土曜日は、ジャズフラッシュで「生」マイク・デル・フェローを初体験しました。
お借りした音源からも、耽美的な静寂なライブになるとは思ってはいませんでした、、
いや、ほんと、意表をつきまくりのライブで楽しかった。
彼の中には、「観客のサプライズ」を喜ぶ気持ちが素直にあって、ライブは本当に魔法の小箱のようでした。
こちらでフタをあけなくても、どんどん飛び出てくるアレヤコレヤの仕掛けに観客もどんどんヒートアップ!
演奏目は、基本的にはみんなが「メロディ」をよく知ってるスタンダード、その他。。
しかも、ちょっと並ぶと、、お洒落なリスナー、物知りのリスナーは、、ちょっと、触手が動かないかも知れない。。ものが続くかも。。
でも、、ジャズって、本当に奥深いよねぇ。。(私ごときがナンですが。。)
グリーンドルフィンにしたって、よく知られたテーマのワンフレーズの音を、彼の素晴らしいフレーズの中にちりばめて、
誰もが、直ぐに、、あ!!この曲!、って思うんだけど、、
出てこないんだよねぇ、、そのテーマーは、、なかなか。。出てこない。
まるで、彼のオリジナルのような、演奏が続く、、、
かと言って、単にモチーフとして無機質に切り取ってつかっているのとも違って、
何時もと違う、知っている曲の一面を見せて貰ったような、、まぁ、本当に楽しいし、サプライズな世界。
素晴らしいミュージシャン達って、スタンダードを演奏するとき、みんな少なからずとも、、そう言うところがあるわけですが、、ここまで徹底してると聴いている方も、理屈なく盛り上がって、、
これぞ、ライブの醍醐味!って、拍手喝采したくなる感じのライブでした。
お得意の?ハバネラも、思いっきり、ホットナ!演奏でございましたヨン。
マイク・デル・フェローの演奏には、フォーシーズンが全てあり、尚かつ、、アラウンドザワールド!
って、感じなんですよね。沢山の要素が詰まっているのです。
端正に小川のせせらぎのような透明感あるきっちりしたクラシカルな演奏していたと思うと、、
いきなり、大きな岩がごろり、と転がったように、グィングィン、スィングしちゃうし。
パーカッシヴでありならも、きちんとメロディも入ってたり、、
なんか、鍵盤だけでなく、ピアノ壁面?をキュ~~っとこすったり、、
ポンピングしながら、自分も飛び跳ねてた気がするな。
演奏もアグレッシヴなら、見た目もアクティヴに身体を動かし、、
きっと、腰痛持ちだろうなぁ。。なんて、心配しちゃった。(笑)
ネコの手になったり、ヒトデ手になったり、ほんと、見た目にも楽しかった。
即興性重視なライブですから、何時も暖かな森さんも、、なかなか、運動量の多いライブとなっておりました。
手数の多いピアノに対して、あれやこれと即に反応。やっぱ、凄いよねぇ。。
ベースだって、弦はじくだけでないんだぞぉ。。って。
と、ドラムのカプテイン!かっこいいよぉ。
あの高速の変化に富んだ演奏に対して、一つ残らずサポートする勢い。ほんと、瞬時。
経験的な予測からくるハイスピードなのでしょうが、やっぱ、気持ち良い。
ドラムだけでなくて、ラテン系のリズムの時には、民族打楽器が出てきたり、(後で調べたら、ジャンベーって、楽器のようです)
しかも、本当の(爆)イケメンで(久しぶりに写真より良い男をみました)なんか、、ナイスガイ。
でも、素敵な日本人女性と結婚してるんだって。
終わったら、、11時近かったですねぇ。。
さて、、前置きが長くなりましたが、、今日のタイトル。
そう、、カンの良い方は、、既にお気づきと思いますが。。
日本で(中高年にィ)人気の高いラテンミュージックの決定版、「Besame Mucho」です。
メキシコで作られてスペイン語の歌で、トリオ・ロス・パンチョスと言うバンドがヒットさせた往年の名曲です。
まぁ、「今宵が最後のつもりで、もっとキスして」と、男性に?迫る、情熱的な歌詞、そして、哀愁のこもったネチッコイ旋律。演歌に通じる情念。。そんなこんな曲で、、まぁ、最近はお洒落なジャズでは、、あまり取り上げられない。。。名曲かもなのですが。。。
デモねぇ、、私、ご幼少の頃から、この歌を鼻唄にしてまして。。(木登りしながら歌ってました)
結構、、いやよいやよと、、言いながら、、そそられる曲なんですネ。
で、、土曜日までは、私のこのBesame Muchoのベストな演奏は、、
アートペッパーの東京ライブのアンコールのベサメだと胸に誓っていたのですが。。
