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音楽で拡がる輪

JAZZ(Far North )

2018年2月 4日 (日)

即興が即興を生む 『Lucus / Thomas Strønen's Time Is A Blind Guide』

Lucus

ノルウェー、オスロ出身のドラマー、コンポーザーのトーマス・ストレーネンの新作。
前作『Time Is A Blind Guide』のタイトルをそのままバンド名にして、ストリングスを入れた構成も同じ。ピアニストが、Nakamaで新潟にも演奏にいらしたノルウェー在住の田中鮎美に変わりました。Nakamaをはじめ、北欧で即興演奏の中で研鑽を積んでいる彼女の加入はポイントが高そうですね。
1曲目の「La Bella 」を除く曲は、本人のオリジナル。「La Bella 」は、ストレーネン、ヴォーガン、オーセの共作。

オープナーは、ストレーネン、ヴォーガン、オーセの3人の共作「La Bella 」、即興的、実験的な演奏が続く。美しく、クラシカルで弦楽器が様々な形で空間に現れ、消える…このアルバムのプロローグにぴったり。弦楽器を中心にしたエモーショナルな「Friday」、硬質なピアノとメンバーが静かに呼応する「Release」。一瞬、冒頭のピアノに日本的な情緒を感じた「Lucus」。それは、幻だったような美しさ。弓引きの音が気持ちを遠くに遠くに運んでくれる「Fugitive Places」、静謐で美しい空間。
一転、鳴り響くドラムにアヴァンギャルドに呼応するメンバー。「Baka」は、それまでとガラリと雰囲気が変わります。ちょっと、フォークっぽい明るさのある「Wednesday」。低音鳴り響くベースから始まる「Tension 」、緊張感漂う中フィーチャーされるピアノ、透明感ある硬質なタッチ、ダークな雰囲気でドラムとやりとりが迫力満点。
「Truth Grows Gradually」、弦楽器同士のやりとりが面白い。本当に色々な音がでますよねぇ。
ヴァイオリン、ピアノ、ドラムの即興から即興を生む自由な演奏が素晴らしい「Islay」。
終演は、その自由度が各自もっと高まる「Weekend」。自由を謳歌する奏者たち。

自国贔屓というわけではないのですが、田中鮎美のピアノが素晴らしい。
音、即興、感情表現、鍛えられたしなやかな筋肉美をみるようでした。
そして、トーマス・ストレーネン、恐るべし! 昨今、どこの国でもドラマーから目が離せませんよね!!


1. La Bella
2. Friday
3. Release
4. Lucus
5. Fugitive Places
6. Baka
7. Wednesday
8. Tension
9. Truth Grows Gradually
10. Islay
11. Weekend

Thomas Strønen (ds)
Ayumi Tanaka (p)
Håkon Aase (vin)
Lucy Railton (vc)
Ole Morten Vågan (b)

今日のおまけは、レーベルのトレーラーですね。

ちょうど、新潟にお仕事でKanazawa Jazz daysのkenさまがいらしてて、いろいろとお話する機会がありました。
2人で、「田中鮎美すげぇ、最近の奏者すげぇ!!、本田珠也、、生で聴きてぇ。。」と、なったのでありました。笑
いや、他にも話したけどね。。(^_^;)

んじゃ、退散♪

2018年1月20日 (土)

まさに美サイレンス 『Contra La Indecision / Bobo Stenson Trio』

Contra_la_indecision

スウェーデンの至宝、ボボ・ステンソンのトリオが新譜をだしました!
2015年にはソロで来日し、内省的で集中力のある孤高のピアニストぶりを拝聴させていただいたのですが、翌年にはこのトリオで来日し、仲間と演奏を心から楽しんでいる外向きな様子が忘れられません。
2012年に『Indicum / Bobo Stenson Trio』も衝撃的な美しさでしたが、今回も期待に違わず素晴らしい!
メンバーのオリジナル7曲とシルヴィオ・ロドリゲスのタイトル曲、クラシック曲など、全11曲。

