2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

音楽で拡がる輪

« 「500」と、、言えば?? | トップページ | Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson »

2008年8月22日 (金)

Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson

AX
時の流れは常に一定です。
方向もね。過去から未来へ向かって、見えないけれど止まることなく静かに流れて行きます。
でも、人の心の中や日常の中では、個人の主観が絡んで逆戻ったり、捻れたり、、遅くなったり、速くなったり、、時に止まってしまうことすらありますよね。
ダリでは無いけれど、人の内側にある時計はとても柔らかで変幻自在な気がします。
カチカチ音をたてて刻まれる時の流れとは違う。。
乱視の入った眼鏡をのぞいた時のように、広角レンズをのぞいた時のように、、ゆがんだりしてるけれど、
自分の興味があるものが大きく広がってたりする、、時間の感覚ですよね。

1秒前、1時間前、一ヶ月前、一年前、十年前、、生まれる前。。
現実には戻ってくることの無い時間だけれども、心の中では巻き戻すことができますよね。
あの日、あの時。。心の柔らかな時計の針をゆるゆる戻してみましょう。。

1993年の8月、、15年前の夏、、あなたは何をしてましたか?
私は人生で一番忙しい、、五年間の最後の一年だった気がいたします。
朝から晩まで、動き回っていて、寝た時間すら覚えてないような。。(笑)
そして、私は、この十五年もの大切な時間を、ただ歳をとってしまっただけだけれど、、
このアルバムに出てくる二人は、このアルバムをスタートに、それぞれ、スウェーデンから世界に飛翔することになります。そして、2008年の現在も、未来に向かって充実した音楽の旅を続ける約束がされたはずなのです。

でも、男性のほうは、、 Esbjorn Svenssonは、、2008年の6月16日にアクアダイビング中の事故で亡くなってしまいました。。

このアルバムが出ているTouche Musicって言うレーベルの私のイメージは、わりと保守的でオーソドックス、、親しみやすい感じがありましたので、最初は「え~、ここからリーナ・ニーベリとエスビョルン・スベンソンのデュオがでてるの?」って、意外な、、感じでした。
でも、聴いてみて、、そして調べてみて納得したのですが、これは、リーナのデビュー盤、そして、スベンソンもe.s.t.としての初めてのアルバムを出す少し前の録音だったようです。
リーナは、そのあと私の好きなピアニスト二人とアルバムを出しています。アンダーシュパーソンとヤコブカールソン。デュオやドラムレスのシンプルなアルバムを出しています。これもお薦め。

さて、、二人とも、個性的な独自な側面を押し出したアルバムをこのあと出したりするわけですが、ここでは、シンプルに、、素直に、、この時点で持っている個性とセンスを表現している気がいたします。
以後オリジナルにこだわったアルバムも多いリーナだけれど、レノン&マッカートニーの名曲なんかも入ってます。タイトル曲は、彼女のオリジナル。
しかし、デビューアルバムのタイトルが「Close」、って、言うのもね。。
スベンソンと二人での名義のアルバムも2曲あります。
スタンダードやミュージシャンの曲を14曲。

リリカルでブリリアントな!スベンソンのピアノに導かれ、はじまるLittle Unhappy Boy。
コケティッシュな二人の絡みも楽しく、若い二人の親しい
インテンポになってからの、リーナのスィンギィーな歌いっぷりも既に貫禄ものです。
タイトル曲Close。しんみりと、、想いの溢れる曲。
好きなYou've Changedに雰囲気が似てるナ、、、。。
言葉も、メロディーも一緒に彼女の想いをはこびます。
スベンソンのピアノは、ダイナミクスの表現が見事だなぁ、、って、思う。
ピアノだけど、、ちゃんと呟くのだもの。。
優しいピアノと、柔らかな軽いスキャットではじまったのが、Here, There And Everywhere。
おぉ。。二人の自然で素直なやり取りが、とってもフレッシュ!
ポップで、かわいいスベンソンです。

悲しみが静かに込められたピアノのフレーズ。。最初の1音でそれがわかるんですよ。。
はじまったのは、Never Let Me Go。エモーショナルに歌い上げる。。
大人の愛は、涙は見せないのが、決まり。
私だったら、こんな風に素敵なピアノが付き添ってくれたら泣かないナ。
スベンソンのソロは、リーナの歌と同じように素晴らしい表現力だと思います。
ブルーベックのIn Your Own Sweet Way。ジャィーで小粋な仕上がりに。。
アカペラではじまるバーリンのYou Can Have Himもシンプル。。

二人の名前が並ぶWaitingは、バラード調の静かな曲。
待つこと、、誰かを待つとき、、何かを待つとき、、あなたは何を想いますか?

