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音楽で拡がる輪

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2006年3月10日 (金)

Here's to Life/ Shirley Horn with Strings

シャーリーホーンは、2005年10月20日に71歳で亡くなりました。
彼女は、晩年乳がんと糖尿病と関節炎を患い、片脚も切断した闘病生活のなかで、可能な限り音楽に情熱をかたむけ、亡くなる年の一月にもライブ音源を録音していたそうです。しかし、6月には脳卒中で倒れ、10月には帰らぬ人となりました。

このアルバムは、去年の暮れに教えて貰いました。
訃報を聞いてまもなくに、「Here's To Life」というアルバムを知るなんて、、
なんだか、何かに導かれるようにトレイにのせると、、
流れ出てきた音楽に、身も心もうっとりしてしまったのです。
彼女の十八番のバラードを中心に、静かにゆったりとした曲を中心に、軽いポップなのりの曲をアクセントとして、それは1時間が素晴らしいひとときだったのです。
それから、、時々、タイトル曲がどうしても聴きたくなることがよくあります。
そして、今日も、3月の柔らかな陽ざしの中、、彼女の優しく、でもエモーショナルな歌に酔っていました。

歌手として誰もがその成功を認めているのでしょうが、彼女は生涯「ピアノ弾き語り」のスタイルにこだわっていたようです。
彼女の頭の中には美しいメロディが流れると同時に、自分がそのメロディに一番ぴったりとくるコード&ハーモニが浮かんでいたようで、たぶん、タイミングや間をふくめてそれらを的確に表現できるのは自分のピアノしかない!と思っていたようです。
しかし、ずっと、自ら希望していたジョニーマンデルと仕事をするにあたって、大半の曲は「いつものスタイルをいつもメンバーで」録音し、にストリングアレンジをジョニーマンデルに託すかたちにしたのですが、2曲はニューヨークでフルオーケストラと一緒に唄だけを録音しています。
で、その中の一曲がタイトル曲で、アルバム冒頭から私の心を奪った「Here's to Life」。
彼女は、大変、お気に入りの曲だったようで、ちょっとした逸話が残っているようです。(無断でリンクしましたが、不愉快でしたら削除します)
また、マイルスとも親交のあった彼女はこのアルバムで彼に2曲でソロを入れて貰う約束をしていたようです。でも、それはマイルスの死によって無理な事になってしまいました。そこで、ここでゲストでソロを披露してるのがウイントンマルサリスです。2曲とも、ストレートな演奏です。

「No complaints and no regrets...」
つぶくやくと、いうより、自分に言い聞かせるようにはっきりした口調で曲がはじまると、一編の詩を語るように、つぶやくような、囁くような彼女の歌が流れていきます。マイナーなメロディとメジャーなメロディが微妙に絡み合って、まるで人生の山や、谷を思い起こさせるよう。。。
なんとなく薄幸な人生を思い起こさせる歌の中の主人公に、どことなく自分を重ねたような、、思い入れた彼女の歌声は、今、自分にあるすべてのものに感謝して、クライマックスを迎えていきます。。

うぅぅ、、人生を、勝ち組だ、負け組だ、と、そんな価値観で生きてるヤツにこの歌を聴かせたい。首根っこおさえつけてでも。(勿体ないか)
そういう事言ってるヤツには、絶対にわからない人生の喜びみたいな、、光みたいな、、静かに溢れ出ていて、、寂しく哀しい曲想なんだけど、曲が終わったときには人生をふうにつぶやけるのは、素晴らしいことかもしれない、って思ってしまうのです。

「 How Am I To Know ?」「Return To Paradise」をのぞいては、すべてゆったりとしたバラード仕立て。そして、2曲あるストリング無しのシンプルな彼女の弾き語りをも胸にぐっときます。どれが、良いとか悪いとか、私には選べない状況なのですが、特にタイトル曲と「Where Do You Start?」弾き語りの「You're Nearer」、あと意外と、ブラジル風にアレンジした「Return To Paradise」のふんわりした明るさが好きです。愛の賛歌も、エスタテも、奇をてらったところは何もないのですが、感情過多になりやすいこの曲達を独特の間で、絶妙な味わいをだして、彼女のものにしてます。「Quietly There」もいいかんじよねぇ~♪マルサリスのソロが天に響く感じでいいのです。
あぁ、やっぱり、みんな良いです。はい。
ちなみに、彼女がピアノから離れた2曲のピアノはアランブロードベント!
タイトル曲と「Where Do You Start?」なんですが、、やはり、彼の歌伴のセンスはとても素敵です。繊細でした。

ジョニーマンデルは、本当に女性の心を掴むのがお上手ですね。
アルバム聴き終わって、何故か、、
あぁ、どうにでも、してくれぇ、、って感じの自分がいつもいて、、ちょっと、こわいです。(^_^);
それはね、、ちょっと、ちょっと、感情過多かな~、って事もないでもないけど、、でも、そんなことは、、気にしなくていいのですよ。うん。


1. Here's To Life
2. Come A Little Closer/Wild Is The Wind
3. How Am I To Know ?
4. A Time For Love
5. Where Do You Start?
6. You're Nearer
7. Return To Paradise
8. Isn't It A Pity?
9. Quietly There
10. If You Love Me
11. Summer (Estate)

Shirley Horn (vocals, piano)
Charles Ables (bass)
Steve Williams (drums)

Johnny Mandel( Arranger,Producer)

Wynton Marsalis (trumpet)

ええと、、、、タイトル曲を最初に知ったのは、セシリアノービーのファーストカンヴァセーションです。
聴いたときには、随分前からあるポピュラーソングなのかなぁ、、、って思っていました。良い曲なんだもん。
彼女のエモーショナルな唄い方にも、ぐっと来てたのですが、シャーリーホーンの深み、味わいは非の打ち所がありませんです。脱帽。


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コメント

TITLE: これ!
SECRET: 0
PASS:
このアルバム、私もシャーリー・ホーンのベストだと思ってます。

もう何年も前ピアノの師匠が「これいいよ!」って聞かせてくれて帰り道CDショップに直行して買いました。
その後何枚か聴いたけど、このあと同じような企画のCDも買ったけどこれが一番好きです。

TITLE: わ!あずきさんだ!
SECRET: 0
PASS:
あずきさん
お久しぶりです。
すいません、ご無沙汰ばかりで。。。

>もう何年も前ピアノの師匠が「これいいよ!」って聞かせてくれて帰り道CDショップに直行して買いました。
わぁ~、料理うまいだけでなくて、ピアノも弾いちゃうんですね。
かっこいい~~♪
料理の美味しい、ジャズバー出してください。M(__)M

>その後何枚か聴いたけど、このあと同じような企画のCDも買ったけどこれが一番好きです。

ジャズスタンダードに捕らわれてない選曲なので、それもいいのかもしれませんね。71歳、、すくなくても70歳までは現役バリバリ、って女性の鏡です。
特別美人でないのも、、、なんか、いいですよね。(^_^);

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