オープナーでタイトル曲のキューバのシンガーソングライター、シルヴィオ・ロドリゲスの「Canción Contra La Indecisión」。ロドリゲスの曲ってこんなに可愛らしかったっけ。。m(_ _)m リリシズムに溢れ透明感ある柔らかな演奏。
ベースのアンダーシュ・ヤーミンの「Doubt Thou The Stars」。音の少ないピアノの向こうで響くボーイング、ヨン・フェルトの金属系の繊細な音が美しく響く、少しアブストラクト場面が、一転、動き出しスィングする哀愁のピアノトリオへ。聴き惚れるベースソロ。。
哀愁溢れるバルトークのスロヴァキアの民謡「Wedding Song From Poniky」、クリスタルのようなピアノ響き、その向こうに踊るベース。
暗闇に浮かび上がるようなベースソロで始まるヤーミン曲「Three Shades of A House 」。少しづつ3人の音が寄り添いはじまり美しいメロディを奏で始める。静かなる心象風景。
エリック・サティの「Élégie 」。流麗なピアノとベース、ドラムとの絡み。特にピアノとベースは一心同体ですよね。フェデリコ・モンポウの「Canción Y Danza VI 」、哀愁の権化。
今回唯一のステンソンの曲「Alice」。冒頭から幻想的な風景がひろがり、3人の創り出す抽象的な空間が美しすぎて白眉。ヤーミンの曲「Oktoberhavet 」、冒頭の大海をうねるようなボーイングが心を乱す。叙情豊かなピアノに心を任せる。秘めた情熱。
3人名義の即興曲「Kalimba Impressions」、あのカリンバにインスパイアされたってことよね?
ヤーミンの曲が2曲続きます。まずは、グルーヴィーで躍動感ある「Stilla 」。
終演は、メロディアスで音を最小限に絞った「Hemingway Intonations」。3つの世界が自然と重なっている。思索的で美しい演奏でした…。

前作に引き続いて美サイレンスとしか言いようのない美しさ。
3人の個性がうまく重なり合った空間での、、絶妙な感覚の共有が素晴らしい。
誰1人ぬけても成り立ちませんよね♪


1.Canción Contra La Indecisión
2.Doubt Thou The Stars
3.Wedding Song From Poniky
4.Three Shades of A House
5.Élégie
6.Canción Y Danza VI
7.Alice
8.Oktoberhavet
9.Kalimba Impressions
10.Stilla
11.Hemingway Intonations

Bobo Stenson (p)
Anders Jormin (double bass)
Jon Fält (drums)

ライブの時にとても印象的だったのは、重鎮2人のヨン・フェルトへの眼差し。
若い素晴らしい才能をこころから認めめて、仲間として一緒に楽しんでいました。

今日のおまけは2017年のジャズフェスの映像。

んじゃ、退散♪

2018年1月13日 (土)

暖かな部屋で穏やかな音楽を 『Hummingbird / Helge Lien | Knut Hem』

Hummingbird

新潟市は、基本的に雪は多くないのですが、、
この2日ほど、、大雪となってしまいました。
降りしきる雪、、それは観ているだけならば、、とても綺麗です。
でも、現実は、渋滞になったり、事故ったり、雪かきしたり、と、余分なお仕事ばかりです。疲れてぼ〜っとした頭に、やんわりと温かな音楽。

大好きなヘルゲ・リエンのデュオです。
お相手は同国のノルウェーのドブロとワイゼンボー奏者、Knut Hem。(読み方がわかりません。m(_ _)m)
リエンは、ピアノ、お相手は、ドブロとワイゼンボーと記されています。
互いのオリジナル曲を演奏しています。リエンが2曲、お相手が5曲、カントリー曲1曲。そして、ダウンロードのボーナストラックが付いています。

オープナーは、スティールギターのように空気を震わせる弦楽器の音に透徹なピアノが重なる穏やかな曲「Dis」。心に染み渡るメロディ。
エキゾチックなメロディに心奪われる「Take Another Five」。ちょっとアップテンポな曲を流麗に弾きこなす2人。互いの掛け合いもいい感じ。
厳しい冬への温かな想いがこめられた「Winterland 」。私の心はラップランドの大自然へ。ドラマチックな演奏。
穏やかなピアノで始まるリエンのオリジナル「Moster」、柔らかな音で穏やかな2人の会話。
ゆっったりと楽しい会話が続く「Music Box」。少しだけ哀愁を帯びたメロディと演奏にうっとり「Rafferty」。各所で聴かれるリエンのソロは素晴らしい。カントリーのジェリー・ダグラスの名曲「We Hide and Seek 」は、丁々発止で!やっぱり、二人とも超うまい♪
アルバムの終演はタイトル曲リエンの「Hummingbird 」。この穏やかな世界にいつまでも浸っていたい。。

