2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

音楽で拡がる輪

« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »

2018年6月

2018年6月30日 (土)

地中海の光景も見えるブラジル音楽♪ 『Que Bom / Stefano Bollani』

Que_bom


イタリアのピアニスト、スティファ・ボラーニ。かつては、イタリアの重鎮トランペッター、エンリコ・ラヴァのご寵愛を受け、日本では、Stuntレーベルでの『Mi Ritorni in Mente』もヒットし、ECMからも、ACTからもリーダー作を出し、あの大御所チック・コリア先生ともデュオをだしているというイタリアを代表するピアニストです。
もともと、歌手を目指していたそうで、非常に幅広いスタンス。
「え……」って、撃沈のアルバムもあったりするのですが、ブラジル音楽の造詣の深さと敬愛ぶりは有名!
久しぶりのブラジル音楽集でっす!!

ブラジルのベースの達人、ジョルジ・エルデルをはじめ、素晴らしいミュージシャンが参加。
メセニー・グループに居たパーカッショニスト、アルマンド・マルサルも参加してま〜す。
でもって、ゲストも豪華!!
カエターノ・ヴェローゾ、ジョアン・ボスコ、ジャキス・モレレンバウム、アミルトン・ヂ・オランダって、眩さです。

オープナーの「Sbucata da una nuvola」から、クイーカが可愛く鳴ってブラジル気分満載。
軽快なピアノサウンドを中心に様々な光景が流れてくる。
そん中で、光るのがカエターノ・ヴェローゾがヴォーカルで参加している「La nebbia a Napoli 」。
ジャキス・モレレンバウムのチェロも歌い、ブラジルとイタリアの哀愁が融合した心奪われる時間。
バンドリンの名手、アミルトン・ヂ・オランダが参加の「Ho perduto il mio pappagallino 」は、ピアノとバンドリンの高速おいかけっこが楽しい。
カエターノのギターとヴォーカルの憂いに耳が釘付け、うっとり官能的な「Michelangelo Antonioni」。
アンニュイな曲調に、モレレンバウムの優雅なチェロの響きが美しい「Il gabbiano ischitano」も印象的。
ジョアン・ボスコの情熱的なヴォーカルとギターで、心が鼓舞される「Nação 」は、力強く…。
終演は、次第にヒートアップしていく、タイトル曲「Que bom」。ハッピーな気分で終了!

16曲、72分という時代を逆行するお仕事なのですが、そんなことは、全くきにならず、、
大きな声で『Que Bom (いいね!)』と、さけびましょ。

1. Sbucata da una nuvola
2. Galapagos
3. Certe giornate al mare
4. La nebbia a Napoli
5. Habarossa
6. Uomini e polli
7. Ho perduto il mio pappagallino
8. Criatura dourada
9. Michelangelo Antonioni
10. Accettare tutto
11. Ravaskia
12. Olha a brita
13. Il gabbiano ischitano
14. Aleijadinho lê o Codex Seraphinianus aquì
15. Nação
16. Que bom


Stefano Bollani(p)
Jorge Helder (b)
Jurim Moreira (ds)
Armando Marcal (per)
Thiago da Serrinha (per)

Guest
Caetano Veloso (vo , g) #4,9
Hamilton de Holanda (bandolim) #7
Jaques Morelenbaum (cello) #4,13
João Bosco (vo, g) #15

今日のおまけは、ご本人があげていた「 Galapagos 」。

暑気払い、って、感じではないですよねぇ。
でも、暑い時に、ぴったりだとおもいます。

んじゃ、退散♪

2018年6月28日 (木)

山古志「牛の角突き」の1日  『闘牛×音楽プロジェクトThe Bullfight / K-FUNK & Soulsonic (本間克範)』

山古志「牛の角突き」ツアーとコラボ 『闘牛×音楽プロジェクトThe Bullfight / K-FUNK & Soulsonic (本間克範)』

Img_1295


新潟の誇るファーストコール、ドラマー本間克範氏の自費出版作品!
内容が、ちょっと変わっていて、、
「小千谷、山古志に古くから伝わる伝統行事をめぐる「牛の角突き」ツアーとのコラボレーション」なのです。

なんでも、2年前に観た「山古志の牛の角突き」に、熱く心を揺さぶられたうえに、若い世代が伝統行事を復興しようと奮闘している姿に突き動かされ、自分も一肌脱ぎたいと思ったのがきっかけのようです。

そこで、「闘牛場を包む雰囲気をイメージした音楽を」と、思い立ち、宅録、多重録音で挑戦。
もともと、一途でまっすぐな方なのですが、

「全曲を作・編曲、全楽器演奏、全曲録音及びミックス、更にはジャケットデザインと完全一人作業で、またせっかくの機会なので20数年ぶりにベースの弦を交換し(笑)、昔製作した縦型の自作カホンも持ち出し、仕舞にはDJ HoMMaまで出てきて、もう本間克範大集結になっております。」

と、全身全霊の渾身のソロ・プロジェクト!

角突きのある日の、夜明けから、夕暮れまで表現しています。
ドラム、パーカッション、太鼓、打楽器を中心に様々な楽器、機械を行使したソロ・プロジェクト。
素晴らしい打楽器の腕と、豊かな感性、唯一無二のアイディアが一体化して、
「牛の角突き」という山古志の誇りある行事を見事に現した1枚です。

1. 山の夜明け 〜Dawn of The Mountain〜
2. The Bullfight
3. 角突き 〜Horn Attack〜
4. Village in Twilight
5. The Bullfight - DJ HoMMa Remix (Bonus Track)

ライナーのご本人の解説を読んでいると、「牛の角突き」行きたくなりますね。
まずは、お手元に1枚。1000円です!

