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音楽で拡がる輪

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2006年3月 4日 (土)

Remembering Tomorrow/Steve Kuhn

ここ2・3日、朝起きると外は白くなってました。でも、最近の曇り空は、灰色だけど、濃い灰色でなくて、濃淡のある春を感じる色です。なんとなく、春を感じる。。。
で、空をみながら、ECMカラーだなぁ、、って、かけてたのが、このアルバム。まさにこんな空だったのですね。冬はもっと真っ黒な灰色なんです。
スティーブキューンは、好きだけど、怒濤の如くだしてるヴィーナスの新譜にまで手がまわらないのが現実です。ドイツ系のアメリカ人です。

1995年録音で、過去のECMの作品で演奏した曲、新しい曲、一曲をのぞいてオリジナル曲をトリオで演奏してます。見事に美しいメロディが続きます。
スタンダーの解釈も素晴らしいけど、この人の魅力はオリジナル曲を演奏するときに遺憾なく発揮されるきがします。
しかも、久々のECM録音とのことで、皆さんが印象的なあの危ないくらいの美しさや切れ味は、少し丸みをおび、(歳月のなせるわざか)、全体にゆったりと音楽を掌握して、しかもECM独特の透明感も維持している素敵なアルバムです。過去の作品が抽象画であるなら、この作品は、抽象画というより、心の風景を光と影で描いたような感じかしらね?

一曲目、ドラマチックにはじまるThe Rain Forest 、、浮かび上がってくるメロディの濡れるような美しさにもう、、ドキドキします。
好きなOceans In The Sky もあの不思議なマイナーな螺旋階段をベースやドラムと登り詰めていく過程はスリリングです。
そう、耽美的で間(ま)をとても大事にしたアルバムなんだけど、ベースとドラム、特にいろいろな場面でJoey Baronが活躍してます。おとなしくシャカシャカしてるだけなくて、かなり熱く貢献してると思う。
それは、ベースのDavid Finckにもいえるのですが、渋くニヒルなソロあちこちで聴かせてくれます。かっこいいですよね。
もちろん、ハードバップ的な熱さではないけど、三位一体の演奏が楽しめる。
アコギではじまって、ルバート演奏を取り入れたLife's Backward Glanceも心が解放されるような気分になって好きです。
新しい曲も、なかなか素敵です。そう、聴いたことあるような、無いような、、
なんだか、初対面とは思えないかんじですよね。
なんとなく、昔の曲より明るい感じの曲がおおいきがしますよね。
ベースとの関係がとても良い感じのEmmanuelもいいなぁ。これだけが他人の曲でMichel Colombierと言う人が作った曲とあります。彼がライブのアンコールなどで演奏してる好きな曲のようです。涙が溢れそうな、もの凄く悲しい感じのメロディです。夕暮れ時をうつむいて独りで歩く寂しい場面が浮かんじゃう。その純粋さがキューンの他の曲と、なんの違和感なくはまり込んでいます。ピアノとベースの絡み方が涙誘うのですよね。。

心の中の湖にさざ波がたつように、美しさと不安感がいっぱいの不思議なキューンの世界。
静寂で、冷たく澄んだ空気だけど、このキューンの演奏は初期ECMの演奏に比べるとリスナーを包み込むような感じがありますので、場面を選ばずに聴くことができるとおもいます。
私はね、早春がとても似合うアルバムだとおもうのですが、関東はもうすっかり春ですよね。(^_^);


1. The Rain Forest
2. Oceans In The Sky
3. Lullaby
4. Trance
5. Life's Backward Glance
6. All The Rest Is The Same
7. Emmanuel
8. Remembering Tomorrow
9. The Feeling Within
10. Bittersweet Passages
11. Silver

Steve Kuhn P
David Finck B
Joey Baron Ds

追記
オラシオさんのフローラ・プリンの『エヴリデイ・エヴリナイト』にEmmanuelの作曲家Michel Colombierのことがのってます。
ご参考にどうぞ。

****************************

昨日はおひな祭りでした。
ちらし寿司とか、蛤のお吸い物とか、定番ですよね?
家は茶碗蒸しも定番なのですが、紅白のかまぼこを扇形にして、
お内裏さまとおひな様にみたてていれるのですが、、、
昨日判明!いままで、、誰も気づいてなかったのですよね。(-_-)

そう、、昨日、ずっと、うじうじしていたお仕事から解放された!
凄く、うれしい!