とても穏やかなアコースティックな世界。どの曲も優しく、美しく、ほっとしますね。
外は寒いけれど、、暖かな部屋で温かで穏やかな音楽を。

1. Dis
2. Take Another Five
3. Winterland
4. Moster
5. Music Box
6. Rafferty
7. We Hide and Seek
8. Hummingbird

Knut Hem (dobro / weissenborn)
Helge Lien (p)


今日のおまけは、「Moster 」。一週間のお疲れを癒してくださいな。


Moster (promo video) from Helge Lien on Vimeo.

新潟市内は晴れてます!
どうか、そのまま。。

んじゃ、退散♪


2018年1月 8日 (月)

モノクロームの心象スケッチ 『Heal The World / Open Trio』

Heal_the_world


スウェーデンのピアノトリオ。
10年くらい前に、『Goodbye Everything』という、3人の顔のジャケットのアルバムでデビュー。今回も同じメンバーです。
リーダーでピアニストのヨアキム・シモンソンがオーナーのFound You Recordingsからの4作目?ですかね。「Very Early」を除き、ピアニストのオリジナル。

オープナーは、ラーシュ・ヤンソンの歌心に通じるあたたかなメロディ「You Human」。ゆったりと心に染み込んでくる。3人の息もぴったり。
静かに心象風景を映し出すような「Like A Rainbow」。少ない音でのやりとりは、夢の中の会話。
エキゾチックで哀愁を帯びた「Malala」。ビターテイストで緊張感ある演奏、インタープレイ。
端麗でリリシズム溢れる「Very Early」は、趣深い。
ダークで張り詰めた雰囲気の「Bass」。常にスリルを感じる。表情豊かに歌い上げる、ロマンティックな「To The Moon And Back」。ダイナミックでシリアスな「Drums」。
終演は穏やかに、音の一つ一つを吟味した「Serenity」。心に余韻を残して。。

内省的で、ダークで陰影ある演奏。寡黙だけれど表情豊かな演奏。
肩の凝らない、力の入らない抽象具合が素敵です♪

1. You Human
2. Like A Rainbow
3. Malala
4. Very Early
5. Bass
6. To The Moon And Back
7. Drums
8. Serenity

Joakim Simonsson (p)
Pär-Ola Landin (b)
Daniel Olsson (ds)

今日のおまけは、このアルバムのトレーラー。

連休ですが、お正月明けの休みは忙しいですよね。
んじゃ、退散♪

2017年10月25日 (水)

やっぱりラーシュが大好き! 『Under the Clouds / Nordic Circles』

Under_the_clouds


ノルウェーのドラマーAnders Thorénのプロジェクト Nordic Circlesの第二弾。
前回は、ヘルゲ・リエンやトーレ・ヨハンセンといった北欧スターを起用したアルバムだったのですが。。
今回もすごい!スェーデンのラーシュ・ヤンソン、ノルウェーのヤコブ・ヤング、デンマークのイェスパー・ボデルセン、って。。
しかもですよ、1、2、6.9がヤンソン曲、3、5、7がボデルセン曲、4曲目は即興で、8曲めはスェーデンの作曲家の曲。

