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音楽で拡がる輪

2025年4月13日 (日)

やはり、重厚感が漂う 『Belonging / Branford Marsalis Quartet』

Belonging
 

現代ジャズを代表するサックス奏者ブランフォード・マルサリス、泣く子も黙るマルサリス家のご長男。
ブルーノート・レコード移籍第1弾は、キース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットでの名作『Belonging』に丸ごと取り組んだ作品。
曲はもちろん、曲順も一緒、編成も一緒。
 

と、、聞けば、、聴いてみたくなるではありませんか・・。。
 

オープナーは、パワフルでハードドライビングな「Spiral Dance」。
美しいトーンのジェントル・テナーに聴き惚れる「Blossom」。
「‘Long As You Know You're Living Yours」、ゴスペル調の曲を軽快に吹きまくる。
「Belonging」、ゆったりしたテンポで鳴らすソプラノ、そして、ジョーイ・カルデラッツォのリリカルなピアノ。
熱くノリノリな「The Windup」、以前にもこの曲をアルバムに収録し、、その時にいっそ全曲演奏したい、再演したい、と、思ったそう。
終演は、ミステリアスな「Solstice」、幻想的。
 


モノマネ、って、感じでは無く、自分の演奏していて、さすがだなぁ、って、感じ。
ただし、全体に重厚感があり、ヨーロピアン・カルテットの浮遊感やリリカルさは薄めだと思うが、、
メイン・ストリーム・ジャズの御大たちのチャレンジャーな作品だと思います♪
 


1. Spiral Dance
2. Blossom
3. ‘Long As You Know You're Living Yours
4. Belonging
5. The Windup
6. Solstice
 
 

Branford Marsalis (sax)
Joey Calderazzo (p)
Eric Revis (b)
Justin Faulkner (ds)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「‘Long As You Know You're Living Yours」。
 
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

2025年4月12日 (土)

穏やかさと優しさにリラックス 『Midnight Mood / Meredith d'Ambrosio』

Midnight_mood
 

1941 年ボストン生まれのジャズ・ヴォーカリストのメレディス・ダンブロッシオ。
ピアニスト、作曲家、作詞家、画家と多くな肩書も持つ多才なアーティスト。
彼女やパートナーであったご主人は故エディ・ヒギンズのアルバムのジャケットを多く描いている。
 

馴れ初めは、、
ヒギンズが、ケープ・コッドの別荘で静養していたときに、ラジオから流れていたダンブロッシオの歌声に聴き惚れたのだそうです。そして、ケープ・コッドのクラブに出演しているというので、クラブに聴きに出かけ意気投合し1年後に正式に結婚しちゃったそうです!
 

そんな、同業者をも魅了する彼女とのコラボをサニーサイド・レコードのオーナーへ提案したのは、フランス出身のギタリスト、フレデリック・ロゾワー。
当初は、ロワゾーのギターとダンブロッシオのヴォーカルとピアノで録音予定でしたが、、
録音時、、残念ながら彼女がピアノを弾くことは叶わなくなった…。
そこで、彼女の提案でポール・マクウィリアムズがピアニストとして加わり、彼女の自宅で録音したのがこのアルバム!
 

ロゾワーが彼女のために作曲し、ダンブロッシオが作詞した曲も含んだ全10曲。
 

オープナーは、3人の関係を表すような温もりある「Prelude to a Kiss」。
「The Best Thing for You」、明るく軽快に。
ロゾワーが、ダンブロッシオのために書き上げた曲に、ダンブロッシオが歌詞をつけた「Beaucoup Kisses」、しっとりとギターとデュオ。
「This Happy Madness」も、ギターとデュオで軽やかにボサノヴァ♪
ジョー・ザヴィヌル と共演したっかダンブロッシオが歌詞をつけた「Midnight Mood」。
切々と語りかける「A Ship Without a Sail」。
「What's New」、味わい深く、より味わい深く…
ギターとピアノにエスコートされて「You Keep Coming Back Like a Song」。
ビル・エヴァンスの「The Two Lonely People」、リリシズム溢れるギターとデュオ。
 

終演は「Whenever Winds Blow」、ギターとピアノが優しくより添う。。
 


ロワゾーとマクウィリアムズの温かで軽快な伴奏で、、
そっと…でも感情豊かに歌い上げるダンブロッシオとの穏やかさと優しさにリラックスしちゃいます。
 



1. Prelude to a Kiss
2. The Best Thing for You
3. Beaucoup Kisses
4. This Happy Madness
5. Midnight Mood
6. A Ship Without a Sail
7. What's New
8. You Keep Coming Back Like a Song
9. The Two Lonely People
10. Whenever Winds Blow
 