そう、アートペッパーは、いわゆる前期にもこの曲を演奏してて、清く正しいジャズファンにはそっちが、、人気があるかも。。
でも、私は、79年の演奏が好きです。
さらりとダンディにこの曲を決めていて、ピアノのジョージゲイブルも素敵なサポートだから。。
ウ~~ン、、しかし、、
土曜日のマイク・デル・フェロー のBesame Muchoの方が良かったと思うんだなぁ。。
この曲に関しては、彼は終始一環、端正な哀愁で情感こもったBesame Muchoを聴かせてくれました。
冒頭の光と影の交差するような端正で切ない演奏そのまま、、
テーマに入っても、控えめだけど、、切なく訴える女心に徹しておりましたねぇ。
こんな綺麗な曲だったかなぁ、、って、一瞬、思ったくらいです。
途中、森さんがタンタンと弾くソロ、、これがまた歌心タップリで素敵なんだけど。。
ピアノのバッキングも素敵だったなぁ。。
二つのラインが付かず離れず、、まるで、その場の(どの場だァ)男と女の心境そのもの。。
森さん男役だなぁ。。かっこ良かったですぅ。
この演奏は、あらしのような怒濤の演奏の中の一時の静寂なんだけど、もう、胸にしみまくり。(笑)
この同じ演奏を二度と聴くことは出来ないんだけど、心にしまっておく想い出の1曲です。
これが、土曜日のベストな演奏とは言わないけど、(きっと、本人も本望ではないだろう、、)
個人的には、独りしびれまくったのでしたァ。もう一度、、逢いたい。。
それから、今回のライブでは、もう一つお得な事がありました。
サラリーデルと言う、スウェーデンの歌姫が3曲ほど、あちらの歌を披露してくれました。
スウェーデンでは、彼女のお父様はジャズ界の重鎮で、彼女もジャズヴォーカルを。。
北欧の歌姫達は、スタイル、声は違っても、皆ある似たような独特なムードを持っていると思うのですが。。。
彼女もナチュラルにフラットな感じで歌い始めると、会場ジャズフラッシュの空気がいきなりリフレッシュ。
その一生懸命なスタイルに、会場の男性の熱い拍手が、、(あ、、女性も。。)送られたのでした。
まだまだ、ツアーは続きます。
是非、間近でこの迫力をご体験くださいネ。
10月4日(土) 新潟 「ジャズ・フラッシュ」 終了!
10月7日(火) 名古屋 「Star Eyes」 tel:052-763-2636
10月8日(水) 神戸 「クレオール」 tel:078-251-4332
10月9日(木) 古河 「カフェアップス」 tel:0280-32-4713
10月10日(金) 東京 「新宿PIT INN」 tel:03-3354-2024
10月11日(土) 南青山 「Body & Soul」 tel:03-5466-3348
10月12日(日) 横浜 「横濱JAZZ PROMENADE 2008 Landmark Hall」
アレヤ、コレヤ、、で、会場でお逢いした皆さま、ありがとうございました。。
この後、、このジャズフラッシュの熱気で、、暫く、、食いつなぐ、、予定です。。
あの時、こんな本眺めてましたァ
ジャズ知られざる名盤ベスト1000(学研)
さて、、、
会場に、、例によって、はやくつきすぎた、、私。。
席を決めた後は、することが、、ございません。。。
そこで、「ジャズ知られざる名盤ベスト1000」なる御本をお借りして、、(勝手に拝借してm(__)m)読んでいました。)
あ、、ジャズ批評でなくて、すみません。
この本いろんなジャズの執筆者の方々20人が、テーマを決めて50枚推薦する、ってモンです。
タイトルにあるように、私的オススメ盤なのです。
誰もが推薦しそうな王道は、、外すと、いったものなのですが。。
で、、ばらばらページをめくって、推薦盤のジャケット、、眺めてましたら、、
どうも、、ある場所で、、固め打ちで、、好きなアルバムが並んでいるんです。(爆)
藤本史昭さまと言うお方の、、70、80年代のセレクションが、、なんか、大笑いするほど、私好み♪
そのアルバムに付いてるコメントまで、、他人と思えませんでした。
今、このお方と気が合うか、、それは別なのですが、、
でも、少なくても、96年のあの日には、、お友達になれたと思いますですゥ。
十年前の藤本史昭さまにラブレター送りたい気分でございました。
今日は、小雨が降っていました。。
どんよりした、、空が、、ちょっと、ほっとします。
では、では、、退散♪
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