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音楽で拡がる輪

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2006年1月11日 (水)

Libera Me/Lars Danielsson

2004年にACTからでたラーシュダニエルソンの現時点でのリーダー最新作。
北欧の名手とDR Danish Radio Concert Orchestraとの共演。
彼の音楽における表現力をすべてだしきり、現在の自分を赤裸々にさらけだした一枚です。
と、別にありがちなアヴァンギャルドなフリーな演奏ってわけではありません。
音楽を通して彼の人生を書き連ねたような、アルバムだと思っていただいて良いとおもうますが。。。その語りはドラマチックで、悠然としていて、そして哀愁があるのです。かなり、泣ける。
ベースの他にチェロ、ピアノ、ギターも演奏してますが、基本的にはくっきりと力強く、はっきりとしたベースプレイがふんだんに盛り込められており、しっかりと計算されたオーケストレーションとメンバーの適材適所での演奏で成り立っています。

エモーショナルなベースプレイ同様に、そのオリジナルのメロディは叙情豊かで心を揺さぶります。
最近参加したアルバムでの彼のプレイ、特にソロでの感情の入り方は常に素晴らしいものでファンの私は必ず彼のソロで手が止まってしまうのです。
今回もハッと息が止まるような演奏や音の重なりが沢山ありました。
メンバー間での丁々発止のやり取りというのとはまったく違うのですが、全員が心から共感し、共鳴してる密度の高い演奏となっています。

私生活でもパートナーである、ノービーが唄で参加している「Newborn Broken」では、お互いの高い理解を感じることができ、感動してしまいます。。
常に気合いのはいった線の太いノビーの唄い方は私の好みではないのですが、ラーシュダニエルソンがお目当てで聴いているうちに好みだとはいえませんが、素晴らしい歌手だとおもうようになりました。
ここでも、歌手としてはもちろんですが、彼との共作でのオリジナルでも貢献しています。お互いに影響をつねに与えあっているのでしょうね。
「Newborn Broken」や彼のベースプレイを中心にクラシックの作品のように生まれ変わっている「Cornelia(Kyrie)」も共作ですし、ジョニミチェルの「Both Sides Now」も彼女のアルバムでもとりあげられてました。
ヴィクトリアトルストイが、自作で「Suffering」に歌詞をつけて唄っているのと比べると、彼女のその解釈の深さと互いの「気合いの入れ方」に感銘してしまいます。愛し合ってるのね。(^_^)

アルバムは、彼のお嬢さんの名前をつけた美しい曲「Asta」にはじまり、哀愁のこもったドラマッチクな展開をみせる曲が多く、彼のプレイもどれもここ一番的なものばかりです。特にワケニウスのアルバムでも演奏していた「Suffering 」やタイトル曲でデイブリーブマンのソプラノが切なくかぶさる「Libera Me」、アルハンブラ宮殿の想い出が感動と共に再現される「Granada」、そして、ノビーの唄の入った「Newborn Broken」では、彼のファンでなくても胸のたかまりを押さえることは難しい。。と思います。

また、シンプルな構成となってる「The Teacher」「Both Sides Now」では、彼の歌心一杯の実に表情ゆたかな牧歌的な演奏も聴かせてくれます。
特に北欧のフォークソングのような曲「The Teacher」は、彼のお師匠さんのAnders Jorminに捧げたものらしいのですが、愛情を沢山感じるとても暖かな曲で大好きです。
私の大好きな曲でウルフワケニウスのアルバムのタイトル曲となってる「Forever You 」は、ここではシンプルなカールスティンダールの演奏と、絹の布のようなオーケストレーションが素敵なのだが、、、ここでもダニエルソン度が少なくてちょっと残念。。(^_^);
まぁ、どちらも大変綺麗なんですけど。。
最後にサンプラーを使った「Asnah」の別ヴァーションがはいり乾いた風で熱く鳴りすぎた心をクールダウンしてくれます。

何度聴いても飽きることの無い、私の名盤。感動盤。
聴く度に感動しちゃうスルメ盤?
ジャズという概念を大きく越えたアルバムなのですが、
それ故に、こりゃあかん、って人も多いという感じでしょうかぁ。。。
1年半たって、やっと、書き込むことができましたねぇ。。。(感無量)
誰がなんて言ったって、、大好きだい。

1 Asta
2 Suffering
3 The Teacher
4 Newborn Broken
5 Libera Me
6 Shimmering
7 Granada
8 Both Sides Now
9 Forever You
10 Bird Through The Wall
11 Cornelia
12 Bonus Track: Asnah

Lars Danielsson - acoustic bass, cello, piano, guitar
Jon Christensen - drums, percussion
Nils Petter Molvaer - trumpet
Xavier Desandre Navarre - percussion
David Liebman - soprano saxophone
Anders Kjellberg - cymbals
Jan Bang - samples

Carsten Dahl - piano
Tobias Sjogren - guitar

DR Danish Radio Concert Orchestra conducted by Frans Rasmussen

Special Guest:
Cecilie Norby - vocals on “Newborn Broken”


今年の目標が、今日一つきまりました。。。
もっと、文章を短くする。。。って、、事。
次回より心がけます。。。。m(__)m



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コメント

TITLE: 良い音楽です
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以前に教えて頂いてから「聴いても大丈夫そうな時」に聴いています。大河ドラマ級の圧倒的な音楽なので、心持っていかれないように(笑)

ストリングスがサーッて入ると映画のような映像的なシーンがいくつも浮かんできます。M4のダニエルソンのソロが切ないです。

ジャズか否かなんて関係なく、美しい音楽だと思います。ちょっと赤くなるけど。

TITLE: 魂もってかれますよねぇ(笑)
SECRET: 0
PASS:
tar_ksさん

反応ゼロかとおもってたんだけど、、

持ってるいらっしゃるのですねぇ(感激)



>以前に教えて頂いてから「聴いても大丈夫そうな時」に聴いています。大河ドラマ級の圧倒的な音楽なので、心持っていかれないように(笑)



そう、そう、一大巨編!って感じなのですよね。

なんか、音楽ってものの深さを感じますよね。

もちろん、彼の音楽に対する造詣の深さも。



>ストリングスがサーッて入ると映画のような映像的なシーンがいくつも浮かんできます。M4のダニエルソンのソロが切ないです。



この・・ストリング、ってヤツが、駄目だ、って人多いですからね。



>ジャズか否かなんて関係なく、美しい音楽だと思います。ちょっと赤くなるけど。



確かに濃い。美しいし、涙目になります。

夕陽の落ちる間際になんかに聴いちゃうと、「戻ってこれなくなりそうな」そんな感じになっちゃいます。

どひゃ。。ひきました?

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