んじゃ、退散♪

2018年6月26日 (火)

『ジャズ批評 204号』 がでました〜♪

『ジャズ批評 204号』がでました〜♪

204


特集は、様々な角度でハードバップをとらえた

『ハード・バップの大名盤』


懐かしい、アルバムのオンパレード。
あれも、これも、持ってる、、いや、聴いた、、青春時代がよみがえりますね。

春先に観た、「私が殺したリー・モーガン 」、リー・モーガンの死のドキュメンタリーがDVDになったとありました。とてもやりきれない映画で、許しがたかった。
私には、珍しいことなのですが、今、思い出しても腹立たしい、って、気分です。


いつもの「新譜紹介」は、


★ Benign Strangers / Davy Mooney & Ko Omura


★ e.s.t. live in london

★ Seymour Reads the Constitution! / Brad Mehldau Trio


★ Shades of Sounds / Alessandro Galati Trio

ガラティの新譜は、小針俊郎氏も推薦しており、ダブルでのレヴューとなりました。

「New Disc Pick Up」は、1枚。


Mito - Solo Piano Improvisations - / Michel Reis


最後に、お世話になった故 松坂 妃呂子氏の著書の紹介です。

『ジャズ古今往来』(ジャズここんおうらい) 松坂妃呂子 著

Kokonourai

ご本人曰く

「すてきな音楽、ジャズに出会って毎日聴きたいみんなで聴きたいとジャズ喫茶「オレオ」を開店しました。ジャズをもっと深く知りたいと雑誌『ジャズ批評』を創刊し編集発行人を47年続けています。その47年間にジャズのスタイルが変わりました。編集部内にはたくさんの難問がありましたがジャズのアルバムを聴くことも観ることも楽しくいつも燃えていました。ふと気づいたら81歳でした。」

あんなに、穏やかな方が、ジャズというキーワードに突き動かされ、人生を突き進んでいく様子にびっくりします。

私のような人間にも丁寧に接してくださって、本当にありがとうございました。m(_ _)m
どうか、ごゆっくりとお眠りになってください。


んじゃ、退散♪


2018年6月22日 (金)

贅沢すぎる時間 『二重奏』ツアー @ JAZZ Flash (6/21)

『二重奏』ツアー @ JAZZ Flash (6/21)」

金澤英明 (b) 栗林すみれ (p)

36063673_1161836180620521_717587219

そのふわふわとした小さな可愛ぃピアニストは、ピアノを弾き始めると、圧倒的な存在感を示した。
優しさ、温かさ、そして、強さを秘めたピアノの音。一気に視線を釘付けに。

1曲めの「I Loves You Porgy」のメロディの向こう側にあるポギーの慈悲深さがシンシンと伝わって来るようでした。なんか、この1曲でここに来れてよかったとしみじみ思う。

人生を積み重ねた味わい深く太いベースの音と2人で創り上げる至福の世界。
滔々とピアノを弾きながら、湧き上がる気持ちも声で歌う。
それが、また、良い。一緒にその世界に入り込む。

たぶん3曲め「Children’s Play Song」と時折ベーシストの方を嬉しそうに見つめながら演奏を進めていく。「Children’s Play Song」は、内部演奏も入ったアグレッシヴな演奏。
ベースとの阿吽としか言いようのないやり取りは圧巻。スケールの大きな演奏。

アルバムの演奏とは、まったく、違うヴァージョンに思えた。きっと互いの信頼度がずっと高まっているのだろうなぁ。
同じ曲でも、その時その場にしかない世界を毎回毎回創り上げていくのだろうな。
演奏は、その都度違うものは常識だよ、って、言われそうだけど、そういうレベルじゃない。
常に新世界!
じゃなくちゃ、あんなに楽しそうな「期待の眼差し」でベーシストを見つめることはできないと思う。
1曲、15分前後、そのテーマで遊びつくした感じ。大自然の中で転げ回って遊んでいる子どもよう。
1セットめの最後は、何を演奏するか、、ちょっともめて、、渋〜いベースソロから始まったスタンダードで休憩。

アルバムを聴いて、期待していた以上の世界で、気持ちが高ぶっている…私。
30分の休憩中は、手持ちになかった金澤氏の「Boys 10」を買う。

2セットめも緩急つけた魅力的な「すみれワンダーランド」が続き、高揚感が高まっているところに、ヘイデンの「Our Spanish Love Song」がきた!胸が締め付けられる。歌声が効果的すぎる。
このリリシズム、豊かな感性、、全身で彼らの音を浴びる。

なんと最後の曲は、先日のロンドン公演で演奏した日本の曲、唱歌「この道」。
この2人で、この選曲は泣けるに決まってる。ゆっくりと、噛みしめるようにテーマを奏でる。
ベースのボーイングも味わい深くぴったりだ。
すみれさまは、「おかあさんと一緒にお風呂で歌った」って、おっしゃっていたけど、亡くなった両親と田舎の道を歩いてる自分が浮かんできてしまって、不覚にも涙がにじむ。いやだな、年寄りは…。素敵な演奏でした。
そして、アンコールは、新しい曲で、『二重奏』を演奏した「蘭越」の「蘭越のうた」。
おぉ、越後の一文字が!笑 きっと、再来してくれるのだろうな。

ゆったりとした、音と音の間(はざま)にも2人の想いが込められた演奏。
2人の世界が重なり合い、そして、大きく広がる世界。
小さな木のぬくもりを感じる響の良い箱と2人の演奏が一体化した 至福のときでした…

いやあ 贅沢な時間でした…。
できることなら、今日の新発田のbirdのライブにも聴きにいきたかったですね…。
また、来てくださいね。

というわけで、持っていたCDにお2人の丁寧なサインをいただき、一緒に写真もとっていただき、、嬉しい夜となりました!

