Moon and Sand / Jacky Terrasson & Tom Harrell

去年のくれにHumanity/Tom Harrell Dado Moroniというイタリアのピアニストとのアルバムを聴いたときに、最初に浮かんだのがインティメイトな関係から生まれた暖かなアルバムだなぁ、、って、言うことです。
精神的に不安定な要素を持つハレルにとって、安心して向かい合える友との演奏って言うのは緊張感がありつつもリラックスした楽しい時間なのでしょうねぇ。
聴いている私も。。。なんだか心和む演奏曲の連続でした。
今回のピアニストは、ジャッキーテラソン。
フランスで活躍するピアニストですよね。
日本版ブルーノート盤を持っているのですが、その解説にベルリン生まれで、フランス人の父、アフリカ系アメリカ人の母の間に生まれた様です。
強いタッチで、個性的な感覚のピアニストで、欧州のピアニストの持つ柔らかで透明感ある耽美的なイメージとはちょっと違います。
硬質で、タイトな感じ。パーカッシヴな場面も多く、ちょっとひねった感じのソロのフレーズとか、、
めちゃくちゃ変わった事をしているわけではないのですが、個性的なピアニスとです。
でも、やっぱり、クラシックのピアノを感じますよねぇ。
こうに書くと、褒めている感じでは無いかもしれないけど、微妙にいろいろな具合が私受けしており、好きなピアニストの1人です。
静と動、、、コントラストがはっきりしたピアノ。。
どうして、この2人でデュオなんだろう。。って、思っていたのですが。。
どうやら、、このアルバムでてるレーベルJazz Aux Rempartsの別のお仕事(ベースがリーダーの)に呼ばれて、その合間に時間が出来た?!みたいな事の様です。詳しくは、、、ライナーをどうぞぉ。
ジャズメンたるもの、、チャンスは逃がさないのだ。。なッ。
うん、うん。。。でも、、これは納得。
前にも、ちょっと書いたのだけど、親密に行き交う心模様?みたいなのは、、Humanityに比べると薄いのです。
で、いい意味で、お仕事を楽しんでいます、みたいな、、ちょっと、探り合う感じもあるような気がするのです。
こうに書くと、これまた、駄作に思われちゃいそうなのですが、ジャズを演奏する者同士、、言葉はいらない、セッションあるのみ、、みたいなぁ。(爆)選曲は、テラソンかな。。?
1曲、ハレルのオリジナルがありますが、後は見事にテラソンの好きなピアニストを中心にアメリカのミュージシャン達のオリジナルスタンダードが並びます。
まずは、アルバムタイトルになっている Moon and Sand。
リリカルなテラソンのピアノからはじまって、淡々と吹きあげるハレル。
相変わらず、哀愁タップリ、遠い目をした演奏です。
ピアノも併走するのですが、月の光の様に美しい。。。
マイルスのTune Upでは、互いの動向を見ながら軽快に飛ばします。
スタンダードのBeautiful Love。粋な感じでテーマを吹いて、疾走感あるソロ。素早い応酬で躍動感溢れるBeautiful Love。
4曲目、タッドダメロンの If You Could See Me Nowは、反則技ですぅ。。(仰け反る。。)
切ない恋心を転調に巧くのせてメロディだけで、唄がきこえてくるような曲。
リリカルで息の合った必殺プレイでしたぁ。。
そして、ハレルの20 Bars Tune。ミュージシャンらしい遊び心あるタイトル。
あの手この手、引き出しの出し合いの様なセンション曲って、感じか?!とても楽しいそう。。
What Kind of Fool Am I?
テラソンガ持っている、一番綺麗でかわいいフレーズを並べました。。(笑)
ハレルは、、静かに静かに、、まるで彼の呼吸の様な演奏。。
一気に場面が変わって、テラソンの好きなバドパウエルのParisian Thoroughfare。
この後、溌剌と、二人のやり取りが続きます。
ピアノンの Janine!これ、かっこいいよぉ。。
ピアソンらしいダンディな曲で、互いにテンションがあがります。
Just Around Midnightは、やはりテラソンの好きなモンクの Round Midnight。
臭くなりそうなエモーショナルな曲ですがァ。。
ストレートに感情表現&インタープレイになっていて、顔を赤らめずに楽しめます。
いかにも、モンク、って、感じの飛びはねた Rhythm-A-Ning。
まさに丁々発止。
最後は、Con Alma/Well You Needn'tです。
しっとりとはじまった、ガレスピーのコンアルマも、途中から不気味に楽しいモンクミュージックになってましたぁ!
最後まで、二人で楽しそうに演奏を重ね、終演でーーす。
それは、1991年の12月の出来事でした。。
アルバムの途中では、笑い声も入ったりしてた。
いいなぁ、ジャズって。
ジャズ語で、沢山語り合えちゃって。
互いの反応で、時を楽しむ事は、演奏者の特権ですねぇ。。
まぁ、私は録音されたこのアルバムで、おっそわけ。。貰うワケですね。
ばっちりとつまっているインタープレイの数々。。。
あまり細かい事を気にしないで、おおらかに楽しみましょうね。
1. Moon and Sand
2. Tune Up
3. Beautiful Love
4. If You Could See Me Now
5. 20 Bars Tune
6. What Kind of Fool Am I?
7. Parisian Thoroughfare
8. Janine
9. Just Around Midnight
10. Rhythm-A-Ning
11. Con Alma/Well You Needn't
Tom Harrell (tp, bugle )
Jacky Terrasson (p)

二人とも若いですよね♪
ハレルは、もうすぐ来日します。
今回は、Light On/Tom Harrellのメンバーでーーす。
と、毎日暑いけど、、、昨日は、、立秋ですぜぇ。。(@_@)
おまけに、旧暦の七夕と来たモンだ。イメージじゃ無いよねぇ。。
と、、書キながら、、今日、車で爆音していたのは、、コルトレーンのオーストリアはグラーツでのライブ盤の「枯葉」。。
めちゃくちゃ、強烈。夏の陽ざしに負けていません。。。
あ、、今日から、新潟祭りがはじまります。
今日は、民謡流し、、、
明日は、ミッキーのキラキラパレードがあるらしい。。
そして、最後は、新潟県のお得意科目、、「花火」
浴衣、、団扇にかき氷♪
夏のお祭りは、何故か女性が綺麗に見えますよね!
でも、清く正しいジャズファンは、万代ジャズフェスへ迷わずGO~♪
無料のイヴェントでーーす!
が、、我が家は、お客さまが来るので、夜は涼しいおうちにいますぅ。。
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コメント
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TITLE: Moon and Sand
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今晩は。聴いてみたいと思い探してみましたが通販していませんね。
何処で買いましたか?
投稿: 西から東 | 2008年8月 8日 (金) 18時42分
TITLE: Moon and Sand
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西から東さん、こんにちは!
>今晩は。聴いてみたいと思い探してみましたが通販していませんね。
そうなんですよね。
>何処で買いましたか?
アメリカのアマゾンの中古です。
手に入るといいですね。
投稿: Suzuck | 2008年8月 9日 (土) 12時22分