Meredith d'Ambrosio (vo)
Frederic Loiseau (g)
Paul McWilliams (p)
 

今日のおまけは、ご本人のトピックにあった「Prelude to a Kiss」。
 
 
 

んじゃ、退散♪

2025年4月 6日 (日)

美しく哀愁あふれた世界 『Mare Nostrum IV / Paolo Fresu  Richard Galliano Jan Lundgren』

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パオロ・フレス、リチャード・ガリアーノ、ヤン・ラングレンの哀愁トリオ!
欧州ジャズ界を代表する3人によるコラボレーションは、2005年から続いてます♪
6年ぶりのこの作品も胸のときめきがとまりませんよ。
 

12曲中、ラングレンが4曲、ガリアーノが3曲、フレスが3曲のオリジナルを書き、2曲はラングレンとガリアーノがアレンジを担当。
 

オープナーはガリアーノ作「Belle Ile en Mer」、大きな空間にアコーデオンとトランペットがゆったりと重なる。
ラングレン作「Alone for You」、トランペットとアコーデオンのやりを彩る優しいピアノ。
フレス作「Hope」、あたたかなメロディを奏でるメロートーンの素朴な音色が美しい。
軽快なやりとりに心地よさを感じる「Hidden Truth」は、ラングレンな作。
哀愁が溢れるガリアーノ作「Colette」。
これもガリアーノ作「Eloquence」、ガリアーノとラングレンのデュオ、優雅なピアノが美しい。
 

ラングレンのアレンジでトラッド「Daniels Farfars Lat」、フレスとラングレンのデュオ、溌剌としたトランペットが素晴らしい。
ガリアーノのアレンジで「La Vie en Rose」、華やかで優雅な3人の饗宴。
 

ラングレン作「Man in The Fog」、捉えどころなくどこかミステリアス。
フレス作「Float」、ふんわり優しい柔らかな響き。
フレス作「Life」、郷愁あるメロディが沁みる。
 

終演はラングレン作「Lullaby for Two」、穏やかで心地の良い空間…
 

繊細なやり取り、そして、、美しく哀愁あふれた世界。
 
 


1. Belle Ile en Mer
2. Alone for You
3. Hope
4. Hidden Truth
5. Colette
6. Eloquence
7. Daniels Farfars Lat
8. La Vie en Rose
9. Man in The Fog
10. Float
11. Life
12. Lullaby for Two
 

Paolo Fresu (tp, flh)
Richard Galliano (acco,  melowtone)
Jan Lundgren (p)
 


今日のおまけは。ガリアーノさまがあげていた「 Lullaby for Two」。
 
 

んじゃ、退散♪

2025年3月30日 (日)

コリアのピアノのソロが沢山聴けるっ! 『Trilogy 3 / Chick Corea   Brian Blade   Christian McBride』

Trilogy_3
 


精力的に音楽活動を行なっていたレジェンドのピアニスト、チック・コリアが鬼籍に入ったのは2021年2月9日でした。
その彼が、2010年くらいから定期的に演奏していたのがこのバンド。
ドラムにブライアン・ブレイド、ベースにクリスチャン・マクブライドというスーパー・バンド。
 

すでに、2013年に『Trilogy』、2018年に『Trilogy 2』をリリース♪
今回は、このトリオでの2019年から2020年のツアーのライブ録音で、未発表もの。
たぶん、最終作になりますよね。。
1曲、日本の静岡県の三島市での演奏も入ってます。
そして、このシリーズはコリア自身の名曲が並ぶのも魅力。
 

オープナーは、拍手とメンバー紹介ともに始まる「Humpty Dumpty」、とても自由度が高く、その自由な発想にもピタリと息の合った演奏。
さまざまな景色を観せてくれる「Windows」、カラフルな彩りのピアノが楽しい「Ask Me Now」。
冒頭フリーな展開を聴かせる「You'd Be So Easy to Love」、俊足のかけっこのような「Trinkle Tinkle」。
ドメニコ・スカルラッティの「Sonata in D Minor K. 9, L. 413: Allegro」、マクブライドがボーイングを巧みに使ってクラシカルな雰囲気に。
現代ジャズの中に現れる異国情緒「Spanish Song」。
 

終演は、三位一体の極みのような「Tempus Fugit」、日本での演奏で終演後にメンバー紹介のあとに「ありがと」と言う日本語が胸に沁みる。
 


まぁ、めちゃ変わり映えのあることしているわけではないのですが、、
やはり、この3人の演奏は凄いです。
息を付く暇もなく、次々と繰り広げられるインタープレイ。
そして、長尺の演奏が続いても飽きさせることなないスリリングな展開。
三位一体はもちろんですが、コリアのピアノのソロが沢山聴けます!
 