モンクのRuby My Dearね。ちょっと、モンクライクに飛び跳ねるスベンソンもリーナもなんだか可愛い。
呟くようにはじまった.I Wish I Didn't Love You Soは、次第に感情がほとばしる。。
クールでちょっとひねった感じのスベンソンはダンディ。
ブラックフィーリングタップリに、ちょっと迫力ある凄みが聴けるのがYou Let My Love Grow Cold。
Spring Can Really Hang You Up The Mostは、再び語りかけるように。
躍動感のある力強いピアノと戯れるようにI Hadn't Anyone 'Til You。
優しく、、May I Come In。

終演は、再び二人の名前が並ぶWaltz For The Lonely Ones。
タイトルは、、ちょっと凄いけど、、あきらめにも似た明るさが漂うのですよね。
人は最後は独りだけど、それは悲しいことでは無いはずです。。
静かな時間が流れます。
二人ともダイヤの原石、って、感じなのかなぁ。。
でも、原石でもダイヤなだけあるわけで、あちこちで素敵な輝きを放っていました。

彼の時間は、本当に止まってしまった。
私たちは、過去の彼の演奏を聴くことはできても、未来の彼の演奏を聴くことはできなくなってしまったのです。
それはどうすることもできませんね。
15年前の彼もとても素敵なピアニストでした。

1.Little Unhappy Boy
2.Close
3.Here, There And Everywhere
4.Never Let Me Go
5.In Your Own Sweet Way
6.You Can Have Him
7.Waiting
8.Ruby My Dear
9.I Wish I Didn't Love You So
10.You Let My Love Grow Cold
11.Spring Can Really Hang You Up The Most
12.I Hadn't Anyone 'Til You
13.May I Come In
14.Waltz For The Lonely Ones

Lina Nyberg (vo)
Esbjorn Svensson (p)

巡り合わせというか、、タイミングって、、言うのは、、恐ろしいもので、Esbjorn Svenssonの凄さは認めていたものの、、なんだか、自分の中で消化できない方向に進んでるようで、、あまり熱心な追いかけはありませんでした。
今年の夏のはじまる前にLove Is Real / Ulf Wakeniusを聴きながら、ウルフの素直な感情表現もあって、スベンソンの持っている本来の魅力に、、なんだか、気がついた気がしていたのです。
そして、遅まきながら、、新しいアルバムを聴くぞ!って、感じだったのですが。。
それから、2週間くらいで死んじゃったのです。
もちろん、個人的な接点無ければ、今まで追っかけしてたワケでも無いのですが、、
ほんと、驚いてしまいました。。
いろんな方が追悼に、いろいろなアルバムをかけていたけど、文字にできるほど彼をききこんで無いのですよねぇ。。

Touche MusicのHPに飛んでみてくださいね。
1から3の曲が聴ける。それから、テキストブックの文章も載ってます。

夏も終わりに近づいてきましたネ。
秋は良いことが沢山ありますように。
では、退散♪


« 「500」と、、言えば?? | トップページ | Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson »

JAZZ(Far North )」カテゴリの記事

コメント

TITLE: 大好きな1枚
SECRET: 0
PASS:
このアルバムと出会ったのはEsbjornがestとして
活動を始めた後でしたが、同一人物と気づくまで
1年くらいかかりました。。。
二人ともに飾りがなく、素直に美しいといえる1枚です。

TITLE: Re:Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson
SECRET: 0
PASS:
すずっくさん、今日は涼しい晩ですね。
Lina Nybergは、何故かライブで聴きました。(;^_^A久しぶりに覗いたら知ってる名前で驚きました。

TITLE: Lina Nyberg
SECRET: 0
PASS:
1994年のアルバム「When The Smile Shines Through」
もピアノはEsbjorn Svenssonでした。

引っ張りだして聴いてみよう。

TITLE: カノンさま。。
SECRET: 0
PASS:
カノンさま、、
おはようございます。
これ、いいですよね。
このレーベルらしく、なんだか、、人肌です。
秋から冬に役立ちそうです。。(笑)

>このアルバムと出会ったのはEsbjornがestとして
>活動を始めた後でしたが、同一人物と気づくまで
>1年くらいかかりました。。。

そう。。本当にシンプルで、、飾り気なくて、、
ストレートな感情表現でした。。

>二人ともに飾りがなく、素直に美しいといえる1枚です。

はい。
その通りです。。
こういう、、時代って、誰にでもありますよね。
戻りたい、とは、、思わないけど、、懐かしく、、ちょっと、、目が潤むなっ。(笑)

TITLE: 三条のさささま。。
SECRET: 0
PASS:
ささ@三条さま、、

>すずっくさん、今日は涼しい晩ですね。

本当に。
今朝も涼しくて、、薄いお布団一枚朝方かけました。

>Lina Nybergは、何故かライブで聴きました。(;^_^A久しぶりに覗いたら知ってる名前で驚きました。

わぁ。。汗は。。何かしら。。(笑)
スカンジナビアンコネクションで来日したときかしら。。
スパイスオブライフからでているアンダーシュ、森さんとのスタンダード集もすてきですよ。