泉のように美しいラーシュのピアノからはじまる「Under The Clouds」。ヴォイスも含めて様々な音が美しく重なり瞬間ラーシュ曲のフレーズが現れたりとアルバムのプロローグ。
モアヒューマンの1曲目、名曲「A Beautiful Smile」。いつ聴いても、暖かく私たちを迎えてくれるラーシュのピアノ!ボデルセンのベースもヴォーカルに負けずに歌っている。ナチュラルで明るいヴォーカルにお似合いです。名手ボデルセンの技が冴え渡る「Special One 」。溌剌としたグルービーなピアノ、情感あるサックス、高速フレージングで歌い上げるギター…。インストで大盛り上がり♪
クールで幻想的にヴォイスをいれた即興曲「Searching For Meaning 」、夢の中。
優雅に丁寧に感情を移入するヴォーカルが心に残る「Another Heart 」。次々と変わるソロも聞き応え充分。キャッチーなメロディーね。幽玄、荘厳な雰囲気が北欧的な「Ahimsa」。
スティファノ・ボラーニとのアルバムにもでてくる「Orvieto」は、スキャットで歌い上げ、魅惑的な表情。ラーシュが生き生きしてます。素晴らしい。
スェーデンの作曲家の「Om Natten」をラーシュとヴォーカルのデュオで。
スェーデン語で歌う暗く切ない哀愁。トラッドのような深みのある演奏。
終演は、明るくはじける「School Dance」。往年のコンビのグルービーな演奏は元気がでますね♪ 
足でリズムをとりながら、のりのりのってるラーシュが目に浮かびます!

企画モノならではの拾い物が詰まったアルバム。
ラーシュとボデルセンの名コンビが全編で新譜で聴けるなんてね!
そして、ヤコブ・ヤングの思わぬ参加、歌心にもウキウキします。
もちろん、この企画とサウンドをまとめ上げたドラムには金賞差し上げてしまいますね。

やっぱり、私はラーシュが大好き!

1. Under The Clouds
2. A Beautiful Smile
3. Special One
4. Searching For Meaning
5. Another Heart
6. Ahimsa
7. Orvieto
8. Om Natten  
9. School Dance

Siril Malmedal Hauge (vo)
Lars Jansson (p)
Jacob Young (g)
Magnus Bakken (ts)
Jesper Bodilsen (b)
Anders Thorén (ds)

残念ながら、丁度良い動画をみつけられませんでした。。
でも、お誕生日にふさわしいアルバムを紹介できて嬉しいです!

んじゃ、退散♪

2017年10月12日 (木)

繊細なミニマリズムで創る陰影 『Aki Rissanen ソロ・ライブ @ Jazz Flash (10/11)』

Aki Rissanen ソロ・ライブ @ Jazz Flash (10/11)
Aki Rissanen (p)

Aki_rissanen

(樋口さまのお写真を拝借)

フィンランドのピアニストのソロライブに参加しました!
トリオで来日ツアーをしており、最終日は新潟でソロ・ライブです。

いやぁ、不思議な世界観だった。
右手、左手の鬩ぎ合いから生まれた音の渦に巻き込まれると、自分の位置を見失うような錯覚に陥ります。

生で聴いたわけではないのですが、トリオ(CD)よりストーリー性がある感じがしました。
ぐっと 強く心模様が感じ取れる感じとれ彼を身近に感じられる。
とはいえ、ミニマリズムの手法や 現代音楽のような知的空気満載の硬質な世界は、そのまま。

オープナーが前作『Amorandom』の「Amorandom」だったとのことですが、さざ波のような繰り返しに 知らないうちに心が開き揺さぶられる。あっというまに、知らない世界に巻き込まれてました。遠大なストーリーを感じ、特に後半の美しさは特筆もの!
3曲目に、ロンドンで行われたトーベ ヤンソンの式典?か何かのムーミンの曲。(「Adventures in Moomin land 』だそうです)これは、やっぱり フィンランド人だと思ったわ。ムーミンの物語は、実に哲学的なことが多く語られていて、そこに込められた冒険心や多様性みたいなものが躍動感ある短い演奏につまってた!
この他に、多分新譜からのオリジナルなど含めて、7、8曲。
楽譜をひろげてクラシックも演奏、、と クラシックにも疎い私には現代音楽って感じでしたが。。
そうそう、世界中のミュージシャンたちが「All The Things You Are」を演奏しますが、彼もオリジナルのような「All The Things You Are」で強烈な自己主張をしてました。。
そう、サティのような悠久の時間を感じる場面もあったり、、ミニマリズムを酷使した高揚感ある場面もあったりと、刺激的だった。
少し、体調が悪そうだったのですが、アンコールも気軽にうけてくださり、アキ・リッサネン・ワールド終演。

右手に左手をかぶせて 繊細に音に変化をつけていくのが印象的でした。音のグラデーションが凄く深くて探究心を垣間見る感じ!!
スリリングで、ちょっと尖った知的で哲学的な世界。
難解なのですが、お茶目な部分もあって、アキ・リッサネン、一筋縄では行きませんね。
う〜ん、すごかった。知らない世界、未体験な事はたくさんありますよね。。

