Way You Look Tonight/Alan Pasqua Dave Carpenter Peter Erskine

秋桜は秋の風景の中で、何時も風に揺らいでいる。
あ、、風に揺らいでる風景が良い。
ほんの少し空気の揺れに、すぐに揺れ始めて。。
一本が揺れはじめると、囁き会うように、あれもこれも揺れて。。
あの揺れ具合は、、ちょっと乙女心にも似てるな。
野原に群生している秋桜も、庭にひっそりたたずむ秋桜も・・。
みんな楚々とした乙女に見えてしまいます。
彼女たちがいるだけで、なんだか空気が綺麗になるような気がします。
美しいピアノトリオもスイッチを入れるだけで、部屋の空気が澄んで綺麗になった気がしますよね。
先日、ロニーヨハンソンを聴いていて次に聴こうと思っていたのがアランパスクワのピアノ。
彼と同じように、知的で優雅で、、透明感もあって、、でも、難解さを感じず、、、
テクニックがあって、オリジナルも素敵なピアノです。
その柔らかなタッチ、ダイナミクス、、スタンダード曲の解釈、インプロ、、全てがエレガントな印象。
去年このアルバムがでたときもとても気にいったのですが、タイミングかなぁ。。
何となく、ブログに時々名前は出てきてもこうやって文章にしないまま一年たってしまいました。
このメンバーで、過去に「ライヴ.アット.ロッコ」、「バッドランズ」がでてます。
同じような路線では、(パスクワは、キーボード叩いてアランホワーズのバンドにいたりもするのです!)ベースがダレクオレシュの「ボディ&ソウル」なんてのもあります。
今回は、アメリカ盤のタイトルは、「Standards」。その名の通り、全てスタンダードとなりました。
幕開けは、明るく優しいタッチで軽快に「今宵の君は」のテーマを奏で、3人の息の合った演奏を。
デイブの軽快なソロもアースキンの繊細なブラシ使いも全てが心地よく一体感があります。
しかし、アランパスクワのピアノは本当に美しい。
日本人の大好きなスタンダード。Dear Old Stockholm。スタンゲッツが有名にしたスウェーデンのトラディショナルです。パウクワはその哀愁あるメロディに、時々、不安定な音を混ぜながら、、次第に曲を盛り上げていくのですが、気がつくとアースキンが上手にプッシュしてるなかなか秘めた熱さを感じる演奏になってます。
こんなに綺麗なメロディがあったかなぁ。。。と、夢の国にはこんでくれるDeep In A Dream。
清い雫の一滴のような瑞々しい音。その音が重なりあって、ジェントルなデイブのベースソロも入って、夢の世界ヘ。
ガレスピーのCon Almaは、アースキンのスティクから多様な技がくり出され、シンバルが魔法にかかったようにいろんな音を奏でます。聞き所満載。
大好きなIt Never Entered My Mindは、とても大きな空間が広がる演奏。
優しく、でも、凛とした演奏が心地良い。
このアルバムは、デイブのソロが多いのですが、私的にはこのソロが歌心にもあふれとても素敵かな、と。。
スウインギィーでジャジィー、疾走感あふれるSpeak Low。
ゆったりと、不思議な魅力で迫るI'm Glad There Is You。この演奏も好きだなぁ。。
のびのびとした時間の流れを感じ、うっとり聞き惚れてしまいます。
奔放な感じのI Hear A Rapsody。ジャズピアニストアランパスクワ見参!って、軽快な演奏です。
まさに三位一体で駆け抜けるラ・プ・ソ・デ・ィ。めちゃ、かっこいいのですが。。
軽快にダイナミックに、、I'm Old Fashioned。
最後は、今宵踊りあかそう。。
ゆったりと、本当に大好きな人とダンスに酔いしれる心持ち。。
そして、ダンディなデイブと最後のダンスです。。
最後の1音が消えるまで耳を澄ませて下さいネ。
一年中、どんな時でも、リラックスさせてくれるアルバムです。
とても聴き安く心地よいけど、でも、アーティストとしてのこだわりが沢山詰ました。
1.Way You Look Tonight
2.Dear Old Stockholm
3.Deep In A Dream
4.Con Alma
5.It Never Entered My Mind
6.Speak Low
7.I'm Glad There Is You
8.I Hear A Rapsody
9.I'm Old Fashioned
10.I Could Have Danced All Night
Alan Pasqua (p)
Dave Carpenter (b)
Peter Erskine (ds)

タイトルも違います。中古屋さんで、二重買いしないようにね。
で、、リリースされた時も話題にありましたが、、あなたはどちらがお好きですか?
