In Motion/Robert Nordmark Sextet

原盤は、ラーシュヤンソンのアルバムが沢山あるImogenaで、日本ではSpice of Life からでてました。と、アルバムじゃけっとみて、あぁ~、って思い出した!スウェーデンのメンバーです。
少し前に、某所で、友達が、熱いアルバムはいかが?、って勧めてたけれども、結構、、無視。。(^_^);つうか、自分試聴もできないので、掲載されてたジャケットからもイメージが全くわかなかったのです。
二年も前にでてたのね!つうか、す・・すでに、新譜もでてるじゃん。。
やっと、聴きましたぜ。。いつでも、出遅れてる亀でござるな。。
北欧ジャズといったら、静寂、耽美的、漂う空気感、みたいなイメージがわいてくるのですが、北欧的な洗練をもちつつ今を行く新主流派風サウンドかな。
主役のサックスは、コルトレーン~ブレッカーって、現代テナーサックス主流のスタイルなのですが、その持ち味みたなものが、なかなか魅力的。
ブレッカーのメタリックなかんじをもちつつ、どことなく、ワイルドな風味づけ。
ええとね、野生児では無いの。そこがポイントっす。
見た目ほどではないのですが、なかなか、不敵な感じ。
きっちり、アンサンブルきめながらも、インプロでのブローは、身体の熱さ、ハートの振動が、つたわってくるタイプでござった。
そのうえ、2管の片割れのペットが、テクニックといい音色といい、もう、あっけらかんとサックッスを食う勢い。ちょっと、ぷちペットブームでもある私的には、まさに、ぐ~~っど!巧すぎ。ヨーロッパって、ほんと伏兵多し。。
ピアノ!ハンコックライクな面もちをもちながら、キースのおもかげもちらりズムで持つ、繊細さと叙情性もすぐれた感じ。
ベースのChristian Speringは以前から好きだし、なんだか、びにょ~んと揺れるギターも好み、ドラムも軽快にリズムをたたき出しま~す。なかなか、好感度でござる。
10曲中、8曲はリーダーの、2曲はギターのオリジナル。
ギターの2曲は、バラードと少しビターな感じの曲。曲風の違いが、アクセントでしょうかねぇ。。
一曲目から、ホットな展開。かっちりと、アレンジされつつも、個人をいかしつす、バンドサウンドがみえてきます。
しかし、ユニゾンできめて、おいかっけこして、、このサウンド。。。
むむ、、後ろでプッシュするサウンドにのって、吹きまくるサックスにとりあえず、にや~り。
彼のオリジナルがつづき、ブルーノートファンが喜びそうな高揚感にあふれる曲がつづく。だけど、なんつうか、それぞれのソロの演奏は現代感覚に満ちていておもしろい。
極めつけは3曲目。このアルバム終わったら、絶対あのアルバムも聴くぞぉ。。みたいな、、(^_^);こういう、躍動感、高揚感は、ほんと気持ちいいです。
しかし、サックスはじめそれぞれが繰り出すソロがどれもとどめをしらず、これでもかとつづき、独りで聴いていても、おぉぉ、って拍手です。はい。
しかーーし、、我ながら、、三つ子の魂百までも、、って頭に浮かびますがな。。
え?ブルーノートは不滅だよなぁ。。リスナーにも染みついてるよねぇ。。(遠い目)
と、意外と好きな4曲目。こういう単調なパターンにのって、サックスのテンションがうねうねう、、って、あがっていくような曲って結構すき。ベースと役目を交代しながらも、抑制しつつも滑り出す寸前のテンションを保ってる感じ、なんつうか、曲ってことでなくて、、じらされてるような、、あぁ、単に私の性格からの好みっす。ね。。(^_^)
ギター作のバラードは、とても綺麗なメロディラインで哀愁の満ちたもの。
不安と安堵、信頼と疑心、、こんな感情に揺れ動く、、恋人達の心の動きかしらね。。当然ギターの演奏、グッドでござる。
7曲目の自作のバラードでのおもいっきりのいい、男らしい演奏もいいですよねぇ。。男心を唄ってるのだろうか?
8曲目、ギターの曲での、マイナーな曲なんだけど、クールなグルーヴ感が焦燥感みたいなものも生んでいて、この辺が結構彼ららしい、演奏なのではないかなぁ。。なんて。おもったりもして。
そして、ラスト2曲も、それぞれにジャズの興奮をあじわせてくれ、ラストはピアノの行進曲風な印象的なアプローチから、スリリングに燃え上がってお終い。よくまとめられたアルバムだった。
「アメリカはブルーノート」に心が向きながらも、「北欧はECM」の遺伝子は消せず。
これですね。
1.In Motion
2.Round & Around
3.The Things You Said
4.It Doesnt Matter When
5.Us
6.hardcase
7.Stilla
8.Cavalla
9.Our House
10.Not What You Think
Robert Nordmark (tenor saxophone)
Gustavo Bergalli (trumpet)
Daniel Karlsson (piano)
Christian Spering (bass)
Peter Nylander (guitar)
Sebastian Voegler (drums)
ライナーにありましたが、スウェーデンは、ストックホルムとイェーテポリで音楽動向がかなり違うんだそうです。
簡単にイメージするには、アメリカの東と西みたいな感じ。
ストックホルムが東海岸のイメージ、イェーテポリは西海岸のイメージ。
そして、これは、、ストックホルムからの発信でした!
もちろん、全部が全部そうなのではないのでしょうが、なるほど、それでこの一枚か、、ってうなずけてしまうかもしれません。
と、、、なんだか、、、暑くなってきた。。
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