新譜にも持っていたCDにもサインをいただいて、帰ってききました。
新譜のジャケット写真が、夏にフィンランドにおでかけしたときに行ったNuuksio National Parkでした♪
どう?下は、私が撮ってきた写真です。

Aki_rissanen2


地元でこういうライブを体験できることは、今の私にとってとても嬉しいことです。
誘致してくださった樋口さま、招聘してくださった大沢さま、そして、いつも素敵な環境を提供してくれるマスター、女将、本当にありがとうございました。m(_ _)m

追記

ご本人からセットリストが追加されてました!
なんと、オリジナルは前作中心だったんですね。
本当に、即興中心の強面なライブだったのですねぇ。。と、改めて。

1. amorandom
2. for Jimmy giuffre
3. adventures in Moominland
4. signettes
5. all the things you are (standard)
6. Ligeti Etude No 5
7. pulsar
8. blind desert encore


んじゃ、退散♪

2017年10月 7日 (土)

幻想の世界へ 『Provenance / Bjorn Meyer』

Provenance


ECMで活躍するニック・ベルチュのRoninのベーシスト、ビョルン・マイヤー。
新譜は、ベース・ソロのアルバム。ペルシャのAsita Hamidiというハープ奏者・シンガーに想いをよせた作品。
彼女の曲「Garden Of Silence」以外はマイヤーの曲。

使用するベースは、6弦エレクトリック・ベースとアコースティック・ベース・ギター。そして、多重録音も。
一般的に思い浮かぶベースのソロアルバムとはかなり一線を画しますね。
まるでギターとエレクトロニクスを使ったアンビエントな音風景です。

オープナー「Aldebaran」から静かで幻想的な雰囲気。多くの曲は、残響音とミニマルの吸引力で夢の世界に誘い込む。「Three Thirteen」、「Traces of a Song」のように感情の流れを感じる曲もある。
「Squizzle」は、アコースティック・ベース・ギターなんだとおもうのですけど、かなり強く主張する。
「Dance」とか。ほんとギターのよう。唯一のカバー曲「Garden of Silence」は、翳りのある胸に響くメロディ。
終演は、少し現実の世界に引き戻される音造り「Merry-Go-Round」。

基本的には、残響を効かせ、ミニマルなフレーズを繰り返しながら、1音1音を大事に響かせる世界です。
でも、多彩で飽きることはない。心のすぅっと、、静かに、、あたたまっていく感じ。
気持ちのよい音空間で、寝落ちしそうな(褒め言葉)曲もあり、とても幻想的夢のような風景が広がってる。

静かな心落ち着く夜の音風景でした。秋の夜長にいかがでしょ?

1. Aldebaran
2. Provenance
3. Three Thirteen
4. Squizzle
5. Trails Crossing
6. Traces of a Song
7. Pendulum
8. Banyan Waltz
9. Pulse
10. Dance
11. Garden of Silence
12. Merry-Go-Round


Bjorn Meyer (6-string el-b, a-b-g)
本当は、Björn Meyerですね。

今日のおまけは「 Three Thirteen」。


先日、月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる、月暈(つきがさ、げつうん)という現象を観ました。
とても、美しくこのアルバムのように幻想的な夜の空でした。

んじゃ、退散♪

2017年10月 3日 (火)

10月11日に新潟でソロライブ! 『Amorandom / Aki Rissanen』

Amorandom


10月11日にフラッシュでソロライブするフィンランドのピアニストのアルバム。
今回は、新譜の『Another North』のツアーでトリオで来日し、新潟市ではソロのライブを敢行するのですね。
手持ちの『Amorandom / Aki Rissanen』は『Ancient History / Verneri Pohjola Quartet』。
リーブマンとのアルバムが有名らしいのだけれど、それは持ってない。
で、リーダー作を聴きなおしてみました♪