んじゃ、退散♪

2018年6月20日 (水)

運命の出逢い… 『二重奏 / 金澤英明 栗林すみれ』

Nijuso


去年、発売されたベースとピアノのデュオのアルバム。
もうすぐ、新潟のJAZZ Flashでライブがあるのです。まさか、まさかで予約しました!
なので、再びトレイにのせてみれたのだけど、至福としか言いようがない音に溢れていた。

重鎮ベーシスト、金澤英明と、アイドルみたいに可愛いピアニスト、栗林すみれが、がっちり組んだデュオ。ライナーによれば、金澤英明は彼女の音を聴いた瞬間に運命を感じたようだ。栗林すみれも気持ちは同じ。ならばと、ベーシストの故郷の自然豊かな場所での、ベースと箱が一体になれるアコースティックな環境でのレコーディング。これも、彼がずっと望んでいたことのようです。

オープナーは、オーネット・コールマンの「Mary Hartman, Mary Hartman」。エレガントで秘めた強さをもったピアノ。人生という時間を感じさせる朴訥としたベース。え〜、こんな素敵なメロディだったっけ?って、思うぐらいゆったりと過ぎる良い時間。
ベース・ソロから始まる「Londonderry Ayre」、奥行きのある、音と音の間(はざま)を大切にした演奏。
金澤オリジナル「RAKUYO」も躍動感あるベース・ソロから。枯葉のメロディを遠くに浮かべながらの即興的な力強い演奏。
チャーリー・ヘイデンの熱いラブ・バラッド「 Our Spanish Love Song」。少し、情熱的に、少し、饒舌に。
ビル・エヴァンスの「Children’s Play Song」。栗林すみれは、ピアノとパーカッションを。鈴、やら、民族楽器を効果的に。アルバムのアクセントになりますね。
スタンダード「I’ll Be Seeing You」、ベースとピアノの二つのラインが付かず離れず進行。気がつけば、ウォーキング・ベース、ベース・ソロと次々と景色が変わる白眉な1曲。
「 Improvisation」、重厚なベースと骨太なピアノの渾身のインタープレイ。
超スローテンポから始まる「All The Things You Are」。中盤の気概あるやりとりは圧巻。
手にしたばかりのグランドピアノの名前がタイトル「Halu」。ストレートに思いが宿る、明るく、期待に満ちた演奏。同じく栗林オリジナル「Mallow Sunset」、夕日と、ハーブのマロウを重ねた女性らしい繊細な曲。綺麗な音のピアノが奏でる優しいメロディ。それを分かち合うベース。
終演は、互いの音を噛みしめ合うような「Dreamsville」。このアルバムにぴったりな演奏でした…。

大自然に抱かれ、自然な響きを使って、自然体で演奏する。
運命の出会いのような2人の相性の良さを感じながら、人生に思いを馳せらせてくださいね。


1. Mary Hartman, Mary Hartman
2. Londonderry Ayre
3. RAKUYO
4. Our Spanish Love Song
5. Children’s Play Song
6. I’ll Be Seeing You
7. Improvisation
8. All The Things You Are
9. Halu
10. Mallow Sunset
11. Dreamsville

今日のおまけは、ご本人があげていた八戸デーリー東北ホールでの演奏。

新潟では、二箇所でライブがあります!

6月21日(木) JAZZ Flash(新潟市)

6月22日(金) ジャズ喫茶BIRD

ぜひ!!

んじゃ、退散♪

2018年6月17日 (日)

悪なき大地 『TIERRA SIN MAL / Silvia Iriondo』

Tierra_sin_mal


3、4年前に購入した『ANONIMA, TRIBUTO A LEDA VALLAD』に、ハマった。
とても落ち着く声、表情豊かな歌が、、いっぺんで気に入った。なので、シルビア・イルオンドの新譜を買った。
アルゼンチンのネオ・フォルクローレ・シーンでも世界的に影響をもつ彼女の新譜は、、

アルゼンチンの先住民族グアラニー族の 『悪なき大地(TIERRA SIN MAL)』という信念から生まれた桃源郷のような音風景。

参加メンバーの曲をはじめ、有名無名の曲が並ぶ。その音楽の背景、風景にあわせて曲ごとに編成も違う。でも、いつも芳醇な響きをもったシルビアの歌声が私たちを出迎え違う光景をみせてくれる。

美しくも悲しいメロディを持った「María en la Casa」が好き、カルロス・アギーレ曲でギターのキンテートという編成の「 Vicenta」も素敵だ…。ファン・ファルーのギターとデュオの「Greta」にも惹かれる。ストリングスが夢の世界に誘う「Te Quiero」の素朴な愛の形。マルティン・スエのバンドネオンが移ろいゆく心を映す「Mi Jujeñita 」…。

様々な光景が丁寧に描き出されている。
古い歌からは、普遍的な人の営みが感じられ、新しい歌からは、伝統と未来を想う。

梅雨空の下、シルビアと一緒に「TIERRA SIN MAL」を探す旅にでる。

1. Agua Dulce 淡水
2. Casi Casi ほとんど
3. María en la Casa 家のマリア
4. Clavel Doradito 金色のカーネーション
5. Vicenta ビセンタ
6. Greta グレタ
7. Te Quiero あなたを愛してる
8. Lejanías 遠くに
9. El Cauce y el Agua 川床と水
10. Mi Jujeñita 私のフヘニータ
11. Trunca del Monte 不完全な山

