Lochiel's Warning/Peter Asplund Quartet

この新譜がでてからすでに、丸二年は経過。そのうち新譜がでるかな~、っておもってましたが、、(T_T)
ボッソのように毎月のように新譜がでてくるのも、ある意味ファン泣かせですが、二年、、これって、待ってるとながいですよね~。
少し前に、夜中に一曲目の「In a Sentimental Mood」をかけてから、星空にとどくようなロングトーンが時々頭をまわってます。
スウェーデンのトランペットです。彼のリーダー作の中では、かなりストレートアヘッドな作品なのではないのかとおもうのですが。
「Melos」などでは、ケニーホイラーの影響がつよいかなぁ~、って思いましたが、やっぱり、トムハレルのリリシズムをしっかりもってる感じがしますよね。
そして、ピアノが同じくスウェーデンのヤコブカールソン。ビルエヴァンス~キースのリリシズム&透明感。そして、情熱的なマッコタイナー風のハードプレイと、、とっても惹かれてるピアニストなのです。
どちらかといえば、今までのリーダー作は、オリジナルが多く、彼のオリジナルはなかなか歌心のある素敵な曲が多いのですが、このアルバムでは、アメリカンなスタンダードを九曲中4曲いれてます。しかも、これが誰もしってるスタンダードばかりです。しかも、アメリカの偉大なるコンポいざー達ですね。超べた。
確かに、スタンダード集っていうのは、難しいポジションで、ええ~、スタンダード集かよぉ、ってのは、よく聞かれる言葉だし、正直自分もぼやくこともあります。
でも、オリジナルと上手く配置すると、互いに相乗効果があることも多いです。
それから、スタンダードは、ジャズ共通語みたいなところもあるので、ジャズ語の巧さがはかれちゃったりもします。。
で、やはり多くの人に指示されるメロディだけあって、親しみ安い綺麗なメロディですよね。
一曲目、エリントンナンバーから、ヨーロピアンに意外と人気のあるIn a Sentimental Mood。
ストレートに天までのびる音の美しさで、センチメンタルなムードは満載。冒頭、Jacob Karlzonの透明な美しいピアノのバックだけで朗々とテーマを鳴らすPeter Asplundの美しさはうっとり。。。コレ聴くだけも、「素直」に喜べちゃうきがするんですけど。
そして、アップテンポでスリリングなオリジナルでは、ハードボイルドな魅力も満載。Peter Asplundの煽るようなプレイに、強面な絶叫風なJacob Karlzonのピアノ、気合いの入ったドラミング。いいっすねぇ。
で、フリューゲルの含みのある豊かな音色でのFalling in Love with Love。
理屈抜きに優しいぃ。
そして、スィンギーでアップテンポ、ののりのりグルヴィなSummertime!
これじゃ、寝た子も起きますって!
つづいてもラテンなグルーヴ感で印象的なタイトル曲。
Jacob Karlzonたっぷ~~~り、堪能できるEverything I Love!
ここまでは、メリハリばっちしで、私的には、なんの文句もなく快進撃。
ラスト3曲はオリジナルがつづきます。
7もミュート使い?で、テンションの高いスリリングなペットとドラムの掛け合いがたのしめるし、8は多重?録音かな。。単調な感じのメロディのおいかけっこ。
ちょっと、飽きるかな?でも、まぁ、積極性のあらわれ、ってことで。
正直それまでの六曲にくらべると、そこに居る必然性が、、ほんの少し?だけ、、低い気もしますが。(^_^);
最後の曲は、ピアノとデュオ。ビタースィートなムードたっぷりなだけど、瞬間エモーショナルにもりあがって、静かに幕引き。。これは、短いけど感情のいっぱいつまった感じの素敵な演奏です。曲も不思議な魅力のある曲です。
アルバムの終わりにぴったりでした。
終わりよければ、、みんなよ~~し。
偉そうに書いちゃいましたが、やっぱ、緩急ついて、最後までたのしめちゃう素敵なアルバムですね。
1,In a Sentimental Mood
2,26 Steps
3,Falling in Love with Love
4,Summertime
5,Lochiel's Warning
6,Everything I Love
7,Lose the Blues
8,Carpe Noctem
9,Beate
Peter Asplund, trumpet, flugelhorn
Jacob Karlzon, piano
Hans Andersson, bass
Johan Lfcrantz Ramsay, drums
しかし、、突然、むしむしする毎日です。。
« Casa Dolce Casa/Trio Montmartre | トップページ | Day is Done / Brad Mehldau Trio »
「JAZZ(Far North )」カテゴリの記事
- あくなき探求心 『Sphere / Bobo Stenson Trio』(2023.03.25)
- 5月に「スウェーデン・ジャズ・ウィーク2023」開催される❣️(2023.03.19)
- ボボ・ステンソンが、5年ぶりの新作を出す!(2023.02.25)
- ラーシュ・ダニエルソンの率いるカルテット、リベレットが新譜をだす!(2023.02.19)
- アメリカーナと北欧の出会い 『Villingsberg / Helge Lien Knut Hem』(2023.01.08)
コメント
« Casa Dolce Casa/Trio Montmartre | トップページ | Day is Done / Brad Mehldau Trio »
TITLE: おひさしぶりですね
SECRET: 0
PASS:
こんにちは。この半年、仕事の方がえらく忙しくて、そのうえ禁煙を断行していたので、精神状態もいっぱいいっぱいな日々が続いて、なかなか人様のお宅(ブログ)にお伺いする余裕がありませんでした。Suzuckさんは、お元気にお過ごしでしたか?