反復のリズムが麻薬のように痺れる「Pulsar 」。個性的なピアノと肩を並べるベースとドラム。ちょっとフリーっぽいクールな空気「For Rainbows」。先の読めないミステリアスな展開がスリリング「Paysages pas sages」。
ちょっとエキゾチックな「Aleatoric」。知的で硬質な世界「Signettes」。
幾何学的な模様が浮かぶ「For Jimmy Giuffre」。強さ、破壊力を感じる「Eye-opener」。
変則的なリズムが印象的な「Bird Vision」。
終演はタイトル曲「Amorandom」。リリシズムあふれる北欧テイストたっぷりな演奏。
でも、最後まで迷宮に迷い込んだような不思議感がいっぱいです。最後まで一筋縄ではいかないですね。

やっぱり、北欧の人らしいクリアで硬質な音でひんやり感があるのだけど、ミニマリズムのもたらす中毒性、不安定でスリリングな尖ったダークな不可思議な世界が広がっている。
北欧のクールな空気感と、熱い演奏がいい塩梅に混じった知的な作品。


1. Pulsar
2. For Rainbows
3. Paysages pas sages
4. Aleatoric
5. Signettes
6. For Jimmy Giuffre
7. Eye-opener
8. Bird Vision
9. Amorandom

Aki Rissanen (p)
Antti Lotjonen (b)
Teppo Makynen (ds)

今日のおまけは 「Signettes 」

ソロの演奏もありました。

新潟市は10月11日(水)ジャズフラッシュです!

Tel. 025-224-4518

その他のツアーの詳細はこちらで!!

んじゃ、退散♪

2017年9月 9日 (土)

魂の呼応 『RaknesBrunborg @ 新潟県政記念館 (9/8)』

Raknesbrunborg

Tore Brunborg (ts)、Steinar Raknes (b)

今年の冬に「Slow Snow Quartet」で来日した2人。今回はデュオアルバム「BACKCOUNTRY」のリリースツアーです!

トーレ・ブルンボルグは、私の好きなレーベル「ECM」、「ACT」のレーベルで多くのアルバムに参加しているノルウェーはもちろん北欧のエースです。先日もアダム・バウディフのアルバムでも存在感ありました。音色はブライトですがゆったりとした演奏、空気を多く含んだざっくりした演奏など独特で北欧サウンドだと思います。
スタイナー・ラクネスは、その力強い爆発的な演奏テクニックと心に届く歌で、やはり、独自のスタンスを築きあげてるエースです。
その2人がタッグを組んで、『BACKCOUNTRY』というアルバムをリリース。
このユニットでは、スタイナーは歌っていませんが。
そのツアーで来日、来新潟、もう、随分前から胸がときめいていました。

さて、今回のライブの場所は新潟県政記念館。すでに、100年以上の歴史のある重厚な建物です。そして、その旧議事堂内での完全アコースティックライブです。
早めについて、開場まであたりを見回すと、高い天井とシックな内装が落ち着きます。
ついた時から、遠くに響いていたサックスは控え室に入ってしまいましたが、ベースは独りで演奏をしています。気がつくと弾き語りをしてました。知らない曲なのですがよく通る声と少し哀愁のある旋律でに思わず聴き惚れてしまった。2、3曲歌ったとおもいます。

開場時間になり、最前列の真ん中に陣取った。我ながら、大人気ないつうか、、子どもだとおもいます。。
定刻前に、館長さんから建物の説明、主催者から2人の紹介があって、、いよいよ開幕!

テナーサックスとベースのメロウなサウンド。ブライトなサックスの音、力強いベースの響き。コード楽器が無いわけですが、互いに2人しか居ないことをしっかり意識した演奏で、単にベースとサックスの叙情的な静かな演奏では終わらない工夫と機知に富んだ聴きごたえたっぷりの演奏がつづきました。ベースの爆発力、本当にすごかった!
静(サックス)と動(ベース)的な対比も面白かったのですが、時々、この立ち位置が逆転する場面もあり一筋縄ではいかない演奏に高揚しました。サックス奏者は時折、静かに押し寄せる波のようにエネルギーがぐっと一気に上がる。
また、サックス奏者が会場内での管の方向や立ち位置で得られる響きをかなり体得していて、演奏に活かしていた。さすがトップクラスのミュージシャンだなぁ、と、感嘆。
ベースの歌声もはっきり聴こえて、その躍動感に飲み込まれます。
全体には、2人のゆったりとした(懐の深い)会話に聴こえてくるのですが、それらはノルウェーの厳しい気候、美しい大自然がバックボーンに生まれてくるんだろうな。でも、雪国(日本)の私たちにも通じる情愛や郷愁もたくさん感じました。
歴史ある建物が持っている存在感と結びついてより深みがましたのでは?と思います。