Silvia Iriondo (vo)
Horacio Hurtado (b)
Cato Fandrich (p)
Fernando Bruno (perc.)
guests
Lilian Saba (p)
Carlos Aguirre (g)
Juan Falu (g)
Rafael Martini (p)
Manu Sija (vin)
Mauro Turone (vc)
Martín Sued (bandneon)

今日のおまけは、ご本人があげていた動画から。

良い音楽は、聴き手に寄り添ってくれますよね。
きっと、梅雨空でも、青空でも、星空でも、、一緒に旅にでてくれると思いますよ。

んじゃ、退散♪

2018年6月15日 (金)

クリポタさまのお通りだいっ!『Beloved of the Sky / Renee Rosnes』

Beloved_of_the_sky


カナダ出身のピアニスト、リニー・ロスネス。エキゾチックな美貌もさることながら、なかなか男前なプレイと繊細で女性ならではの抒情的な面の両立したピアニスト。
とは言え、最近、、新譜をおかっけて無かったのは事実です。はい。m(_ _)m
今回は、クリポタさまの一本釣りです!!
しかし、蓋をあけてみれば、大好きなスティーブ・ネルソンやレニー・ホワイトが参加してるというお徳盤となってました…。

タイトルは、同郷の「森の魂を描いた女性画家、エミリー・カー」の絵画にインスパイアされたものだそうです。ジャケットは、1935年の同タイトルの作品。9つの珠玉の曲が並ぶ、7曲は彼女の曲。

オープナー「Elephant Dust 」から、爆発力が凄まじい。レニー・ホワイトの強力なプッシュのせいもあって、クリポタさまもブチギレんばかりに縦横無尽に吹きまくっている。怖いもの無し。
「Scorned as Timber, Beloved of the Sky」は、仄暗いテーマをソプラノで、しっとりと綺麗なピアノと絡んで美しい。
スティーヴ・ネルソンのヴィブラフォンがフィーチャーされた「Mirror Image」、ホット&クール♪ もちろん、クリポタさまも我を忘れてテクニカルに吹きまくってますよ。
「Rosie」は、今は亡きボビー・ハッチャーソンが奥様に捧げた曲。ここでは、2人との想い出の為に。激情的な演奏も入いるが、、甘く可愛らしいメロディを弾くピアノの情感豊かな表現にもうっとり。
「Black Holes」、鍵盤を上から下まで使って高速で疾走するピアノとサックスのやりとりが圧巻!それを煽るドラムも!驚愕の時間。
「The Flame and the Lotus」、クールでエレガント、不思議な感覚の1曲。
「Rhythm of the River」、ブラジリアン・ソングのような跳ねるような軽快な曲、フルートの音色がぴったり。
アレック・ワイルダーのバラッド「The Winter of My Discontent」、繊細でストーリー性の高い演奏、情景が浮かび上がってくるようなベース・ソロ。
終演は、一体感ある演奏が続く「Let the Wild Rumpus Start」、最後までテナー吹きまくったクリポタさま。いやいや、さすがアマゾネス、リニー・ロスネス、強力っす!

タイプの違う9曲、全編でクリポタさまの演奏が楽しめます。
最近は、自身のアルバムでは「知力と体力のバランスのとれた」」演奏が多いのですが、まぁ、この吹きっぷりは嬉しい悲鳴です。笑 
もちろん、バラッドでは、感情豊かな名演ですよ。
サックス奏者に徹したクリポタさまの驚愕の演奏の連続をお楽しみください♪

1. Elephant Dust
2. Scorned as Timber, Beloved of the Sky
3. Mirror Image
4. Rosie
5. Black Holes
6. The Flame and the Lotus
7. Rhythm of the River
8. The Winter of My Discontent
9. Let the Wild Rumpus Start

Renee Rosnes (p)
Chris Potter (ts, ss, fl)
Steve Nelson (vib)
Peter Washington (b)
Lenny White (ds)

今日のおまけは、「Mirror Image」。

なんだか、元気の良い演奏がつづいてますね!
んじゃ、退散♪

2018年6月13日 (水)

梅雨空を吹き飛ばせっ 『Michel Reis Japan Quartet』

Michel_reis_japan_quartet


ルクセンブルグ出身のピアニスト、ミッシェル・ルイス。
彼は、いくつかのプロジェクトを同時進行させており、これはその中の一つで、日本人の俊英奏者たちと組んだフリー・ジャズの要素の強いユニット。
2016年のツアーの時には、タイミングよく前橋市でのライブを聴くことができ、その破壊的なパワーに大興奮だったのです。
これは、2017年のツアーの来日時の録音、彼の書き下ろした7曲と4人の即興4曲。

なんて、「面構えのいい」ジャケットなのでしょ。

オープナーは、「Antigua」、1曲めから互いを煽り合うすんごい演奏。「Maebashi」は、前橋ですよね♪ 冒頭は、水の流れのように透明感あふれるピアノ・ソロ、美しくも力強いサックスの描く世界に導かれ繊細な世界へ。
一転、ドラムの叩きっぷりが気持ちいい、キメキメが嵐を呼ぶ「Everynow and Again」、疾走感あるピアノ、好きな1曲。
「Improvisation 4」、『Mito』でも堪能した、レイスの美しい即興を中心に。
しっとりと翳りのあるメロディ「Solstice」、そこから広がる難易度の高い世界。
「Improvisation 2 」、優雅さと重厚な雰囲気を兼ね備えた演奏。
密度の濃く高揚感ある「Seeking Silence 」。短く華開く「Improvisation 3」。
音数少なく切々とした「Long Ways」、ベースのボーイングが胸に迫る。シンバルの音も効果的、叙情的な1曲。躍動感と欧州ジャズのフレーズがいかしてる「Old Friends」。
終演は、勝負っ、4つの音が鬩ぎ合う「 Improvisation 1」。

レイスの持ち味である、エレガントでメロディアスな演奏も聴けます。と、西口、須川、石若の即興と四つに組んで、爆発…高揚感を生み出しています。まだまだ、可能性を秘めたバンドなのではないでしょうか?

