を違和感なく埋め込み、不安定要素を緊張感に置き換えたセンスが全編に漂う。牧歌的な大らかさだけでなくて、ダークな雰囲気が心地よい。
透明感あふれるピアノでたんたんと盛り上がったあと、、最後は、ラングのオリジナルNan。
親しみやすいメロディアスな曲で、最後まで叙情豊に。。
十二月だけど、クリスマスは聴かないぞ!でも、心豊に、、叙情豊に、、すごしたいあなたに♪
今どき短い48分弱で、清く正しい人生を思い悩んでしまう一枚です。
1.Le Ranz des vaches
2.Nouthra Dona di Maortse
3.Chante en mon coeur pays aime
4.Adyu mon bi payi
5.L'Immortelle de Jean
6.Nan
Thierry Lang (p)
Matthieu Michel (bugle,tp)
Heiri Kanzig (b,perc)
Daniel Pezzotti (cello)
Andy Plattner )cello)
Daniel Schaerer (cello)
Ambrosius Huber (cello)
近くの親戚より、、って、言葉がありますが。。
音楽的には、ブログのリンク先やマイミクの戯言が、、いえ、、言動が頼れます。(きっぱり)
今年はクリスマスが不作だ、、なんて、大それた発言をどこかでぼやいてたわたくしにガイコツさまがこんなアルバム紹介して下さいました。
(不作、って、年内に届かない、って意味をあったのですが。。)
A Feeling of Christmas/John Erickson
この際、、わらをもつかむ気持ちで、、飛ばしてみよぉ。
は、冗談です。試聴はできないけど、信用買い♪
それから、ハリーコニックジュニアが二枚目のクリスマスアルバム出したって、いってましたが。。
もっと、大御所が二枚目のクリスマスアルバム出してました。。。
Swingin Christmas/Tony Bennett
カウント・ベイシー・ビッグ・バンドとの共演によるクリスマス・アルバムだそうで、娘さんとのデュエットもあるそうな。。。シーズン前にこれを見つけられないって、相当、、ヤキが入ってます。。です。
クリコレとして、、失格。。
そう、、、英語がまったく駄目なわたくしですが、、タイトルにひかれて、、こんなペーパーバック頼んでしまった。早く、来ないかあ。。
Three Wishes: An Intimate Look at Jazz Great/Pannonica De Koenigswarter
三つの願いくらいは、、わかるだろう、、。。(甘い?)
では、退散♪
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TITLE: 次が欲しくなりました
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すずっくさん、こんにちは、monakaです。
このアルバム、良かったですね。前に書いたものを読み返したら、新しく出たの欲しくなりました。
リスト入り。
古い記事TBさせてもらいました。
そして例によって
http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/7ba2f666604bb8267940ced3028b9322/df" target="_blank">http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/7ba2f666604bb8267940ced3028b9322/df
投稿: monaka | 2008年12月 6日 (土) 12時42分
TITLE: 面白そう
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1と2を試聴しました。いいですね。。。私もいつか買いたいリストに入れました。
スタンダード曲の練習に明け暮れてると、こういうのを聴くとものすごく新鮮です。
投稿: えむ | 2008年12月 6日 (土) 15時30分
TITLE: Re:Lyoba/Thierry Lang
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すずっくさん、こんばんは。
新譜を頼んでみました。ピアノ好みです。
投稿: satoru | 2008年12月 6日 (土) 20時54分
TITLE: パノニカ!
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すずっくさん,おはようございます。
Pannonica De Koenigswarterってパノニカ男爵夫人ってやつですよねぇ。う~む,これは興味深いですねぇ。私も読んでみたいっす。ところでこの本は「三つの願い」ですが,お願いがもう一つ増えると「ちあきなおみ」になっちゃいますねぇ。パノニカとえらい違いです。(しょうもないことを書いてしまいました。)
投稿: 中年音楽狂 | 2008年12月 7日 (日) 07時43分
TITLE: 私も、、次が欲しくなりましたァ。
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ブラザー最中さま、再びこんにちは。
>このアルバム、良かったですね。前に書いたものを読み返したら、新しく出たの欲しくなりました。
これね、いいです。超名盤とはいえませんが、、、
やはり、このピアノの浪漫チックな雰囲気たまらないです。
と、いいながら、今日はペトルチアーニなんか聴きました。
トラバもありがとう。。
記事読みました。そう、ホントおすすめなんだよねぇ。。
同じような感想で驚きました。。
私もクリスマス一段落したら次が、、欲しいなぁ。
これも、トラバしますね。ありがとッ!
投稿: Suzuck | 2008年12月 7日 (日) 14時01分
TITLE: 面白いよぉ。
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おぉ。。えむさま。。なんだかお久しぶりです。(笑)
>1と2を試聴しました。いいですね。。。私もいつか買いたいリストに入れました。
この何時か買いたいリスト、、ってやばいよねぇ。。
私、いつもお腹いっぱい。。
とりあえず、先日クリスマスを、、ちょっとはき出しましたけど。。
>スタンダード曲の練習に明け暮れてると、こういうのを聴くとものすごく新鮮です。
牧歌的なんですけど、途中はいるソロはジャズしてるんだな。。
こういうところで、、思わずゾクゾクしちゃうんです。
クリスマスのアルバムとかもそうなのねぇ。
って、練習頑張ってね。何時か、私にクリスマスの曲弾いてね(きっぱり)
投稿: Suzuck | 2008年12月 7日 (日) 14時04分
TITLE: いきなり、、いきましたか!
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satoruさま、こんにちは。
>新譜を頼んでみました。ピアノ好みです。
おぉ。。早ッ!