ライブは、新譜を中心に進みました。
終演が近づくにつれて、1曲への拍手が大きくなっていきます。
それを感じ取ってくれた2人が、アンコールを快く受けてくれて感動的にライブが終わりました。
生で聴いた「アルフォンシーナと海」は、、きっと、ずっと忘れないでしょ。
アルバムにも収録されてますので、また、時間ができたらゆっくり聴きたいとおもいます。

ものすご〜〜く、久しぶりのライブでした。
県政記念館の高い天井にこだまする慈愛に満ちた音楽に酔いしれました。
大沢さま、樋口さま、いつも、ありがとうございます。m(_ _)m

ツアーは続きます。ぜひぜひ!!

9/9(土) 上越 ラ・ソネ菓寮春日山店  (17:30 start)
9/10(日)横浜 Airegin (13:00 start)
9/10(日)新宿 Pit Inn  (20:00 start)
9/11(月)柏 Nardis  

今日のおまけは「BACKCOUNTRY」。

んじゃ、退散♪

2017年4月 7日 (金)

春雨のような 『Potsdamer Platz / Jan Lundgren』

Potsdamer_platz


元祖ピアノの貴公子ヤン・ラングレンも50歳を超え、ベテランです。
最近は、母国スウェーデンのトラッドに根ざした洗練されたジャズの世界。
今回のリーダー作は、フィンランドを代表するサックス奏者ユッカ・ペルコの入ったカルティット。e.s.t.のベーシストだったダン・バーグランド、デンマークの音色の美しいドラマーモーテン・ルンドとくれば欧州ジャズファンは聴いてみたくなるのでは?
同国のギターリストの曲「Tväredet」以外は、ラングレンのオリジナル。

オープナーでタイトル曲「Potsdamer Platz」で、陽気に始まります。グルヴィでご機嫌!
一転、しっとりと美しいバラード「No. 9」、叙情的なメロディと演奏に胸がキュンとする。
スウェーデンのトラッドとジャズを邂逅させた夭折のピアニスト、ヤン・ヨハンセンへのリスペクトを強く感じる「Lycklig Resa」。三拍子でスィング、郷愁ある優雅なメロディにペルコのサックスが見事にマッチ。
4人で鋭く切り込む「Bullet Train」、トリオの息もぴったり。ダイナミックに盛り上がる「The Poet 」。
ロマンチックでリリシズム溢れる「Never Too Late」。転調とテンポチェンジを繰り返しスリリングな「Twelve Tone Rag」。柔らかでエレガントな「Song For Jörgen」。
エキゾチックなメロディとブギウギ風のピアノラインでがノリノリな「Dance Of Masja」。
ベースソロが沁みる美しく儚い「On The Banks Of The Seine」。
終演は、同国のギターリストの曲で「Tväredet」。哀愁ある素朴なメロディを奏でるソプラノが美しい。
ここまで、ラングレンの曲もとても素晴らしく捨て曲なし無しなのですが、そのラングレンが終演に持ってくるだけあって、とても美しい曲です。

ラングレンの故郷スウェーデンの風土に基づいた伝統の音とジャズの融合という感じ。
改めて、ラングレンのジェントルで柔らか、雑味のないセンスの良いピアノに北欧のピアノの貴公子たる所以を。
スウェーデンのジャズはどこか人肌の暖かさ柔らかさがあって、、今の季節に降る春雨のよう…。


1.Potsdamer Platz
2.No. 9
3.Lycklig Resa
4.Bullet Train
5.The Poet
6.Never Too Late
7.Twelve Tone Rag
8.Song For Jörgen
9.Dance Of Masja
10.On The Banks Of The Seine
11.Tväredet

Jan Lundgren (p)
Jukka Perko (as, ss)
Dan Berglund (b)
Morten Lund (ds)

今日のおまけは「Tväredet」。

雪国の春は、梅や桜、、水仙などの春の花が一気に咲きますよ。
春雨も匂い立ちますね。

んじゃ、退散♪

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