また、生演奏を聴ける日を楽しみにしてます…。

1. Antigua
2. Maebashi
3. Everynow and Again
4. Improvisation 4
5. Solstice
6. Improvisation 2
7. Seeking Silence
8. Improvisation 3
9. Long Ways
10. Old Friends
11. Improvisation 1

Michel Reis (p)
西口明宏 (ts,ss)
須川崇志 (b)
石若駿 (ds)

今日のおまけは レーベルがあげていた去年のルクセンブルグ・ジャズ・フェスでの演奏。

んじゃ、退散♪

2018年6月11日 (月)

第40回記念くにたちコンサート「山下 洋輔 ×本島 阿佐子」 @ 新潟市音楽文化会館 (6/10)

第40回記念くにたちコンサート @ 新潟市音楽文化会館 (6/10)
山下 洋輔 (p) 本島 阿佐子 (vo)

Yamashita


ブラボー!

くにたちコンサート第40回を記念コンサートに行ってきました。
あの山下 洋輔氏と、クラシックのソプラノ歌手の本島 阿佐子氏の特別コンサート!
友人から、教えてもらいイソイソとおでかけ。
自由席で、開場より少し遅れて行ったのですが、前から4列目のピアノの鍵盤も表情もよく見える席でラッキ〜でした。

1部では、山下 洋輔氏のピアノ・ソロ 。
以前からのレパートリーである、「ゆずり葉の頃」、「やわらぎ」、「Only Look at You」、「ボレロ」。
昼から、フリージャズの世界。と、いっても、とても分かりやすい?世界で、テーマの後、感情をピアノにぶつけていく感じ。76歳のパワーと集中力に驚きます!お馴染みの、両手肘打ち、ゲンコツ 聴けて幸せです!( って、変??)
スローバラッドの「Only Look at You」も、綺麗なテーマメロディの後半はフリー・ジャズの極意を。笑

曲の合間合間に、MCをいれてとてもフレンドリーな雰囲気です。
環境の良いホールで聴ける幸せと、薄暗いライブハウスで聴きたい欲求と二つの気持ちが台頭しました。

2部では、お二人のコラボです!
『メロディーズ オブ メモリーズ』というアルバムもリリースされてるお二人の演奏。童謡がテーマです。
ジャズ・ピアノとクラシックの歌のコラボは、難しいと思うし、一つ間違うとゲテモノ扱いされそうなのですが、そこは、各自のスキルの高さがなせるワザ、ピアノはジャズ・ピアノ、歌はクラシックと言う、不思議だけど情感が増幅された世界でした。
「早春譜」で始まり、「花」、「月の砂漠」、「シャボン玉」、「五木の子守唄」、「砂山」、「雪」、「故郷」。
アンコールは「Summertime」、「星に願いを」そして、会場もまきこんで「浜辺の歌」。

「月の沙漠」の切なさはどこからくるのでしょうねぇ。レクイエムのような「五木の子守唄」も心に沁みました。記憶の彼方のある想い出が蘇るのでしょうか。
ジャズとクラシックのジャンルを超えて、たどり着いた世界ですね。
動揺ではありませんが、アンコールの「Summertime」は、歌の力に圧倒されました!!
最後の「浜辺の歌」は、山下氏のピアノで、一緒に歌う、という、楽しい企画。
さすが、くにたち同調会の皆様が集まってる会場ですね。素敵な歌声があちこちから響いていましたね。

素晴らしい機会を与えてくださったアーティストのお二人はもちろん、、コンサートを企画してくださった皆様、本当にありがとうございました!

んじゃ、退散♪

2018年6月10日 (日)

小さな音のことづて 『Pequenos mensajes sonoros / Quique Sinesi 』

Pequenos_mensajes_sonoros

現代アルゼンチンを代表するギター奏者でコンポーザー、 キケ・シネシ。
現在、来日ツアー中。今日は、山形です。友人夫婦がきっと堪能することでしょう…。
私も、過去に一回だけですが「Quique Sinesi & Hikaru Iwakawa 「deseo」ツアー@杉並公会堂」のライブにでかけ、ノックアウトされて帰って来たのです。
今回も、とても行きたくて、、いろいろとスケジュールを確認したのですが、、
まぁ、ちょっと無理。せめて、新譜の『Pequenos mensajes sonoros』を聴いて、、心を慰めよう、、って、心境ですね。

ソロ・アルバムなのですが、普通のギターの他に、10弦、7弦、ロンコロ、レキントギター、チャランゴ、バンジョと、7種類もの弦楽器を弾き分けて弦楽器マスターぶりを発揮!
すべて、キケ・シネシのオリジナルです。
タイトルの「小さな音のことづて」そのままに、オープナーから柔らかな音で、情景や心情がこめられた穏やかな世界が広がります。歓声豊かな洗練された音楽、そして、超高度な技術。でも、決して技術をひけらかすような演奏ではなく、余韻を大切にした静寂な音風景がつづきます。まるで、詩を読み上げてくれているような詩情豊かな時間。