私は、実は、、どちらもあまりないようにあってないと思ってます。
アメリカ盤のジャケット程、抽象的でないし、日本盤ほど、、固定的、具体的なイメージでもないのです。
少しだけ抽象的、幻想的な風景か、、、女性を使うなら、もう少し、動きのある写真の方がいい気がします。
まぁ、好みなんですが。。
さて、このアルバムのベーシストは、少し前に突然他界してしましました。
このトリオでの録音は、これが最後になるとは思ってなかったでしょうが。。
とても、素晴らしい演奏だと思います。
彼が亡くなったから言うんじゃなくて。
では、退散♪
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コメント
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TITLE: アラン・パスカ☆彡
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すずっくさま、こんばんは。
ボディ&ソウルを持っていますp(^^)qバルセロナが好きですp(^^)qジャケット変です(;^_^A
お願いがあります!
投稿: チェリーブロッサム | 2008年11月 6日 (木) 22時16分
TITLE: Pasquaには一番乗り
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スズックいもこんにちは,monakaです。
このアルバムが出てからだいぶ経ちますね。記事にしたとき、日本企画のように書いて、ある筋からご指摘を受けて首筋が縮んだ覚えがあります。
2曲目の“Dear Old Stockholm”のハーモニーを重ねていくあたり美しいですね。
スズックさんの記事を見たので、あわてて引っ張り出して、聴きながらこれを書いています。
>>ゆったりと、不思議な魅力で迫るI'm Glad There Is You。この演奏も好きだなぁ。。
同感です。
こんなことを書いていると。私の記事と同じ長さになってしまう、それはまずいですね。
コスモスが好きです。揺れる姿の鮮明な美しさと、自分の現実との乖離なども思って無理な詩にしたことがあります。その一部を思い出してしまいました。
「6月の鏡の中に、コスモスが雨に濡れている。」
いや、お恥ずかしい。
このアルバムは、今となってはスタンダードにこだわったことが意味あるのかもしれませんね。カーペンターが残した足跡がとても重く感じます。
TBをさせていただきます。
私のところのURLは
http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/61978684fbd4827e83d87253ff7df75a/df" target="_blank">http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/61978684fbd4827e83d87253ff7df75a/df
です。このアルバムでは私も結構コメントいただきました。
投稿: monaka | 2008年11月 6日 (木) 22時20分
TITLE: 間違った
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monakaです。
色々書いていたら、一番のりでなくっていました。
題は“Pasqua聞き直したら遅刻です”
9曲目の“I'm Old Fashioned”もなかなか実力がわかる演奏ですね。
投稿: monaka | 2008年11月 6日 (木) 22時26分
TITLE: ありがとうございました。。
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チェリーブロッサムさま、、、
>すずっくさま、こんばんは。
こんにちは!
>ボディ&ソウルを持っていますp(^^)qバルセロナが好きですp(^^)qジャケット変です(;^_^A
ダレクがベースなんですよね。
私、青い影なんてのも好きなのですが。。
ご本人は、この時は、この選曲はちょっと不本意だったようですね。
アァァ!!!めちゃ、オリジナル青い影が聴きたくなってきた!!
>お願いがあります!
リョウカイ。。
少し、待って下さいね。
しかし。。。まさか。。。って、感じです。(^_^);;
投稿: Suzuck | 2008年11月 7日 (金) 15時51分
TITLE: 秋桜
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ブラザー最中、パスクワ。。良いですよねぇ・・。
緊張感があって、密度も高いけど、、でも、聴き手には難解さを感じさせず、リラックスした気分にさせる。
jazzaudiofanさんのライナーも良かった。。
>スズックいもこんにちは,monakaです。
ウ~~ン、季節なので、焼き芋屋さんが週に一回来ます。。
>このアルバムが出てからだいぶ経ちますね。記事にしたとき、日本企画のように書いて、ある筋からご指摘を受けて首筋が縮んだ覚えがあります。
あぁ。。なんだか、日本人の好きそうな、、曲が並びましたものね。
>2曲目の“Dear Old Stockholm”のハーモニーを重ねていくあたり美しいですね。
そう、綺麗、美しい、だけど、ジャズ。
>スズックさんの記事を見たので、あわてて引っ張り出して、聴きながらこれを書いています。
まぁ、、これが一番のり逃した原因ね!
