Threesome/Aldo Romano

このアルバムがリリースされることしったとき、丁度、参加してるベースのRemi Vignoloが、小さなマイブームでした。
イタリアのアルトサックスのロザリオジュリアーニと、フランスのテナーサックスのデビッドエルマルク?のアルバムが気に入っていたのですが、その両方のアルバムに参加していて、普段の私の好みの路線とはずれるのですが(一緒にソロをうたえませんぜぇ!凄技すぎちゃって。。)、非常にかっこいい、っすげぇ~、っておもってたのです。
で、そこにドクター3のピアニスト、ダニーロ・レアがいるわけで、こりゃ、聴くしかないよな~~、って念じてました。
ダニーロ・レアは、今、私はイタリアのピアニスとの中でボラーニの次くらいに、興味津々のピアノなんです。
狂気という非日常の世界としらふで共同作業のできる人です。
ロマーノは、イタリア人らしいのですが、活動はフランスを中心に行ってるようです。私的には当然、フレズ、ダンドレア、キャストリ、って黄金のメンバーを配したロマーノカルティットがお気に入りなのですが、解散以後も彼の共演者達は、興味ある人が多いのですよね。どうも、ロマーノのプレイが好き、って言い切ったことが無いのが、気後れするところなのですが(^_^);
がぁ、、ロマーノのリーダー作でプレイしてるときは、普段はちょっとなぁ~、って、ミュージシャンもお気に入りに仲間入りしちゃう、って感じなのですね。
彼のヴァーサイタル、つうか、総合的な意味での音楽の才能に「ほの字」なのかも。。あ、唄もうたうんですよねぇ。。。。ロマーノねぇ。。。
作品はすべてロマーノのオリジナルです。バラードあり、ブルース調あり、なかなか個性的だし、多彩です。テーマ、結構キャッチャーなんですよね。
中世の石畳となぜか木製カールセルが思い浮かぶ、メランコリックな5曲目など一度聴いたらちょっと、頭からはなれないとおもいます。
一曲目から小組曲風なたたずまいで、誘い込んでおりまして、気づけば3人の世界に浸っております。
超アグレッシブな展開と複雑な構成の3曲めなどが、聴き所なのかもしれないのですが、私は、8曲目のもつ美しさ透明感はもう白眉、ってものだとおもうし、特に最後のバラードは透明感あって、メロディもお気に入りです。
アルバムは、ジャケットの絵そのまま、3人を糸にたとえるならそれが捻れたり、ほぐれたり、「収束と解放」を、繰り返しながらも一体感を常にたもった作品と感じました。
全体には、ロマーノのオリジナルといえ、ピアノのレアのエネルギーが全開フルスロットルといった感じです。
もともと、かなりアグレッシブなで大胆なソロの展開をする人で、その想像力の飛躍はかなり大きなものがあり、ちょっとなぁ~、って時も私はあるのですが、このメンバーだと、そんな状況下でも、皮一枚つながって正常な世界に踏みとどまってる感じがします。
ボラーニのように大胆、自由奔放な解釈や演奏が信条なのですが、私はボラーニより彼の破壊工作に少し残虐性を感じます。が、それも、私的にはぎりぎりの線で、良いのです。面白いのです。
結構、フリーにつっこんだ演奏になってたりするのですが、とにかく、信じられないくらいの美しさももっているのでノイジーなものにはならないです。
その演奏は、静と動の間を大きな振り子が、いったりきたりするイメージがぴったりです。
で、そこに切り込むというか、ベースが恐ろしくテクニシャンで、聴き応えたっぷりです。
な。。なにやってるんだよぉ、って「みたくなる」!
1.Abruzzi
2.Ghost spell
3.Fleeting
4.Blues for Nougaro
5.Manda
6.Murmur
7.Threesome
8.Paradise for Mickey
9.Touched!!