ジャンルレスなキケ・シネシの音楽は、あなたを心の旅に誘います♪


1. Despertar
2. Los sueños
3. Aqui
4. Un dia
5. La ilusion
6. Pasos en el camino
7. Viaje
8. Atardecer
9. El valle y el sol
10. Despedida
11. Entre las rocas
12. Ciclos del alma
13. La semilla
14. Rumbo al viento
15. El agua y las hojas
16. Rio de la vida
17. Alla vas

10 Strings spanish guitar : 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 9 / 12
7 Strings spanish guitar : 3 / 7 / 8
Acoustic Guitar : 10 / 13
Ronroco : 11 / 16
Requinto : 17
Charango : 14
Banjo : 15


今日のおまけは、10弦ギターで弾く「Ciclos del alma」。

梅雨空も吹き飛ぶ爽やかさねすね。
んじゃ、退散♪

2018年6月 9日 (土)

魅惑のギター・デュオの世界 「Josen's jazz meets Fabio Bottazzo @ JAZZ Flash (6/8)」

Josen's jazz meets Fabio Bottazzo @ JAZZ Flash (6/8)
JOSEN (定仙 哲也) (g) Fabio Bottazzo (g)

34818845_1150958561708283_490164318


ツアーの3日目最終日にお邪魔しました。カウンターの端に陣取って、開演を待つ。

静かに互いの気持ちを確かめ合うような「Alone Together」。最初にL5の甘く美しいトーンが染み込んできた。ご本人は、「貴婦人」とお呼びだそうで。
最初にお互いにあったイメージが、演奏につれて少しずつ変化していく感じで、その過程をとても楽しんでいる感じ。背中合わせのギターのようで、ブルージーで切なさ漂う演奏。
次の演奏は、Fabioオリジナル「You're Cooking' Man!」、アップテンポで、まさに前に後ろに、双子の子猫が絡み合うような軽快な演奏。アイディアや引き出しのだしっこを楽しんでいるような演奏で、顔をみわせてニッコリ、もう終わり知らずの感じ。
熱くなった後は、ヘイデンの美しいバラード「First Song」。いや、美しかったなぁ。しっとりと哀愁があって、まさに「Italian Song」。アメリカでも、日本でもなく、イタリアの郷愁を感じググッときましたね。二人の描き出す光景は、よく似ている気がしました。
JOSENさまの新譜からテクニカルな感じで現代ジャズって感じの「Juggler」。まるで道化師の複雑な心境と動作を描き出すような複雑な動きのある難曲。互いのフォーローが巧みで凄いっ!ベースラインのようなフォローも効果的、どんどんと密度も高揚感も増していく!
めちゃくちゃ、濃い時間だったぞ…。

休憩。
休憩中も、観客のかたとフレンドリーにお話をしてくださるJOSENさま。
私は、リンゴ酢サワーをお代わりしてしまった。有村さま、ありがと♪

2セット目は、Fabioオリジナル「Dondolando」。イタリア語で「揺らぎ」って、意味がある曲です。曲の始まる前に、JOSENさま調弦をしてたのですが、終わったあとにパラリとひとひき、、これが、素敵。上手い方々は、楽器に触るときは、何をやってもかっこいいわ。笑
優しい曲想の2人の演奏を聴いていると柔らかな音に溢れていて、本当にお似合いのカップルのよう。なんども聴いたことがある曲なんですが、ギター・デュオが好きなこともあるのですが、私史上最高の「Dondolando」。次は、JOSENさまの新譜からジャズのエッセンスが詰まった「Bright Blue Sky」! 前に後ろに、付かず離れず、、疾走感がたまりません。続いて、同じく新譜から、、しっとり情感たっぷりの「[family]」。いやぁ、素敵な曲です。2人の描き出す光景は、結構似ていて、演奏していると曲がふっくらと膨らんでくる感じ。うっとりです。終演は、高速フレーズのキメキメがかっこいいFabioオリジナル「Red Samba」。アップテンポで、思う存分弾きまくる2人の阿吽の演奏に、みんなで息を呑んで聴き入りました!
やんやで、アンコールの拍手ですお疲れにアンコールでスタンダードも弾いてくれて(曲名失念…。)


愛機、L5の甘いトーンでグルーヴしまくるJOSENさま。Fabioさまと、まさに前に後ろに、付かず離れず2本のギターが彩る世界は素晴らしかったです!
そして、1曲、1曲に二人のアイディアがたっぷり詰まっていて、かなり長尺な演奏ばかりでした。なんつうか、、誰に遠慮することもなく、思っていることを出し切って思う存分弾いている姿にも感動!
演奏時に2人が笑顔を交わす光景は、若干嫉妬もはいりました!笑
セカンド・アルバム『[family]』を購入して、サインをいただいて帰ってきました。

しかし、楽器の上手い人たちは、シンプルに基本のプレイが非常にお上手ですよね。昨夜もJOSENさまのカッティングが、めっちゃかっこよくて私の心の中で「カッコいいっ」って、歓声が。Fabioさま嬉しそな顔するわけだ。。

打つ上げも食べ過ぎたけど楽しかったです。
マスター、あっこ女将、そして、カオルさま、本当にありがとうございました。m(_ _)m
オタクの団さま、優しい有村さま、、ご一緒できて楽しかったです♪

んじゃ、退散♪

2018年6月 8日 (金)