で、最近ようやく、仕事の方が少しだけ落ち着いてきたので、なんとなく懐かしい「Peter Asplund」ネタにつられて、久し振りに書き込みやってまいりました。文中にボッソのことがチラッと出てきてますけど、実は、このあいだ(7/6)、ニコラ・コンテに引き連れられてやって来たボッソの演奏を、大阪ブルーノートで聴いたんですよ。ジャズを生で聞くこと自体が初めての体験だったんですけど…。いやぁ、実に、素晴らしかった。ここ半年間、頭の中にずっと立ちこめている暗雲が、ぶわっと吹き飛ばされるような感じ。ただ、リーダーがニコラ・コンテということもあって、全体にスマートな印象だったので、次はぜひHigh Fiveとして来日して、ハードバップ魂全開の音を聞かせて欲しいなぁと思いました。それでは、また。
投稿: ヨシカワ | 2006年7月11日 (火) 19時26分
TITLE: 恥ずかしながら,
SECRET: 0
PASS:
逆トラバさせていただきます。
僕の記事は数行のメモ書きのようなものなので,
トラバしていただくのはありがたいのですが,
すずっくさんのいつもの文学的レビューと比べられると,
恥ずかしいのですが....
それにしても新作がでませんね。おっしゃるとおり,ボッソのように出過ぎるのも困りもんですが。
あと,間違ってトラバ,2回しちゃったかも。
1個消去してください。
では,また。
あ,それから,ワケニウスの新作,聴きましたよ。
ワケニウスの上手さが,分かりやすく記録された良い作品でした。アップするほどの薀蓄はありませんが,ひそかに楽しんでおります。
投稿: criss | 2006年7月11日 (火) 23時11分
TITLE: わぁ~~♪
SECRET: 0
PASS:
ヨシカワさん
わぉ!お久しぶりです。
禁煙ですか!それは良いことです!!すいまえんが、煙草の臭いだめっす。
お仕事も、、暇よりは適度に忙しいほうがいいよね?
でも、忙しすぎると、、摩耗しちゃいますよね。
>Suzuckさんは、お元気にお過ごしでしたか?
相変わらずですよぉぉぉ。
こういう生活が、健康的かどうかわかりません(^_^)
とりあえず、元気。あ、蕎麦研究会にはいりましたぁ!
>で、最近ようやく、仕事の方が少しだけ落ち着いてきたので、なんとなく懐かしい「Peter Asplund」ネタにつられて、久し振りに書き込みやってまいりました。
思い出してくださって、ありがとうございますね。
この人ね、サイドなら新しい吹き込みもあるんですよねぇ。。
>このあいだ(7/6)、ニコラ・コンテに引き連れられてやって来たボッソの演奏を、大阪ブルーノートで聴いたんですよ。
わぁぁぁぁ!!
すいません、情報通でないので、これ全然しらなかったんですけど。。
でも、大阪ブルーノートのスケジュールみて、今、、大笑いっす。
これだけ、大人気のボッソのこと、ひとこともふれてないんだも~~ん。すげぇ~。
いや、いや、実際問題、この人も、どうであれ、なんであれ、一度は生音きいてみたいです。
しかし、大阪はリーズナブルなお値段ですね。
>次はぜひHigh Fiveとして来日して、ハードバップ魂全開の音を聞かせて欲しいなぁと思いました。それでは、また。
う~~ん、それは、、もう、、その通りなのですが、、
ボッソは、、ここだけで、、かえっちまったんでしょうかぁ。。
新潟に、、お寿司食べにこないかなぁ。。。
投稿: Suzuck | 2006年7月12日 (水) 18時12分
TITLE: 今の生活リズムに、、慣れましたか?