そう、、キューンって、私の中ではだめ押しのキューン、って呼ばれています。はい。




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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

TITLE: 春ももう直ぐですね
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> 昨日はおひな祭りでした。



居酒屋で、チラシ寿司を食べてしまいました。ご主人曰く「ひな祭り限定」

ご主人のこだわりも納得せざるを得ない出来栄え。味も見た目も最高でした。



--

春を感じる灰色ですか。札幌も灰色の空気の中にも隠れた春を感じる季節になってきました (ちなみに札幌在住です)



もう直ぐ、本当に一瞬ですが春を直前にして融け出した雪で町の中が全てアクアに埋もれてしまう季節がやってきます。雪国特有なのかもしれませんが、僕の大好きな季節です。



お目当ての CD を買いに行って、無かったので

John Scofield のファーストアルバムを買ってしまいました。

今聴いているところです。

TITLE: 北国北海道ですか。
SECRET: 0
PASS:
TICKさん



北海道は何度かいきましたが、札幌市内は行ったこと無いのです。

ヤンソンのライブツアーとか見てると、北海道もジャズの好きな人が沢山いるのね、、っておもいます。



>居酒屋で、チラシ寿司を食べてしまいました。ご主人曰く「ひな祭り限定」

なるほど、いろいろな具が沢山はいってるのでしょうね。

いっぱい食材ありそうだものね。

最近は、生ものもチラしてしまいますが、基本的には一手間かけたものばかりで、結構、面倒なんですよん。



>春を感じる灰色ですか。札幌も灰色の空気の中にも隠れた春を感じる季節になってきました (ちなみに札幌在住です)

だんだん、春は北上していきますものね。

今日は雪は降りませんでした。



>もう直ぐ、本当に一瞬ですが春を直前にして融け出した雪で町の中が全てアクアに埋もれてしまう季節がやってきます。雪国特有なのかもしれませんが、僕の大好きな季節です。



私は雪国の花は結構一斉に咲くんでその季節好きです。

遠くの山は真っ白で、里はお花がいっぱい。

そう、、でも、春先はほこりっぽいよね



>お目当ての CD を買いに行って、無かったので

>John Scofield のファーストアルバムを買ってしまいました。

ジョンスコも好きです。沢山もってないけど、

最近のですと、飛行機の翼?にのったのが面白かった。。。

きっと、また、新譜でてるんだろうな(^_^);

TITLE: Re:北国北海道ですか。(03/04)
SECRET: 0
PASS:
すずっくさん



>ジョンスコも好きです。沢山もってないけど、

>最近のですと、飛行機の翼?にのったのが面白かった。。。



EnRoute ですね。Steve Swallow と Bill Stewart が参加していますよね。ハイテンションライブで僕も大好きな一枚です。Bill のドラムも相変わらず冴えまくりです。



>きっと、また、新譜でてるんだろうな(^_^);



昨年 THAT'S WHAT I SAY (plays the music of Ray Charles) が出ています。大変味のあるアルバムですが、そろそろ純粋な jazz (?) アルバムも聴きたいです。(もちろん jam band 路線も好きですが)

TITLE: Bill Stewart
SECRET: 0
PASS:
TICKさん



ビルさまも好きです。

ジョンスコ、って幾つになるのかしら。

いつも、不良でかっこいいですよね。



ファーストアルバムってなんだっけ?と、おもいきや、、

じゃ~~ん、ライブ’77じゃん!!??ですよね?

これ、好き、好き!!

バイラークもいて、偉くかっこよすぎます。

わぁ~~、聴きたくなった。



良かったでしょう?いや、よかったはずです。はい。駄目だった?

ホント、、、難解な朝日が好きなバイラークさまですよね。

あか、ジョンスコかっこよすぎる!はずです。絶対。

TITLE: スティーヴ・キューンは・・
SECRET: 0
PASS:
私は70年代、ECMでハーヴィー・シュワルツやスティーヴ・スレイグルらと組んでいたバンドが好きでした。

この作品の中の曲、例えば「レイン・フォレスト」とかもその頃のアルバムに入ってます。

そっちはもっとお耽美な演奏になってます。

「エマニュエル」作曲のコロンビエは、良い曲をたくさん書く人で、凄腕の人材をいっぱい使って、良いところを上手く引き出してアルバムを作るのが得意な人みたいです。

うちの方では今日、彼が作曲・アレンジを担当した傑作、フローラ・プリンの『エヴリデイ・エヴリナイト』をアップしました。



>そう、、昨日、ずっと、うじうじしていたお仕事>から解放された!

>凄く、うれしい!

良かったですね!

嫌な仕事ほど辛いもんはないですからね・・・。



失礼します。

TITLE: すいません。
SECRET: 0
PASS:
オラシオさん



後で、お返事しますね。M(__)M

TITLE: Re:Bill Stewart(03/04)
SECRET: 0
PASS:
すずっくさん



僕の買ったのは“john scofield”セルフタイトルのほうでした。すみません。(Live'77 のほうが発売時期が早いですね)



ライブ'77

凄く聴いてみたくなりました!



>ジョンスコ、って幾つになるのかしら。

>いつも、不良でかっこいいですよね。



おそらく50の中ぐらいですか?



ストレートアヘッドもかなりいけるはずなのに、jam band で無茶苦茶やってしまうところも大好きです。

TITLE: 読んできました!
SECRET: 0
PASS:
オラシオさん

いつも、お勉強になります。



>この作品の中の曲、例えば「レイン・フォレスト」とかもその頃のアルバムに入ってます。

Motilityですよね!

私は70年代のECMで大好きなのはEcstasy!

ジャケットワークも最高!