>>>ゆったりと、不思議な魅力で迫るI'm Glad There Is You。この演奏も好きだなぁ。。
>同感です。
そう。。うまいピアニストって、スローな演奏かっこいいよねぇ。。
>コスモスが好きです。揺れる姿の鮮明な美しさと、自分の現実との乖離なども思って無理な詩にしたことがあります。その一部を思い出してしまいました。
>「6月の鏡の中に、コスモスが雨に濡れている。」
>いや、お恥ずかしい。
では、「11月の写真の中に、コスモスが風に揺れている。」
いや、お恥ずかしい。
>このアルバムは、今となってはスタンダードにこだわったことが意味あるのかもしれませんね。カーペンターが残した足跡がとても重く感じます。
彼、、やはり、このトリオの要ですね。
演奏は、技術だけではないですよね。(彼が下手って、言ってるんじゃなくて)
演奏者同士の繋がりもとても大事。
投稿: Suzuck | 2008年11月 7日 (金) 16時08分
TITLE: 人生は間違いだらけ。。
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と、、言うことで、、トラバいきましたか?
投稿: Suzuck | 2008年11月 7日 (金) 16時09分
TITLE: コメント&TB
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ありがとうございます。
こちらからもTBさせていただきます。
いいものはいつ聴いてもいいですよね♪
投稿: jazzaudiofan | 2008年11月 7日 (金) 19時54分
TITLE: TBさせていただきます
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ほんと、このトリオでのアルバムはこれが最後かと思うと残念です。
オリジナル中心でやっているのをもう1枚ぐらい聴いてみたかったなぁ。
本作は録音の良さも特筆ものですね。
http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/b3ee4235f6a8559df55098591a3a182f/83" target="_blank">http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/b3ee4235f6a8559df55098591a3a182f/83
投稿: nary | 2008年11月 7日 (金) 22時33分
TITLE: これジャズ批評でも推薦されてましたね。
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jazzaudiofanさま、、お久しぶりです。
ご無沙汰申し上げていたのに、いきなりすみません。
今、確認したら、ちゃんと推薦シテル人がいました。
>ありがとうございます。
>こちらからもTBさせていただきます。
>いいものはいつ聴いてもいいですよね♪
そう。。ブログ的には旬を逃した作品なのですが、作品自体に賞味期限はないのですよね。
アメリカ発の情報これからも楽しみにしてます。
オーディオ、、ちょっとついて行けないのですが。。(悲)
投稿: Suzuck | 2008年11月 8日 (土) 08時40分
TITLE: そう、そう。。。
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ナリーさん、何時も、ご面倒おかけします。
いろいろ、教えていただいたのに、、我が家の事情ってヤツで、、実行できなくてすみません。
>ほんと、このトリオでのアルバムはこれが最後かと思うと残念です。
そうですねぇ。。
何時で聴けるぞぉ、って、思ってましたが。。。
そう、、人には寿命って者が存在したのでした。
>オリジナル中心でやっているのをもう1枚ぐらい聴いてみたかったなぁ。
はい。
パスクワのオリジナルは情景が浮かび上がる曲が多いですからね。
アコースティックなトリオ、、どうなるんでしょうネ。
>本作は録音の良さも特筆ものですね。
そうそう。
真空管のマイク?って、書いてあった。
この録音スタジオがある、サンディエゴのラホイヤ、って、一度だけ言ったことがあります。
凄く、綺麗な場所でした。。
トラバありがとうございます。
トラバしました。グーブログ、携帯からはトラバが表示されないんですね。
もしも、ついてなかったら、教えて下さい。
投稿: Suzuck | 2008年11月 8日 (土) 08時47分
TITLE: TBさせて頂きます