SECRET: 0
PASS:
crissさん
うむ~、二つどころか、、、一つも、、無いですよ。
と、、クリスさん、だと一瞬おもわなかったですね。
>それにしても新作がでませんね。おっしゃるとおり,ボッソのように出過ぎるのも困りもんですが。
そう、カールソンもリーダー作、次回がなかなかこないですよね。リーダー格の作品、わるくないけど、なぁ、って感じだったしねぇ。。。
クリスさん達に刺激されて、いろんな人の新譜、、とりあえず、あれこれ、聴きました。
でも、少したつと、いろいろ、整理されてくるって、、優柔不断な性格なので書こうとおもうと、
「時はながれたぁ~♪」、って感じですね!
また、忘れたころに何かトラ張るかもしれません。m(__)m
あきれずに、相手してやってください。
>あ,それから,ワケニウスの新作,聴きましたよ。
これ、、これ、これ、、悩みました。
キース集は、もってるはずだし、、もう一つ、っていってましたものねぇ。。
HOT CLUB DE NORVEGE、って、ヤツですか?
ジプシースィング駄目って、言ってませんでした?
う~ん、hp確かめたのですが、、わかりません。。何でしょう??
おしえてぇ。もしかして、唄がいるやつ?
投稿: Suzuck | 2006年7月12日 (水) 18時18分
TITLE: 「禁煙200日達成記念」書き込み
SECRET: 0
PASS:
Suzuckさん
>禁煙ですか!それは良いことです!!すいまえんが、煙草の臭いだめっす。
かれこれ4半世紀も、周りの方々を「煙」にまいてきましたので、どーも、すいませんねぇという気持ちです。禁煙は「良いこと」なんですけど、かなりの依存体質のようで、もうヘンになってしまうかと思うほど苦しくて、心療内科のお世話になったりしてるんですよ。だけど、去年見送った親族の病が、少なからず「煙草」に関係するものだったもので…。モチベーションの高い今が「禁煙」のラストチャンスのような気がして、ヘトヘトになりながらも、半年がんばってきました。
>お仕事も、、暇よりは適度に忙しいほうがいいよね?
そうそう。暇すぎると、日干しになって生きていけませんからねぇ。しかし、ほんとに頭が飛んでしまうほど、忙しくて…。よくまぁ、こんな状況下で「禁煙」にトライしたものだと、自分の無謀さ(と頑なさ)に、笑ってしまいます。
>とりあえず、元気。あ、蕎麦研究会にはいりましたぁ!
あ。それは何より。元気があって、食欲さえあれば、人生はなかなかいいものですからね。
>これだけ、大人気のボッソのこと、ひとこともふれてないんだも~~ん。すげぇ~。
でしょ。私もぜ~んぜん事情通じゃないんですけど、直前に「ジャズエール」の片隅にのってたコラムで知りました。後から知って、ほぞをかんだ人も多かったんじゃないかなぁ。
投稿: ヨシカワ | 2006年7月19日 (水) 20時03分
TITLE: おめでとう!!
SECRET: 0
PASS:
ヨシカワさん
禁煙、200日!!おめでとう!
凄い、凄い!!
>だけど、去年見送った親族の病が、少なからず「煙草」に関係するものだったもので…。モチベーションの高い今が「禁煙」のラストチャンスのような気がして、ヘトヘトになりながらも、半年がんばってきました。
あ、、そうなんですか、、
そう、周りにもですが、自分の健康と向かい合ったら、やはり、禁煙したほうがいいですよね。
折角決心したんですから、ずっと、つづくといいですね。
とにかく、200日は凄いと思いますよ。おめでとう!
お仕事って、難しいですよね。
そう、あまりに暇すぎると時間が止まって感じちゃうし、忙しすぎると、自分を見失うし。。
仕事ってなんだろう、、なんて、もったりしちゃいますよね。
>あ。それは何より。元気があって、食欲さえあれば、人生はなかなかいいものですからね。
すずっくはねぇ、、蕎麦好き好きなんですが、、小うるさいこといわないんですが、、蕎麦ってなかなか美味しい蕎麦ってないんですよね。。
>直前に「ジャズエール」の片隅にのってたコラムで知りました。
って、なんだろう、、ジンジャエールなら、、知ってます。。(^_^);;
投稿: Suzuck | 2006年7月20日 (木) 17時52分