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音楽で拡がる輪

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2006年1月14日 (土)

A Little Pleasure/J.R.Monterose & Tommy Flanagan

モンテローズは50年代にジャロ?ってレーベルから「The Message 」、っていう泣く子も黙るハードバップの名盤を出しています。独特のフレーズ、、、嗚咽のような短いタンギングなので好き嫌いはあるかもしれないけど、何となく一匹狼的な背中の哀愁がたまらなくて大好きです。再発盤CDで「Straight Ahead」を手にした時は大喜びしました。
その後、ネットはじめていろんなアルバムがでてる事がわかりました。
これは、4、5年前に偶然私の所にやってきた神様からの「おくりもの」。

彼は、実はミンガスの有名な「直立猿人」に、これまた私の好きなジャッキーマクリーンとでててますが、彼の個性は薄いです。ミンガス恐いものね(^_^);
そう、ルネトーマってギターの、やはりギター好きでは有名な「Guitar Groove」にもいるんだけど、いい味でてるねぇ~、って感じでしょうかね。やっぱ、こういう個性派はリーダー作が良いのでしょうね。
でも、まぁ、、良くあることで、60年半ば以降、パットしない。。。
したがって、私の中では「落ちぶれちゃった」んだなぁ~、って思ってました。
どうやら、彼は60年代半ばから欧州(デンマーク?)にいたようです。
その時の録音も残ってます。70年代後半にアメリカに戻ってきて活動してたようですが、確かにメンバーも地味だし、自主制作か?みたいなアルバムあります。
どういう経緯で、トミーフラナガンとデュオのアルバムを出すことになったのかはわかりませんが、いろいろ考えると名盤「The Message」で共演してたトミーフラナガンの熱い友情と気持ちを感じずにはいられません。(T_T)

このアルバムはバラード中心で、3曲ソプラノサックスを吹いてます。
昔、彼の男一匹ここにあり~的な演奏を聴いたときはロリンズファンなのだろうか、って思っていましたが、コルトレーンも好きだったのね。Central Park West!!、A Nightingale ~、そして、自作の「Pain And Suffering...and A Little Pleasure」という素敵なワルツをソプラノで吹いてます。

アルバムは切なくテナーで歌い上げる「Never Let Me Go」にはじまります。
テーマをひとしきり吹きあげる頃には彼のこのアルバムに対する想いが痛いほどに伝わってきます。でも、押しつけがましいところはまったくなく、約7分朗々と吹き上げる。万感の想いはオリジナルの美しいワルツに集約されていて、たまにでてしまうフリーキーな音も気にならないのです。それはね、テクニックを重視のアーティストやクラシックの演奏では許せない部分かもしれないけど、ここでは、それも演奏の一つのように耳をふさぐ物ではありません。
テナーの堂々とした個性とまた別の、実にかわいらしい音がそこに存在します。
「Central Park West」等も、彼の頭にコルトレーンの演奏が有るかもしれないけど、ソロは、彼そのもです。やっぱ、「あの」短いざくざくギリがでてきたりします。
テナーでアグレッシブな展開になると、押さえてた想いが溢れるように吹いたりするのですが、そのよどみないフレーズ聴いているとチャンスって言うのは誰にでも平等にまわってくるものでは無いのだなぁ、、って胸が痛くなったりします。
「Theme For Ernie」もその情状豊かな唄いっぷりに聴き惚れてしまいます。
最後は、「Twelve Tone Tune」。アップテンポであっけらかんとお終いにしてしまうところが、人生の浮き沈みを知り尽くした人の生きていく「わざ」を見るようでした。
そう、本当に一曲一曲に、心を込めて、、、「メッセージ」を伝える姿に感動。

トミーフラナガンもとても素晴らしい。沢山の唄ばんの経験者だけあって、バッキング、オブリガードはもちろん、バトンを渡された時ソロの素晴らしさは控えめながら、歌心いっぱいの素晴らしいサポートです。ナイチンゲールのヴァース部分もリリカルで可愛かった。

人生は、いつか、、夕陽を見なくちゃいけないんだよね。
そんなときに、是非、聴いてください。

1,Never Let Me Go
2,Pain And Suffering...and A Little Pleasure
3,Con Alma
4,Central Park West
5,Vinnie's Pad
6,Theme For Ernie
7,A Nightingale Sang In Berkeley Square
8,Twelve Tone Tune

J.R. Monterose - Ts
Tommy Flanagan - P

久しぶりに他のアルバムも聴きましたが、この人作曲も上手いのですね。
The Messageで好きだった曲が彼の作曲だったのには驚きました。
と、、ライナーまじめによんだら、あの「横柄な評論家」のおじさんだった。
内容はやっぱ、本当によくまとめられていたけど、「晩年はふやけたサックスで」みたいな言い方してた。。へん、こうやって、演奏家を葬りさっているわけだ。リーダー作6枚?え!ちゃんと調べろよ。いつ書いたライナーなんだろう。。(-_-)

と!!!モンテローズは93年に癌でなくなってますね。(T_T)
グーグルくんで、J.R. Monterose、って検索すると、一番上にすごく立派な彼の事を書いたサイト発見できます!!凄い!!
知り合いではないので、リンクかけませんが、(あれだけ立派だといいのかな??)興味ある方は検索してみてください。
また、、長くなった。。M(__)M



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JAZZ(Born In The U.S.A. )」カテゴリの記事

コメント

TITLE: Re:A Little Pleasure/J.R.Monterose & Tommy Flanagan(01/14)
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サックスとピアノのデュオ?