>「エマニュエル」作曲のコロンビエは、良い曲をたくさん書く人で、凄腕の人材をいっぱい使って、良いところを上手く引き出してアルバムを作るのが得意な人みたいです。

なるほど。有名人だったのですね。M(__)M

では、文中に追記させていただきます。ありがとうございました。

エマニュエルも凄く素敵な曲です。



>良かったですね!

>嫌な仕事ほど辛いもんはないですからね・・・。

ありがとうございます。

みなさんに比べたら、遊んでるもおなじなのですけどね。



今月の特集は、作家なのですね。

うむ~。

TITLE: 中古で捜そう!
SECRET: 0
PASS:
ICKさん

こんばんは。

ジョンスコも生で聴いてみたいよね。

こないかな、、ここまで、、



>(Live'77 のほうが発売時期が早いですね)

あ、そうなんですか?私が、、なんか、ファーストだと思いこんだだけかも。(^_^);

でも、これも間違いなくかっこいいです。

好きなら、ソンはないけど、きっと中古であるんじゃない?

新譜でないから、中古にすれば?



>ストレートアヘッドもかなりいけるはずなのに、jam band で無茶苦茶やってしまうところも大好きです。

そうですよね。

で、かっこいいもんね。

TITLE: Re:読んできました!
SECRET: 0
PASS:
Suzuckさん!

記事中でご紹介していただきまして、ありがとうございました。

Motilityはいいアルバムですよね。

でも私はNon-Fictionというアルバムが大好き。

キューンの最高傑作だと勝手に思っています。

そう言えばエマニュエルは、ブラジルのシンガーで、ファラヴィオ・ヴェントゥリーニという人もやってますよ。

失礼します。

TITLE: あぁ~!!
SECRET: 0
PASS:
オラシオさん

ファラヴィオ・ヴェントゥリーニですか、、

何というアルバムなんでしょう?

あ、検索します。



>でも私はNon-Fictionというアルバムが大好き。

>キューンの最高傑作だと勝手に思っています。

う~~ん、やはり、オラシオさんだ、って思いましたぁ。



>そう言えばエマニュエルは、ブラジルのシンガーで、ファラヴィオ・ヴェントゥリーニという人もやってますよ。

げげ、、にわか&偽ブラジリアンなのですが、ファラヴィオ・ヴェントゥリーニはわかりますです。ジャケット、あぐら座りと、自転車こぎをもってるのですが両方好き。

でも、こんな状態なので、なかなか増やせないんですよね。

今日の日射しのようにお金が降りそそいできたら、すぐに買ってしまいます。

TITLE: Re:あぁ~!!
SECRET: 0
PASS:
Suzuckさん



すみません、

フラヴィオがファラヴィオになってしまっていますね。

もちろんご存知ですよね?

フラヴィオ、です。

ええっと、アルバム名はうろ覚えですが確か『オ・アンダリーリョ O Andarilho』というやつだと思います。

紫地にフラヴィオが斜めにアップで写っているジャケの・・・・。



>あぐら座りと、自転車こぎをもってるのですが両方好き



初リーダー作と最新作ですね。

つまり2つともいいってことはきっと彼の大ファンってことですよ。

私もフラヴィオは好きです。

失礼します。

TITLE: もう一つありました。
SECRET: 0
PASS:
オラシオさん

CIDADE VELOZ、、矢印?ほい、って感じのジャケット。

全編えらく美しいの。

友達が推薦してくれたのですね。

夕暮れ時に聴きたくなるのでありました。



>フラヴィオがファラヴィオになってしまっていますね。

名前ね、オラシオさんがそういうなら、そうなのかな、ってくらいなもんなんですけど。

誰だかはわかってますよ。

自転車こぎも夏に良く聴いてたし。

エマニュエルも聴いたみたいのですね。



>ええっと、アルバム名はうろ覚えですが確か『オ・アンダリーリョ O Andarilho』というやつだと思います。

>紫地にフラヴィオが斜めにアップで写っているジャケの・・・・。

私が検索したら、ジャケット違ったのですが、あとでちゃんと調べますから大丈夫。

TITLE: こっちも出遅れ
SECRET: 0
PASS:
>浮かび上がってくるメロディの濡れるような美しさ



おっしゃるとおり、このイントロのピアノは雨に濡れていますよね。露かもしれない。湿気があるけど不快ではない。鬱蒼とした、濃紺の森の深み・・・。

この一曲目はそれ系のイメージをわらわらと感じさせてくれますよね。

このアルバムジャケットが大好きで、年賀状のモチーフに拝借しました(盗作とも言う)。

TITLE: 盗作は、、
SECRET: 0
PASS:
tar_ksさん

いけませんねぇ。(^_^)

以前、アビーロードまねたことありますけど。

(写真いりで)



>おっしゃるとおり、このイントロのピアノは雨に濡れていますよね。露かもしれない。湿気があるけど不快ではない。鬱蒼とした、濃紺の森の深み・・・。



聴き直すたびに、一曲目からこんなにドラマチックでいいのかぁ、、っておもってしまします。



わ、年賀状アートってこれでしたっけ?

あらら、、、ちょっと、、年賀状っぽくないところが、、

tar_ksさんらしいわ。

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