 



1. Humpty Dumpty
2. Windows
3. Ask Me Now
4. You'd Be So Easy to Love
5. Trinkle Tinkle
6. Sonata in D Minor K. 9, L. 413: Allegro
7. Spanish Song
8. Tempus Fugit
 
 

Chick Corea (p)
Brian Blade (ds)
Christian McBride (b)
 
 


今日のおまけは、ご本人のYouTubeチャンネルにあったアルバム・トレラー。
 
 
 

んじゃ、退散♪

2025年3月23日 (日)

全編漢気溢れるサックス・トリオ 『Tippin' /  Carl Allen』

Tippin
 

世界最高峰と信じて疑わないマルチ・サックス奏者、クリス・ポッター。
自身のリーダー作はもちろん、共演者としてひくて数多。
それは、共演した人たちが、彼の演奏に心動かされ、彼を念頭にしたアルバムを創りたくなるのが所以のよう。
 

80年代から活躍する米国のドラマー、カール・アレンもそのひとり。
『Kinds of Love / Renee Rosnes』で、クリポタさまと共演し、頭の中にソニー・ロリンズの『A Night at The Village Vanguard』が浮かび、クリポタさまと朋友であるマクブライドとのコードレスのサックス・トリオでアルバムを創りたくなったようです。はい。
 

アレンのオリジナル2曲、マクブライドのオリジナル1曲を含み、ミュージシャン曲などで全12曲。
「Song for Abdullah」だけ、ピアノが入っています。
 

オープナーは、大きな空間にクリポタさまのテナーが轟く「Parker's Mood」。
「Happy Times」、ハード・ドライビングにテナーが炸裂!
おおらかにアグレッシヴにテナーを鳴らす、マクブライド曲「A Morning Story」。

アレン曲「Hidden Agenda」、バスクラでブルース・フィーリングたっぷり。
ソプラノで歌いあげる「Alter Ego」。
同じくソプラノで、アグレッシヴで高速フレージング繰り出す「The Inchworm」。
 
 
「 L's Bop」、ハード・バップ・テナー!!
ピアニスト、ジョン・リーが入ってケニー・バロンの「Song for Abdullah」、ボーイングとバスクラの響きが優雅。
ロイ・ハーグローブの捧げたアレン曲「Roy's Joy」、躍動感溢れるテナー。
 

力強くおおらかでエキサイティングなテナーが楽しい「James」。
スタンダード「They Say It's Wonderful」、歌心と漢気にうっとり…。
終演は、ミュージカル映画より「Put on A Happy Face」、ジェントル・テナー♪
 

すみません、なんか、超偏った内容で。。m(_ _)m
リーダーのドラムは、シャープで漢気溢れてます。
ベースもタフでエネルギッシュ!
この2人の作り出す極上のリズムにのって、吹きまくるハード・バップ・テナーのクリポタさま壮快!極まりない!!
漢気溢れるサックス・トリオの演奏が全開でっす♪

と、、言うわけで、、クリポタさまは、最高でっす!
 
 
1. Parker's Mood
2. Happy Times
3. A Morning Story
4. Hidden Agenda
5. Alter Ego
6. The Inchworm
7. L's Bop
8. Song for Abdullah
9. Roy's Joy
10. James
11. They Say It's Wonderful
12. Put on A Happy Face
 

Carl Allen (ds)
Christian McBride (b)
Chris Potter (ts, b-cl, ss)
John Lee (p) #8
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Parker's Mood」。
 
 
 

んじゃ、退散♪

2025年3月22日 (土)

繊細で透明感溢れる音風景 『Tides of Blue  /  栗林 すみれ   藤本 一馬   須川 崇志』

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このアルバムのリリース情報を知った時、
「わぁ〜、すみれさんと一馬さんだぁ〜」って、興奮したのだけれど、
栗林さんと藤本さんは、『星を漕ぐもの』でも共演していてとても良い相性でしたよね。
そこに、多彩な表現力と歌心を持つベーシスト須川さん。
一人ひとりが、とても個性的&独創的な御三方♪
 

栗林さんのオリジナルが4曲、藤本さんのオリジナルが3曲、全7曲。
 

オープナーは、タイトル曲で栗林曲「Tides of Blue」、透明感が溢れ出るように美しいフレーズが次々と続く。ピアノとギターで作り出す美しい空間に映える存在感のあるベース。
 