フラナガンのリーダー作って全然知らなくて、サポーターとしてその大きな存在感を示していると認識していました。とりわけJホールのアルバム「哀愁のマタドール」。



1,3,8あたり、どう料理されているか興味ありますね~。

TITLE: 本当に、、
SECRET: 0
PASS:
longrow1967jpさん



トミーフラナガンも既に亡くなりましたね。

リーダー作、私も4枚持ってるだけ。(^_^);;

だから偉そうな事はいえませんでーーす。

有名なのがOVERSEAS、ECLYPSOあたりでないのかな。



でも、名盤に沢山出演してますよね。

だから、きっとジャズファンなら聴いてはいるはずなんですよね。

ギターも、バレル、ウエス、両方と共演してるし、

コルトレーンとロリンズ、両方と共演してますよね。



デュオで好きなのって、ギターとベースだったりするんですが、ピアノ&サックスも良い物が多いきがします。




TITLE: 好演盤!
SECRET: 0
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amazonで試聴しましたけど、良いですねえ、この盤。二人とも枯れて味がある演奏で。こういう親密感のあるデュオって好きです。なにせ僕は自分のサイト名がPeopletimeというくらいなので(笑)



特に"ナイチンゲール"の選曲が僕的にはツボですね。この曲好きなんですよ。"Central Park"も美しいし。ソプラノ好きにはたまらないアルバムですね。



是非次にゲットを狙う一枚にしたいと思います。良い作品をご紹介頂き感謝ですm(__)m

TITLE: あ、持ってます、これ。
SECRET: 0
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 懐かしいです。Moteroseのゴリゴリとしたアクを、Flanaganが中和しているアルバムですわね。って、Xanaduから出ている"Straight Ahead"(ラロカがドラムのやつ。違うタイトルでもリリースされているようですが)も確かフラナガン?お互いいい相性と受け止めているんでしょう。3拍子好きのモンテローズ、暫くぶりに聴き返してみますかね…。

TITLE: いいのですよぉ。
SECRET: 0
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なおきさん

これ、良いのですよ。



>amazonで試聴しましたけど、良いですねえ、この盤。二人とも枯れて味がある演奏で。こういう親密感のあるデュオって好きです。なにせ僕は自分のサイト名がPeopletimeというくらいなので(笑)



そう、いいのですよ。

お仕事を越えた?相手をおもいやる気持ちみたいなのを感じてしまうのは、

感激屋の私だけでは、ないとおもいます。

ゲッツ&バロンもいいですよね。

いつか、書こうとおもいながら、こっちが先になりました。(^_^);



>特に"ナイチンゲール"の選曲が僕的にはツボですね。この曲好きなんですよ。"Central Park"も美しいし。ソプラノ好きにはたまらないアルバムですね。

両方とも綺麗な曲ですよね。

で、オリジナルがまた泣ける。。。



>是非次にゲットを狙う一枚にしたいと思います。良い作品をご紹介頂き感謝ですm(__)m



と、、一枚聴いてもそうに思っていただけるといいのですけどね。

ちょっと、感想恐いけど、大きく外すことは無いとおもうのです。



追伸 ウエスにコメントいれたのですが、私が見ると何故かコメント(0)になってます。

   読めますか?

TITLE: お目が高~~い。
SECRET: 0
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あらやクリニック理事長さん



わ!お久しぶりです。

すいません、ホントご無沙汰してまして。。。M(__)M



> 懐かしいです。Moteroseのゴリゴリとしたアクを、Flanaganが中和しているアルバムですわね。



うん、中和っていうか、、モンテローズここではそんなにゴツゴツしたイメージはないです。

でも、知ってる人は聴けばわかる個性なんだけど。

二人とも、凄く真摯に、少しでも良いアルバムにしたい、って想いが溢れてるので、丁寧に丁寧に、って印象強いです。



>って、Xanaduから出ている"Straight Ahead"(ラロカがドラムのやつ。違うタイトルでもリリースされているようですが)も確かフラナガン?お互いいい相性と受け止めているんでしょう。3拍子好きのモンテローズ、暫くぶりに聴き返してみますかね…。



そう、元はJaroのThe Message、ってタイトルだったんです。

Xanaduが再発するときに、Straight Aheadってタイトルで出したのです。

ずっと、私もStraight Ahead、ってタイトルだとおもってました。

ラロカ、えらくかっこいいんだよね。すげぇ。気合いはいっています。

もちろん、ごりごりのモンテローズもかっこいいけど、この時からバラードも偉く素敵なのです。

目が潤んじゃうわ。

TITLE: 業務連絡
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>すずっくさん

バッチリ読めますよ。レス付けときました。

ブラウザの相性が悪いんですかね・・・?

TITLE: 業務連絡
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なおきさん

了解!!

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