興奮間違いなしっ!  『e.s.t. live in london』

Est_live_in_london


スウェーデンのピアニスト、エスビョルン・スヴェンソンが、不慮の事故で鬼籍に入ったのは2008年の6月だった。
ジャズを根っこに、ロック、エレクトロなどを融合させたクリエイティヴでヒップなサウンドが、若者を惹きつけていた人気絶頂時の出来事。当初、私にはこのバンドの良さがストレートに伝わって来てなくて、ある日彼らの楽曲の良さに気が付いたのがウルフ・ワケニウスの『Love Is Real』を聴いてからなんです。その後、すぐにダイヴィング中の事故で帰らぬ人となってしまったわけです。まぁ、私のお耳は先見の明がなかったのですね…。
この音源は、その3年前の2005年『Viaticum』リリース直後のツアー中のロンドンのライブを収録した2枚組。『Viaticum』の曲を中心に、CD1に6曲、CD2に4曲。全曲3人のオリジナル。

まずは、一つ目の赤い玉手箱を…。
オープナーは、「Tide of Trepidation」。拍手と歓声で一緒にライブ会場に。
柔らかなメロディを奏でるピアノ、情感ある演奏から躍動感あふれる演奏まで緊密なトリオ演奏。駄目押しのような美しいピアノ・ソロが心を鷲掴み。
「Eighty-eight Days in My Veins」、美しさをキープ、次第に増して行く高揚感はロックのファンににも届くはず! この躍動感で、一気に、e.s.t.ワールドに引きずり込む。
シームレスにはじまる「Viaticum」は、一転してしめやかに。ボーイングも入って深く心に響く、クラシカルな演奏。
来た〜、強力なビートにのってキャッチーなメロディを繰り返す「Mingle In The Mincing-Machine」。電気処理をした?ベース、金属音で煽るドラム、超疾走感あふれるピアノ、彼らの真骨頂か、大歓声。
一転、静かなバラッド「In The Tail of Her Eye」。美しく、繊細な演奏に徹する3人。最後の効果音をひきづりながら、シームレスに始まる「The Unstable Table & The Infamous Fable」。ノイジーなエレキサウンドのような響きで会場内を満たす。刺激的、交戦的なサウンドのあとは、リリカルなピアノのアコースティックな音が響く。終演は、プログレシッヴな3人の演奏で…。拍手!

次の紫の玉手箱へ。
冒頭からアップテンポで三位一体の「When God Created The Coffeebreak」、石飛礫のように音が飛んでくる緊張感あふれる演奏。拍手!!
ベースソロから始まる「Behind The Yashmak」、ゆったりと、見知らぬ街が浮かび上がるようなエキゾチックな雰囲気。からの、ピアノが入ってのドラマチックな展開、ドラムの素晴らしいサポート、17分超えでライブの佳境か。
ゆったりと情感たっぷりな美しいピアノ・トリオが存分に聴ける美メロ「Believe, Beleft, Below」。
拍手から始まる「Spunky Sprawl」、終始アップテンポで踊りだしたくなるような楽しい明るい演奏!要所要所で拍手が湧いて、終演の喝采は鳴り止みません…。

ソールドアウトになった圧巻のライブ・パフォーマンスは、彼らの楽曲の良さと、演奏の完成度の高さがよくわかる。強力なビートでプログレッシブに疾走する演奏から、しっとりと情感たっぷりな演奏まで、振り幅広く楽しませてくれる!
ピアノトリオに徹した時の、リリカルで欧州ピアノトリオの持つ哀愁、哀感は心に染みる。ロックのビートで、超絶演奏をやり遂げるバンドの一体感は半端ない。全編、高揚感たっぷりだ。

二つの玉手箱を開けると、当時、斬新や難解ともいわれキワモノ扱いもあったサウンドが、すんなり耳に入ってくる。10年以上の時の流れの中で、彼らの音楽が多くのアーティストに影響を与え、現代音楽シーンにその意志が脈々と生き続けているのだ、とわかる瞬間。
まさに、大河の流れも一雫から…良い音楽は永遠ですね♪

CD 1
1. Tide of Trepidation
2. Eighty-eight Days In My Veins
3. Viaticum
4. Mingle In The Mincing-Machine
5. In The Tail of Her Eye
6. The Unstable Table & The Infamous Fable

CD 2
1. When God Created The Coffeebreak
2. Behind The Yashmak
3. Believe, Beleft, Below
4. Spunky Sprawl

Esbjörn Svensson (p)
Dan Berglund (b)
Magnus Öström (ds)

今日のおまけは、「Mingle In The Mincing-Machine」から。

2枚組です。
時間があるときに、観客になりきって、、ゆっくり玉手箱を開けるのがいいかな。

んじゃ、退散♪

2018年6月 6日 (水)

獅子の子は獅子! 『Still Dreaming / Joshua Redman』

Still_dreaming


神様に未来を約束されたような華を持つジョシュア・レッドマン。
彼の父親がフリー・サックス奏者のデューイ・レッドマンであることは周知のことであるが、実は母親が女手一つで育て上げている。大人の事情は複雑なのだね。
彼がサックスを手にしたのは、父の影響ではないと初期のアルバムのライナー中で語っていたのだけれども、2006年にデューイが亡くなった後のインタビューでは、
「音楽家としての自分のアイデンティティが明確になればなるほど、何故か父のサウンドに似てくる」
と、変化しており、大きな影響を受けた奏者であることは間違いないのでしょうね。

新譜は、初期のフリー・ジャズで彼の父が参加した『Old and New Dreams』にインスパイアされたもの。
そう、ジョシュア的には、サックス奏者デューイ・レッドマンへのオマージュとなる感じ。
招聘されたメンバーも各自が、『Old and New Dreams』のメンバーに由縁のあるアーティスト。
チャーリー・ヘイデンの「Playing」、オーネット・コールマンの「Comme Il Faut」を除いて、メンバーのオリジナル。