アルバムが気に入るか、、それはわかんないけど、、
ピアノはきっと気に入ると思います。
間違いないと思います。(きっぱり)
投稿: Suzuck | 2008年12月 7日 (日) 14時05分
TITLE: 歌って頂戴♪
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中年音楽狂さま、いいところに反応くださいました。
三つの願い、、昨夜からはまってます。
>Pannonica De Koenigswarterってパノニカ男爵夫人ってやつですよねぇ。
そうなんです。今、何故か、、マイブームなんです。(爆)
つうか、、ニカ男爵夫人のようになりたいものだ、、って、模索中。。なれるといいな、、。
>う~む,これは興味深いですねぇ。私も読んでみたいっす。
そう、、あなたのように英語の堪能な方に、絵本のように読み聞かせて貰いたいです。
中学生以下の能力の、、私でも、、それぞれ短いから、何となくわかるんだけど。。
それでも、凄く、、面白い。それから、写真も。。面白かった。。
>ところでこの本は「三つの願い」ですが,お願いがもう一つ増えると「ちあきなおみ」になっちゃいますねぇ。パノニカとえらい違いです。(しょうもないことを書いてしまいました。)
歳、、ばれるぞぉ。。。(笑)私は、、決して反応しないモン!
わかった。歌って♪(大笑)
投稿: Suzuck | 2008年12月 7日 (日) 14時10分
TITLE: 四つのお願い
SECRET: 0
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>わかった。歌って♪(大笑)
すずっくさん,では...。
たとえば私が 恋を恋をするなら
四つのおつのお願い聞いて,聞いてほしいの
一つ やさしく愛して
二つ わがまま言わせて
三つ さみしくさせないで
四つ 誰にも秘密にしてネ
四つのお願い聞いて聞いてくれたら
あなたに私は夢中 恋をしちゃうわ
ですね。1コーラスが限界です~。年がバレバレですが,著作権的には問題ないのかなぁ。
投稿: 中年音楽狂 | 2008年12月 7日 (日) 14時41分
TITLE: 四つ「」お願い。。。
SECRET: 0
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中年音楽狂さま。。
考えたら。。4つもお願いって、欲張りだよねぇ。。(笑)
>すずっくさん,では...。
はい。
>たとえば私が 恋を恋をするなら
>四つのおつのお願い聞いて,聞いてほしいの
>一つ やさしく愛して
おぉ。。
>二つ わがまま言わせて
わぁ。。
>三つ さみしくさせないで
きゃぁ。。
>四つ 誰にも秘密にしてネ
はいぃ。。♪
>四つのお願い聞いて聞いてくれたら
>あなたに私は夢中 恋をしちゃうわ
うん。こんな寛大な人。。
きっと、恋しちゃうわね!!
>ですね。1コーラスが限界です~。
パチパチ♪
大変お上手でしたぁ。。
年がバレバレですが,著作権的には問題ないのかなぁ。
ない。(きっぱり)
ありがとうございましたぁ。
是非とも、三つのお願い読んでみてね。
投稿: Suzuck | 2008年12月 7日 (日) 16時51分
TITLE: 紹介されてるし・・・
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みなさん、John Erickson、気に入ってくれるとうれしいな。アメリカではAlan Pasquaの次にお気に入りのピアニストです。でも、ちょっとスムースJazzが入っている人なので、ちゃんと視聴して買って下さい。ノークレームでお願いしますよ。
投稿: がいこつ | 2008年12月 9日 (火) 08時20分
TITLE: 紹介したし。。。。
SECRET: 0
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がいこつさま、、ご安心あれ。
ネットのマナーでござる。
故意な悪意がない限り、、全てが自己責任でございますから。。
わたくし、、何も自慢するものはありませんが、、普段の生活でも、他人のセイにするのは嫌いですから。
誰が悪い、ってせめても仕方ないモン。
18歳とえば、、充分過ぎるほど、大人だし。。自分の意志で生きてますから。。
>みなさん、John Erickson、気に入ってくれるとうれしいな。アメリカではAlan Pasquaの次にお気に入りのピアニストです。でも、ちょっとスムースJazzが入っている人なので、ちゃんと視聴して買って下さい。ノークレームでお願いしますよ。
そう。。皆さま。。本当はきちんと試聴して買って下さいね。
わたくしのパソコン、わたくしが、、、くだらない音楽サイトで1日うだうだできないような。。。仕様になっているのです。(爆)
これは、人は、、天罰とも言う。(笑)
投稿: Suzuck | 2008年12月 9日 (火) 11時59分
スイスのThierry Lang率いるトリオによる初来日公演があります。メンバーはダブルベースにHeiri Känzig 、パーカッションにAndi Pupato です。ご案内まで。http://invs.exblog.jp/21484007/
投稿: invs | 2014年1月23日 (木) 13時20分
invsさま、、
素晴らしいアーティストのご紹介ありがとございます。
Thierry Lang、初来日、わかってます。。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2005/04/refiections-2-1.html
こんなんもかいてますです。
>Thierry Lang率いるトリオによる初来日公演
素晴らしいです。大喝采!
一つ、質問させてください。
よく、「上越 ラ・ソネ春日山店」を会場にされてますよね。
理由ってあるのですか?
ここに一度も行った事がないのですが、何度か行きたくて検索はかけたことがあります。
住んでいた事もあるので、だいたいの土地勘もあるんですが。。
住んでいたのはすごく前で、そのお店なかったとおもうのですよね。
特別な理由があるのですか?
友だちのピアニストの方には、新潟で聴けるなんてすごいよ!って、大絶賛で推薦してみたのですが、、。。
お知らせ、、ありがとうございました。m(_ _)m
投稿: Suzuck | 2014年1月24日 (金) 11時54分