栗林曲「The Ways to Come Back Home Again」、郷愁溢れるメロディと憂いあるギター、温もりある3人のハーモニー。
藤本曲「Let Me...」、優しく抱擁力あるギター、爽やかで透明感あるピアノ、悠然と進むベース、息の合ったインティメイトな演奏。
藤本曲「Dew」、骨太なオーラを放つベース・プレイから一転繊細なアンサンブルを優雅にキメる3人。
 
栗林曲「Here My Home」、柔らかでハートウォーミングな時間が続く…。
藤本曲「Pathway to Light」、温かな日差しに包まれているような美しくメロウ。
終演は、栗林曲「Road」、周りに溶け込むような静かで穏やか…時折熱をもちながらも…穏やかな面持ちを崩さず…
 
 
繊細で透明感溢れる音風景だけれども、冷たさはなく温もりのある穏やかな時間。
ハートウォーミングでリラクゼーションたっぷり♪
 

1. Tides of Blue
2. The Ways to Come Back Home Again
3. Let Me...
4. Dew
5. Here My Home
6. Pathway to Light
7. Road
 

栗林 すみれ (p)
藤本 一馬 (ac-g)
須川 崇志 (b)
 

今日のおまけは、レーベルがあげていたトレーラー。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

2025年3月16日 (日)

洗練された3人のロマンチックな会話 『Safe Place / Julian & Roman Wasserfuhr with Jörg Brinkmann』

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ピアノとトランペットのロマンチックなドイツの兄弟ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフールの新作!

ゲストは、2018年リリースの『Relaxin' in Ireland』でも共演しているチェロ奏者のイェルク・ブリンクマン(?)。
 
 
10曲中9曲が兄弟のオリジナルで、1曲スティングの曲。
オープナーは、ピアノとチェロが優しく会話し、ジュリアンのトランペットが魅力的に加わる「Vent Chaud」、柔らかで爽やかな空気。
どこか懐古的な雰囲気「Dodo」。甘く香る「Dancing Windmills」。
「Movimiento」、チェロのボーイングがクラシカルで哀愁漂う。
高揚するトランペットが物語を深める、スティングの「Fields of Gold」。

 

「Solitude」、ポール・ヘラーのサックスが音の広がりと色彩を加える。
「 El Caballo Valiente」、叙情的でトランペットとサックスの絡みが素晴らしい。

 
穏やかななかにどこか悲しみを秘めた、「Luzifer」。
タイトル曲「Safe Place」、親しみやすいメロディ、柔らかな響き、ホッとひと息。
終演は「Perfect Tiny Moment」、美しいチェロのボーイングにうっとり、その後もジュリアン、ローマンのロマンチシズム溢れる繊細な演奏…。
 

リラクゼーションたっぷり、叙情的で洗練された3人のロマンチックな会話。

 

1. Vent Chaud
2. Dodo
3. Dancing Windmills
4. Movimiento
5. Fields of Gold
6. Solitude
7. El Caballo Valiente
8. Luzifer
9. Safe Place
10. Perfect Tiny Moment

 

Julian Wasserfuhr (tp, flh)
Roman Wasserfuhr (p)
Jörg Brinkmann (vc)
Paul Heller (sax) #6, 7

 

今日のおまけは、ご本人たちがあげていた「Dancing Windmills」。

 

 

んじゃ、退散♪

2025年3月15日 (土)

フレス、ガリアーノ、ラングレンの『Mare Nostrum』の4枚目がリリース♪

3月25日に『Mare Nostrum』の4枚目がリリースされる♪
 


2007年に1枚目がリリースされたパオロ・フレス、リチャード・ガリアーノ、ヤン・ラングレンの哀愁トリオが『Mare Nostrum III』より6年ぶりにアルバムをリリース!
 

★ Mare Nostrum IV / Jan Lundgren Paolo Fresu  Richard Galliano ★

Mare_nostrum_4

 

当然、メロディアスで哀愁に満ちた曲と演奏のはず!
レーベルのHMページには、ガリアーノの楽器の記載にバンドネオンがないのですけど…
どうなんでしょ。間違いかな。
 
ジャンル・ボーダレスで哀愁に溢れた作品だろうなぁ。
 
まずは、リリースが楽しみです♪
 

1. Belle Ile En Mer
2. Alone For You
3. Hope
4. Hidden Truth
5. Colette
6. Eloquence
7. Daniels Farfars Lat
8. La Vie En Rose
9. Man In The Fog
10. Float
11. Life
12. Lullaby For Two
 

Paolo Fresu (tp, flh)
Richard Galliano (acco,  melowtone)
Jan Lundgren (p)
 

んじゃ、退散♪

«アンサンブル重視、ソロのスペースも大きくもうけた即興も重視のハイレベルな演奏ばかり「SF Jazz Collective @ Blue Note東京 ( 3/6 2nd)」

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