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すずっくさん,こんにちは。当方ブログへコメントありがとうございました。
私はErskineはどちらかと言えば欧州トリオの方が好きですが,このトリオもよかったですよねぇ。Dave Carpenterの逝去により,Erskineのトリオ活動が頓挫してしまうとすればそれはあまりに惜しいことです。
TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2008年11月 8日 (土) 11時10分
TITLE: ジョンテイラー・・。。
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中年音楽狂さま、こんにちは。
彼、、丸く?なりましたよねぇ・・
でも、とても素敵な歳のとり方だよねぇ。。
>すずっくさん,こんにちは。当方ブログへコメントありがとうございました。
いえいえ、あまりに深く沈んでいて、、どうやって探し出すか、、悩みましたが。(笑)
検索できないのかしらねぇ。。
>私はErskineはどちらかと言えば欧州トリオの方が好きですが,このトリオもよかったですよねぇ。
あちらも、良いですよねぇ。。しかも、ベースは、パニエルソンですからねぇ。。
アースキンのドラムは、ヨーロッパテイストもぴったり来ますよねぇ。。
>Dave Carpenterの逝去により,Erskineのトリオ活動が頓挫してしまうとすればそれはあまりに惜しいことです。
そうなんだけど、、そうなるんでしょう。
以前に、ダレクのベースで一枚ありますよねぇ。。
まぁ、暫く、、考えてからですかしら。
ありがとうございました。
投稿: Suzuck | 2008年11月 8日 (土) 11時32分
TITLE: 微妙・・・
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どうもです。
やっぱ、コメントしたほうがいいんですよね~
いつも「I'm Glad There Is You」で寝ちゃうんですよ・・・
JAZZ批評の「ピアノトリオ最前線(だっけ?)Vol.4」の紹介で「ウッド・ベースの音がよいアルバム」と書かれてあって、「そうだ。そうだ。」と激しく同意・・・
このアルバム、「Antisocial Club」と同時入手だったので、印象が薄かったのですが、新しいヘッドフォンにしてから、「I'm Glad There Is You」以外は(笑)、凄く気に入っています。
ワタシもLa Jollaでイルカちゃんを見て、感動しましたデス。San Diegoにvacationに行ってLA戻ったその日に、RoccoでTrio見たんすよ(遠い目・・・)
投稿: がいこつ | 2008年11月 8日 (土) 22時17分
TITLE: 人それぞれですからねぇ。。
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がいこつさま、、何とも言い難いのですが。。
>どうもです。
>やっぱ、コメントしたほうがいいんですよね~
う~~ん、、コメントは嬉しいのですが、、、
無理に頑張らなくても。。
でも、ありがとうございます。
>いつも「I'm Glad There Is You」で寝ちゃうんですよ・・・
ねちゃいますかァ。
それって、めちゃ嫌いってことでも、、ない気がしますが。。
>
>JAZZ批評の「ピアノトリオ最前線(だっけ?)Vol.4」の紹介で「ウッド・ベースの音がよいアルバム」と書かれてあって、「そうだ。そうだ。」と激しく同意・・・
そうですね。
我が家の貧弱なシステムでも素敵な音です。
ベースの音もとても自然な感じです。
>
>このアルバム、「Antisocial Club」と同時入手だったので、印象が薄かったのですが、新しいヘッドフォンにしてから、「I'm Glad There Is You」以外は(笑)、凄く気に入っています。
まぁ、いろんなタイミングってありますよね。
私もそうです。
全部スタンダード、って、ことで、、購入控えていらっしゃるアタがいたら、、まぁ、心配は危惧だと思います。
>
>ワタシもLa Jollaでイルカちゃんを見て、感動しましたデス。San Diegoにvacationに行ってLA戻ったその日に、RoccoでTrio見たんすよ(遠い目・・・)
わぁ。。良いなぁ。。
それって、、、凄く自慢できますよね。。。
羨ましいです。はい。
私たち、、飛行機に乗り遅れて、、小さな飛行機でロスに帰ってのですが。。。
低空飛行で、、夜景が素晴らしかったです。。
投稿: Suzuck | 2008年11月 9日 (日) 11時44分