オープナーは、コリーの「New Year」、キメキメの後にくる高速の混戦合戦、ジョシュアとマイルスの自由を謳歌したソロ、楽しい幕開け。ジョシュアの「Unanimity」、高速ユニゾンも掛け合いも腹の座った真剣勝負。双方のソロとプッシュするベースとドラムの凄まじいこと。
ベースがフィーチャーされベースソロから始まるコリーのバラッド「Haze & Aspirations」、ジョシュアのエモーショナルなソロも、マイルスとのハモりも素敵。淡々とフロント2人がユニゾるジョシュアの「It's Not The Same」、ブレイドのドラムが響き渡る。
サックス・カデンツァから始まるジョシュアの「Blues For Charlie」。
ヘイデンの「Playing」、抽象的で難解、そして、情熱的。来た〜って、感じ。コールマンの「Comme Il Faut」、全員で元祖「Comme Il Faut」に敬意を示す。
終演は、ジョシュアのブルース、バラッドで「The Rest」、最後まで一体感ある結束力と集中力、最後の音響効果での収束も面白い。

ジョシュアとマイルスは、本当の意思の通じ合った阿吽の掛け合い。
コリーとブレイドの作り出す、ポリリズムも最高。フリーといっても、軽め?のフリー・ジャズで、私が普段聴いているものとさほど変わらない。ジョシュアは、常にそれまでの高い評価に臆することなく、勇敢なチャレンジを続けるアーティストの1人だとおもうのだけれど、今回は抑制の効いた美しきアヴァンギャルドな世界を創り上げている。
全編、腰を据えて聴かねばなりませんな。

1.New Year
2.Unanimity
3.Haze & Aspirations
4.It's Not The Same
5.Blues For Charlie
6.Playing
7.Comme Il Faut
8.The Rest

Joshua Redman (ts)
Ron Miles (cornet)
Scott Colley (b)
Brian Blade (ds)

今日のおまけは、「Unanimity」。

夏に向かってまっしぐらな感じですね。
庭のバラが真っ盛りです…。

んじゃ、退散♪

2018年6月 3日 (日)

永遠にマイケル・フランクス 『The Music in My Head / Michael Franks』

The_music_in_my_head


先月の後半から、私には珍しくちょっと濃い時間が続きまして、、
なんだか、たくさん届いてる新譜から選び出したのが、AORの生き神さまマイケル・フランクスさまの新譜。
私的天使の囁きマイケル・フランクスさま、7年ぶりのアルバムなんだって。
前回の『Time Togethe』も、5年ぶりとか言ってたきがするので、まぁ、そのくらいのインターバルがいるのでしょうね。

今回も、全曲彼のオリジナルで、曲によって音楽監督が変わるお馴染みの手法です。
5人の音楽監督で、10曲。当然、監督によってメンバーが違います。
まぁ、でも、終わってみれば全編マイケル・フランクス、って、感じ。笑
安定のマイケル・フランクス・ブランドです。

オープナーは、故チャック・ローブが、音楽監督とギターを務める「As Long As We're Both Together」、エリック・マリエンサルの洒脱なオブリガード、チャックの都会的で洗練された渾身のギターとスィート・ヴォイスがぴったりはまる。「Suddenly Sci-Fi」は、ギル・ゴールドスタインが音楽監督とピアノを担当、ホメロ・ルバンボのギターが心地よいサンバ♪
スコット・ペティートが音楽監督とベース担当した「The Idea of a Tree」は、デヴィッド・スピノザのメロウなギターが素敵。「Bluebird Blue」は、再びゴールドスタインが音楽監督とピアノを担当、繊細な美しさが際立つジェントルな音風景。
再び、スコット・ペティートが音楽監督とベース担当した「To Spend the Day With You」、レイチェルZのピアノとメロディが溶け合ってハッピー。
「Bebop Headshop」は、チャールズ・ブレンジグが音楽監督とピアノを担当、ドラムのビリー・キルソン、超絶ドラマーのブラシの音も綺麗。
ジミー・ハスリップが音楽監督とベースを担当した「Where You Hid the Truth」、ゲイリー・ミークのサックスが泣いている。
タイトル曲「The Music in My Head」は、スコット・ペティートが音楽監督とベース担当、今度はボブ・ミンツァーの情感豊かなサックスだ。ジミー・ハスリップが音楽監督とベースを担当した「Candleglow」、美しいギターラリー・クーンス、そして、ベース・ソロもお楽しみの一つ。
終演は、ギル・ゴールドスタインが音楽監督とピアノを担当した「Waterfall」、アンニュイでもの寂しさがしみじみします…。

もう、音楽監督がだれであろうと、マイケル・フランクスはマイケル・フランクス。
そして、永遠にマイケル・フランクスなんでしょう。。
あのジェントルで柔らかな声が心の襞に沁みこみますね。お疲れの時にどうぞ。

1. As Long As We're Both Together
2. Suddenly Sci-Fi
3. The Idea of a Tree
4. Bluebird Blue
5. To Spend the Day With You
6. Bebop Headshop
7. Where You Hid the Truth
8. The Music in My Head
9. Candleglow
10. Waterfall

Michael Franks (vo)
Chuck Loeb (g , prod&arr)
Gil Goldstein (p , prod&arr)
Jimmy Haslip (b , prod&arr)
Scott Petite (b , prod&arr)
Charles Blenzig (p , prod&arr)
David Spinozza(g)、Romero Lubambo(g)、Bob Mintzer(sax)、Eric Marienthal(sax)、Billy Kilson(ds),etc...

今日のおまけは、オープナーの「As Long As We're Both Together」。

もう、日曜日の夕方、ブルーな時間を一緒に過ごすのにはぴったりよね。

んじゃ、退散♪


« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