TITLE: When The Smile Shines Through
SECRET: 0
PASS:
TAKASHIさま、、

>1994年のアルバム「When The Smile Shines Through」
>もピアノはEsbjorn Svenssonでした。

そうなんですよね。
私は、これは持っていません。
でも、昨日リーナのホームページみてきがつきました。。
めずらしく、、サックスとか入ったあるばむですね。
どうかなぁ。。

>引っ張りだして聴いてみよう。

よかったら、、簡単にでいいですから、、ご感想をいただけるとうれしいです、

TITLE: Close
SECRET: 0
PASS:
suzuckさん 
はじめまして。私はカールソンとのデュオの方が好きです。
北欧好きにはあの透明度たまりませんですから。
でも、このアルバムも時々無性に聞きたくなります。嘘じゃありません。
確かに人肌ですわ。

TITLE: When The Smile Shines Through
SECRET: 0
PASS:
聴きなおしてみました。
Lina Nyberg Quintetと言うだけ有って、グループとしての出来栄えを意識しているように思います。
もともと、Lina Nyberg はストレートに歌う人じゃないしね。前半はテナーのPer Texas Johanssonが前面に出ています。
Blackbird あれよあれよという間にフリーになってくる。

アルバム後半は落ち着いてEsbjorn Svenssonの演奏も楽しめます。ここではエレピも弾いて居ますね。
Conclusion は、Esbjorn Svensson/Lina Nyberg作の曲。

TITLE: はじめまして。。
SECRET: 0
PASS:
kasaiさま、、

>はじめまして。私はカールソンとのデュオの方が好きです。
>北欧好きにはあの透明度たまりませんですから。
Temper/Lina Nyberg Jacob Karlzon
これって、、カールソンメチャクチャコワイ、、お顔ですよねぇ。。
普通は手が出ませんです。

>でも、このアルバムも時々無性に聞きたくなります。嘘じゃありません。
確かに人肌ですわ。
今朝も新潟は小雨です。
九月だったら、、秋雨って言ってしまうような涼しさです。
このまま、、秋にはならないと想うのですが。。
読書の季節ですよね。久しぶりに「砂の女」なんか読んじゃいました。。

北欧がお好きだそうで。。
良かったら、また、、いらしてくださいね。

TITLE: ありがとうございました☆
SECRET: 0
PASS:
TAKASHIさま、、

When The Smile Shines Through
感想ありがとうございました。
これね、今、hmvでうってますね。
スベンソンが亡くなって、改めて彼の昔の録音に注目する人が増えてるのかもね。

>聴きなおしてみました。
ありがとうございます。
簡単に頼んじゃってごめんなさいね。
人に頼まれちゃうと、大変ですよね。ごめんなさいね。

>Lina Nyberg Quintetと言うだけ有って、グループとしての出来栄えを意識しているように思います。
もともと、Lina Nyberg はストレートに歌う人じゃないしね。前半はテナーのPer Texas Johanssonが前面に出ています。
Blackbird あれよあれよという間にフリーになってくる。
わぁ。。そうなんですか。
リーナは、きちんと自己主張というか、自己の解釈を唄に表してくる人ですものね。

>アルバム後半は落ち着いてEsbjorn Svenssonの演奏も楽しめます。ここではエレピも弾いて居ますね。
Conclusion は、Esbjorn Svensson/Lina Nyberg作の曲。
あ、、そうなんですか。。
上り坂を一気にあがっていく二人です。
いろいろな意味で互いに尊敬しあっていたのでしょうね。
インスパイアされる大事な人だったのでしょうね。
羨ましいなぁ。

TITLE: え~ん。。
SECRET: 0
PASS:
「リーナだ!」と早速注文したのに、メーカー在庫切れって言われてしまいました。。
今度、かしてください。。m(__)m

TITLE: は~~いィ。
SECRET: 0
PASS:
moguちゃん、おはようございます。

>「リーナだ!」と早速注文したのに、メーカー在庫切れって言われてしまいました。。

あれ、そうなんだぁ。
HMVですよねぇ?

>今度、かしてください。。m(__)m

あい。
e.s.t.の新譜がでたよね。
聴きましたか?
暑さがぶり返して、嫌になっちゃうよねぇ。。
車で、お出かけするには、突然の雨も多いし。。
ガソンリン、ちょっと安くなったけど、、、。

つう事で、、、なんだか、ぼやイチャいました。(^_^);

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1501936/39774024

この記事へのトラックバック一覧です: Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson:

« 「500」と、、言えば?? | トップページ | Close/Lina Nyberg Esbjorn Svensson »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