10.Song for Elis
Aldo Romano(ds)
Danilo Rea(p)
Remi Vignolo(b)
最後にちょっと、、ホント個人的なことだけど、、
レアは、よく他の曲のテーマ部分を挿入などして、(ほら、デュークジョーダンが有名なアルバムでジングルベルいれてるでしょ?あんなヤツ)遊びの部分も結構あるのですが、このへんは、ご愛敬なんですが彼の場合ちょっとくせになってません?かぁ、、って、おもったりします。
私はそれは、いらないかもなぁ~、って時がおおいな。だってね、そんな事しなくても、レアは、、、飛びまくってるんだもん!
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コメント
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TITLE: Murmur
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こんにちは、Alan Pasqua以来初めて私の持ってるCDがreviewされましたです。
私はSteve Kuhnの「Ocean in the sky」でこのドラムの人を知りました。このアルバムの「Do」という曲も涙ちょちょぎれる美メロのバラードです。この曲を書いた人のアルバムってことで買いましたが、良かったですね。ピアノの人は時にキースばりの奇声をあげますが、まー許しましょう。私もバラード系の8,10辺りが好きかな。それで6も好きなんですが「Murmur」って「心雑音」という意味もあるんです。興奮しすぎて心臓がやられないように注意ですね。
投稿: アボガドロ巻きふくち | 2005年7月26日 (火) 17時32分
TITLE: ロマーノ
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と言えば何と言ってもペトルチアーニのデビュー作『赤ペト』の「クリスマス・ドリームス」ですよね!
彼はデンマークのジャズパーの2004年度の大賞を獲ましたね。
確か受賞記念ライヴのアルバムも出たはずです。
まだ聴いてないんですけど。
というわけで、赤ペト、TBさせていただきます!
失礼します。
投稿: オラシオ | 2005年7月28日 (木) 01時41分
TITLE: 心臓ざぁ~ざぁ~。。って、まずいですぅ。
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アボガドロ巻きふくちさん
>こんにちは、Alan Pasqua以来初めて私の持ってるCDがreviewされましたです。
す・・すいません。
でも、キューンも好きです。緊張感のある美しさ好きです。
>私はSteve Kuhnの「Ocean in the sky」でこのドラムの人を知りました。このアルバムの「Do」という曲も涙ちょちょぎれる美メロのバラードです。
このアルバムも好きだし、この曲もいいです。
そう、三拍子の美しいきょくですよね。
キューンもいいけど、ヴィトウスのソロ、かっこいいです。
>ピアノの人は時にキースばりの奇声をあげますが、まー許しましょう。
うん、ずっと唄いっぱなし(唸りっぱなし?)のカーステン・ダールってピアノもいますよね~。
うむ~、それにくらべたら、唸る部類にはいりませんよね~。
>それで6も好きなんですが「Murmur」って「心雑音」という意味もあるんです。興奮しすぎて心臓がやられないように注意ですね。
う~~ん、やはり美しいメロディがすきなんですね。って、私も好きです。
で、明るくてお茶目な曲もすきですよ。
投稿: Suzuck | 2005年7月28日 (木) 18時13分
TITLE: クリスマスですねぇ~♪
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オラシオさん
>何と言ってもペトルチアーニのデビュー作『赤ペト』の「クリスマス・ドリームス」ですよね!
これも、素敵なワルツですよね。
クリスマスの風景や情景がわき上がってきますよね。
>彼はデンマークのジャズパーの2004年度の大賞を獲ましたね。
確か受賞記念ライヴのアルバムも出たはずです。
うん、彼の思い入れの曲でライブしてます。
女性ヴォーカルも入って、メンバー「力」はいってますです。本人も好きな歌うたってる。(エスタテ)
好きな曲が何曲も入っていて。。。かっちゃいましたぁ。
>というわけで、赤ペト、TBさせていただきます!
どうもありがとう!
投稿: Suzuck | 2005年7月28日 (木) 18時16分