Quasimodo/Pietro Condorelli

私は、たぶん、Sonora Art Quartetっていうバンドで聴いたのが最初だとおもいます。このアルバムは彼のリーダー、2作目で、2000年の録音ですから、もう、五年近くもたってますが、私のお気に入り盤です。
基本的には、コンテポラリーなギターで、結構、不思議モードのアルバムもあるのですが、これは、Fabrizio Bosso を迎え、全員一丸となって突進モードのアルバムです。難解さは全くない。普通にジャズの好きな人にたのしんで貰えるとおもってひっぱしだしました。(もったいないけど。。)
他のアルバムに、ジョーパス、ジムホール、ウェス、、、その他、、にささげる、と書いてありましたが、特定のスタイルを目指してるわけではなく、自分自身を大事にしてるギタリストです。(あ、みんなそうだね)
2曲Quasimodo (Charlie Parker)と Butterfly (Filippo Dallio) をのぞいて、彼のオリジナルです。
1曲目から、躍動感あふれる全力疾走でとばします。各自のソロをまじえながら、全員で息のあった演奏。コンドレッリは、よどみなく湧き上がるフレーズを次々に弾き、快走。ピアノも、アグレッシブに呼応して、ハイテンションな幕あけです。
もちろん、ボッソもいきなり全開で、火花もでそうな演奏です。
2曲目タイトルそのままの静かなバラード。暗闇に静かに漂うようなボッソのフリューゲルが美しい。夜風に吹かれる羽衣のよう。
コンドレッリのソロも内省的に柔らかな感情表現で、静かにでもよどみなく流れていきます。
この後アルバムは、静と動、光と影、のように緩急ついた選曲、演奏がつづき、どの曲でもコンドレッリのインテリジェンスにあふれるギターと、ボッソのまばゆいばかりの演奏、Francesco Nastroを始め、リズム陣の素晴らしいサポートで、最後まで手に汗握りながらたのしめます。
そう、ピアノもベースもドラムも、完璧にコンドレッリの目指すところ理解してます。特にピアノかな。。
ボッソもですが、コンドレッリのアドリブもほんと、はじまったらとまらない、、なんの躊躇もなく、次々とフレーズがでてきて、もう、最高なのですけど。。
そう、アレンジもなかなか凝っていて、かっこいいです。
オリジナルも楽しかったけど、Quasimodoと Butterflyが印象的でした。
1. No Bluers (Ultras)
2. Evening Prayer
3. Tribute To An Unknown Hero
4. Epcode
5. Butterfly
6. The "B" Song
7. Istruzioni Per L'ufo
8. Quasimodo
9. Fat Again
Pietro Condorelli (G)
Fabrizio Bosso (Tp, Flh)
Francesco Nastro (P)
Pierto Ciancaglini (B)
Pietro Iodice (Ds)
コンドレッリ、新作は二年前の録音ですが、4管のようです。
ふぇ~、どんなんだろう、、、
また、どど~んと、ハートを直撃かもしれない。。。
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コメント
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TITLE: そうそうこれこれ
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すずっくさんがすでにレビューしてたんですね。
そういえば以前このジャケットどこかで見たと思ってたんですよ。
その時はきっと「全然知らないギタリストだな」とか「まだ一度も聴いたことがなく、とても気になる存在のボッソがこれにも入っているのか」なんて気持ちで読んでいたと思います。
その後にボッソと出合ったおかげで、結果的にはピエトロにもめぐり合えました。
よかったよかったって感じです(笑)
Quasimodoも新譜とは管編成が違うだけでメンバーは同じなんですね。
すずっくさんのレビューで音楽が見えてきます。
ってか私の書いているのと文章表現こそ違えほとんど内容的には一緒なんですね。
機会があったら探してみます。
新譜も早く中古市場に出回るといいですね。
投稿: nary | 2006年2月 4日 (土) 11時00分
TITLE: 4管も聴いてみたい。(>_<)
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naryさん
>そういえば以前このジャケットどこかで見たと思ってたんですよ。
ジャケット、、、中味のハードバップの良い感じのイメージでてないんですよね。
新譜もそうなんだけど。。。
もうちょっと、中味がストレートに伝わる、、
ジャケ買いしそうな雰囲気にすればいいのにね。
>その後にボッソと出合ったおかげで、結果的にはピエトロにもめぐり合えました。
よかったよかったって感じです(笑)
おかげで、良いレビューよめましたぁ。
そう、ボッソがブームになってるから、このアルバム売れて、コンドレッリ来日しないかな。
ボッソもですけど、この人もライブで聴きたいです。
>新譜も早く中古市場に出回るといいですね。
さすがに、これはここでは中古無理でしょう。
五年くらいかかるかも。。
これは、新譜でどうにかするつもりですよん。
直ぐに聴きたいけど、まぁ、我慢しま~す。
どうも、ありがとうございました。
投稿: すずっく | 2006年2月 5日 (日) 10時51分